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  • v269 津別峠の雲海

    ■津別峠の雲海

    人々
    朝の5時半、この人々は一体…

    8月16日(日)、午前2時55分!!! 起床。
    我が家から60kmほどの津別峠(つべつとうげ)を目指し、めちゃくちゃ早起きしました。ところがズルズルと出発が遅れた上、曲がる道を間違え、4時台には着きたかったのに、日の出にも間に合わなかったのでした。

    いいえ、日の出を見たくて津別峠を目指したのではありません。

    キツネくんを横目に、現地に着いたのは5時半頃でした。そこにはたくさんの自家用車と、たくさんの人がいました。予想外でした。50人くらいはいました。

    津別峠の展望台
    展望台があります。
    ついでの話、トイレが故障していて、近所のトイレは峠を津別側に降りた7km先か27km先、
    峠を屈斜路湖側に降りた、どこか10kmほど先にしかありません。

    展望台には人が結構いたのですが、これは近くの温泉付き宿泊施設(ランプの宿・森つべつ)からの企画で来ている人たちで、展望台は貸し切りとなり、一般の人は8時まで入れなくなっていました。展望台の上から聞こえる案内の人の話が愉快で、思わず耳ダンボになってしまいました。
    (後で分かったのですが、展望台は通常は9時からで、このツアー企画があるおかげで、逆に8時から入れるのだそうです)

    津別峠の朝
    展望台の下の広場。向こう側に目的のものが見えます

    天気予報では降水確率0%の曇りでしたが、突然晴れる可能性に賭けていたのでした。それが本当に晴れてきました。

    雲海
    雲海であります。見えてる山は知床連山の一部

    カメラのレンズの限界でこのくらいの写真になりますが、この手前と両サイドにぐわーーーっと広がっています。そしてさらに右横の方に体をぐわーっとねじるくらいの角度にまで目をやると・・・

    雲海
    木の間から見える、名も無き山の雲海

    さらに後ろの方には雄阿寒岳(おあかんだけ)が見え、いつでも噴火OKの「雌阿寒岳(めあかんだけ)」はその右側に、晴れていれば見えます・・・

    雌阿寒岳と雲海
    かすみの中に浮かんでいる雄阿寒岳(おあかんだけ)

    もう一回、目的の雲海を見る・・・

    雲海
    すごいですねー。左上の山が知床連山の一部。

    手前の雲海から頭を出している山は、屈斜路湖の中島で、周辺は湖なのです。参考までに、以前撮った写真があります。曇りの日で知床連山は見えてませんが・・・

    雲海
    展望台の上から撮っているので、上の写真とは角度が違います(2015.7.19撮影)

    順番がアレですけど、雲海の左側はこんな感じです。

    雲海
    げーすー

    もう写真じゃ伝わらないです。やはり現地で見るのが一番です。

    そんなわけで、この日、ちょっとどこかへ行っても余裕の時間なので、以前、石北峠の方で見た看板(標識?)の「高原温泉」とやらを探してみることにしました。ここから100km以上。

    この津別峠もそうですが、その高原温泉とやらも、冬季通行閉鎖となるであろう場所です。
    次回へ続きます。


  • v266 いきもの万歳(留辺蘂-丸瀬布、丸立峠)

    ■いきもの万歳(笑)

    モンキチョウ
    昆虫がいて人もいる…

    6月21日(土)、久々に丸瀬布のマウレ温泉へ行きました。お湯に入った瞬間に体がヌルヌルになる脅威のヌルヌル温泉。
    今回は、じわじわとヌルヌルになりました。(笑)

    この日はたまたま客が少なく、1時間半もの間貸し切り状態で、広い広い露天風呂で、ずーーーーっとぼーーーーーっとする贅沢な時間が持てました。しかもこのマウレ山荘は高級な感じがあって、贅沢感倍増でした。

    で、今回の目的は、実は写真だったのです。
    北見から丸瀬布に向かう場合、ルートは2つあるのですが、マウレの温泉は丸瀬布から12kmほど南下するので、第3のルートが出現するのです。

    マップ
    Cルートは林道

    グーグルの「北見-マウレ間」 のルート検索では、ABの2ルートしか出てきません。
    でも距離的にはかなり短縮できるCルートがあるのです。山深く人気(ひとけ)のまったくないこのルートは。写真撮影のことを考えても魅力いっぱいなのです。

    ただし、Cルートは冬季閉鎖されるような林道なので、軽自動車でひょこひょこ行って大丈夫なのか、という不安はありました。

    国道から林道へ入る入り口にはこんな看板があります。

    看板
    立派な看板ではないですか

    ここには「3km先 冬季通行止」と書かれています。6月20日は冬季ではないはずですよね。それにこんなに立派な看板が「いらっしゃいませ」的に誘導しているのですから、大丈夫でしょう。
    で、すぐ近くに、こんな標識があります。

    道路標識
    ん、何だって・・・

    「この先の 1070 道道 上武利丸瀬布線(かみむりいまるせっぷせん)は 通行できません。」と書かれています。簡単に見逃してしまいそうなこの標識。言ってることの重大性と薄い存在感のハーモニーが、心を揺さぶります。

    「なんじゃろ? このプチ通行できない感は」

    まあ、まかり間違って閉鎖されているとしても、写真を撮りに来たと思えば良いのだし、開通していればラッキーなのです。この段階では五分五分。

    マウレへの道
    道路脇には紫の花が、歓迎してくれています

    良い道路ではないですか。ずんずん進んでみよう。

    マウレへの道
    ちょっと怖い感じになってくる

    道路は林道にしてはしっかりしています。ていうか普通の道路より状態がいい。

    マウレへの道
    何と晴れ間が出てきました

    こりゃあクマもいると思いますよ。それにしても道路が素晴らしい。晴れ間も出てきてなかなか快適なのです。しかも1台、対向車が来たのです。白い乗用車なのでした。
    やっぱり閉鎖されてはいないと思うのでした。

    マウレへの道
    どんどん進む

    もちろんこの写真も目的の一つであり、何と言うこともない風景かも知れませんが、結構いい感じじゃないかと思うのでした。

    マウレへの道
    フィトンチットで溢れています

    道路の状態も文句なし、残雪ももちろんなく、土砂崩れもなく、何の問題もありません。閉鎖する理由がない。閉鎖する方がどうかしてい・・・・・あっ!

    マウレへの道
    こっ、これはっ!!
    道路閉鎖
    出ました、毎度おなじみの風景

    道路が二手に分かれていることにも驚きましたが、両方ともガッツリゲートで閉鎖されていました。

    「6月は冬季かよっ!!」

    仕方なく、ここでモンキチョウの写真(冒頭の写真)を撮ったりして、くつろぎました。あの白い対向車は、多分引き返したのでしょうね。

    ここからマウレまではこの道路なら目と鼻の先、25kmほどなのですが、いったん留辺蘂(るべしべ)まで引き返して、丸瀬布経由で行くと80kmほどになります。
    とにかくもうあわてても仕方がないので、この道路を自転車並みのスピードで、ゆっくりゆっくり自然を堪能しながら車を走らせていました。

    あるカーブを回ったところに何かが突っ立っていました。

    シカとばったり
    いわゆるばったり鉢合わせ

    「うわー、なんだ」
    何かの妖精のような雰囲気でした。メスの子鹿のようです。とてもゆっくり車を走らせていたので、ゆっくり止まり、シカも「ありゃ、何だこれ」みたいな顔をして動きませんでした。

    シカとばったり
    多分、驚いている

    そりゃこの道路人がほとんどこないのですから、動物にとっては楽園かも知れません。
    少しすると、シカは慌てたように逃げていきました。
    あまりにも間近で、ちょっと感動。

    そしてまたゆっくり車を走らせていたら・・・

    リス
    車の前をちょろちょろと横切る小動物

    ちょろちょろと走って、その位置で止まりました。

    リス
    「歩行者優先だかんな」と言っているリス

    シマがあるからシマリス? よく分かりませんがとても小さいリスでした。それから少しすると、前で何か動いています。

    キタキツネ
    画面の真中
    キタキツネ
    キタキツネじゃないですか

    キツネが近づいてきました。きっと誰かがエサをやったのでしょうね。人に寄ってくる動物はある意味可哀想です。何か問題が起きれば、人間は「駆除」に動きますから。人に近づくな、と思いました。でも、何ていうか・・・

    キタキツネ

    完全に犬ですよね、こうなると。
    仮になついていても、エキノコックスという恐ろしい寄生虫がいるので決して触ってはいけません。

    こんな感じで、シカ2頭、キツネ3匹、リス2匹に遭遇。道路閉鎖はこんな楽しい時間をくれました。クマちゃんだけは勘弁ですが、でもまあ、クマちゃんが人間を寄せ付けない役割を果たしているとすれば、自然にとっては絶対必要な存在なのかもですね。

    風景も美しいのでした。

    山の風景
    山の風景

    何気なくそこにある風景が、何だかすごい。

    まだ、終わりませんよ。
    このあとマウレの温泉に入り、帰りにもうひとつ気になっている峠へ向かいました。一度、閉鎖されていることを知らずに行った「丸立(まるたつ)峠」。→以前書いた記事

    もしかして、ここもまだ閉鎖されているのか、それを確かめに。

    道路閉鎖
    閉鎖されていました

    6月は冬季なんですかね。そういえば前回も6月だったようです。
    せっかくここまで来たので、左の「十三の滝登口」へ向かいました。

    十三の滝への道
    ある意味ここもまた怖い空間ではあります

    8kmほど進んだところでギブアップしました。延々こんな感じの道が続いていて、途中二股があり、看板もなく、勘で右へと進みました。車は草に埋もれていくような感じになっていきました。Uターンも難しく、ここで車が故障したらオシマイだと思いました。

    Uターンできるスペースを見つけて引き返しました。その帰り道に突然現れた「なんじゃこりゃ」な風景・・・

    引き返した道からの風景
    身震いするような風景

    「なんじゃこりゃ」
    秘境感がスゴい。実際に見ると圧倒されます。車から降りたら、すぐ車に戻りたくなりました。威圧感がスゴい。
    えらいもんを見てしまった。
    後で調べたら「奇城岩」と言うそうです。知名度ゼロかも。

    さらに、リス2匹、シカ2匹が現れて、「ちきゅう万歳」的な1日になりました。
    走行距離310km。
    この日の熟睡ぶりといったら、不眠症の人に分けてあげたいくらい深い眠りでした。


  • v263 ついに販売開始!!/そして津別

    ■ついに販売開始!!

    クフ王
    このスタンプは不合格。使えませんけどね

    150日ですよ。去年の10月12日にLINEのスタンプの申請をしてから丸々5か月。
    これがどれだけ長かったかというと、承認を待っている間に、8セットものスタンプを作成し、申請をしたというくらい長かった。

    しかも去年の12月2日には、偉人ダジャレスタンプが完全不合格になり、ショックでやる気が削がれ、廃人になりかけていました。飲む酒がなかったことが人間を破壊しませんでした。(笑)
    研究所通信261号の和琴半島へ行った日から突然エネルギーが満ちあふれ、この2か月間で、8セット(イラスト320個ですよ)ものスタンプを作って申請してしまったのです。
    (その後に作成したスタンプも、このホームページの上の「LINEのスタンプ買ってくれくれ」のコーナーから全部見ることができます。2018年4月追記)

    ラインユーザーの方は、是非、買って使ってみてください。
    100円です。(いや120円です)(2018年4月追記)
    50円が私の懐に転がり込み、(いや31円に減ってます)(2018年4月追記)
    私を破壊する酒に生まれ変わります。(すでに破壊されたため、生活費になります)(2018年4月追記)

    楽しく効果的に使ってもらえたら嬉しいです。

    「こんなスタンプが欲しい」
    なんて意見があればどしどしお寄せ下さい。権利ごとアイディアいただきます。(笑)
    「こうやったらもっと売れるかもよ」
    なんて意見があれば欲しいですが、それは私が飲む酒のクオリティが上がっていくだけなのかも知れません。(生活のクオリティですね)(2018年4月追記)
    いや、北海道の経済が活性化してしまうのかも知れません。

     

    ■そして津別

    話はガラリと変わります。この地図を覚えていますか。研究所通信の第261号の津別の温泉に向かった時の地図です。

    地図
    今度こそ

    3月14日(土)に、Aルートを使って向かいました。約50kmです。冬期は閉鎖になっている津別峠(前回通れなかった)の、その反対側の入り口の様子を撮ってきました。毎度おなじみの「通行止」。

    通行止め
    雪が1メートルほど積もっていて、車は絶対に通れません。

    閉鎖中の津別峠を横目に、温泉へと向かいました。しかしこの津別もなんにもないです。自然しかないです。それが良いのですが。

    森津別ランプの宿
    左に目的の温泉宿「森津別ランプの宿」

    ここの建物はコジャレていて、スノートレッキングと温泉のセットイベントがあったり、レストランもしっかりしているようで、温泉とのお得なセットもあり、思った以上に良かったです。(私は温泉に入っただけです。500円でしたが、4月から600円になるそうです)

    肝心の温泉は、私にはツボで、理想的でした。めちゃ気に入りました。まず全体にお湯がぬるい。ぬる過ぎないぬるめ。浴槽が浅めで、とても入りやすい。
    露天も浅めで、岩の配置が良く、腰掛けやすくて、のぼせることがない。露天の塀が高くて見晴らしは良くないのですが、まわりの木に鳥がいっぱいいて、時々すぐ近くに来てくれました。

    それと低温サウナ(75~85度だったかな)があって、それがまた、本当に熱くなくて体にかかる負担が少ない感じがしました。遠赤外線でじわじわ暖まるのだそうで、見たことのないタイプだったので、後でフロントに聞いてみたらどうやら電気を使っているとのことでした。

    本当に電気であれば、ここ最近の嫌がらせのような電気料金値上げに耐え切れずに、600円に値上げをするんだろうな、ということを思いました。

    鳥が多いことに関しては、建物のまわりにヒマワリの種を撒いているからと言ってました。
    「いろんな鳥が来るんですよ。シジュウカラとか、んーそーですねー、シジュウカラとか、ヒマワリの種にいろんな鳥が寄ってくるんですよ、シジュウカラとか」
    ちょうど大きな窓の外に、黒い頭の白とグレーの小さくて可愛い鳥(シジュウカラやがな)が、すぐ近くまで来て、種をついばんでいました。
    冬は食べるものがほとんどないだろうから、鳥的にはラッキーですね。

    森津別ランプの宿のホームページは → ここ(別窓で開きます)
    人間が増えるとアレなんで来なくても良いです。(笑)
    いや、適度に行ってみてください。超最高のぬるい温泉です。

    何もない
    帰り道、特に何もないです
    雪
    雪が降ってきました。それも天気雪。きれいなので車を降りて撮影。
    天気雪の風景
    天気雪の風景

    自然は大事ですね。風景が素晴らしいです。


  • v262 丸瀬布、やまびこ

    ■丸瀬布、やまびこ

    丸瀬布の凍った山彦の滝
    これは何だ

    1月15日、またまたカミさんが言うのです。
    「丸瀬布のツアーに行きたい」
    「なんでまた」
    「氷瀑(ひょうばく)なんだよ。ライトアップのナイトツアーだよ」
    「何言ってんの」
    「ツアーで、“やまびこ温泉”にも入れて1200円という安さだよ」
    温泉ならまあ毎日入ってもいいけどな、と思う。
    「食事も付いてるよ」

    てなわけで、うさんくさい安さと熱意に負けて、翌16日そのツアーの予約を入れて、17日に丸瀬布(まるせっぷ)へと向かったわけです。ホワイトアウトで遭難しそうな雪が舞う中の峠越え。そして新聞記事になってしまいました。

    その翌日の北海道新聞です。一番読みやすい三面記事面(第一社会面)のほぼど真ん中に、大きな写真入りの記事が載っています。

    北海道新聞
    「暴風雪 動けない」の方ではないです。
    その下の「カラフルな写真」の方の記事(笑)

    「ああ、よりによってこんな目立つところにに載っちゃったかー」
    私のフルネームとコメント、年齢も出ていました。

    思えば、真っ暗になる17時に「40人ほどを乗せたマイクロバス」が、「やまびこ温泉」の施設から出発する際、NHKラジオと北海道新聞の取材記者が同乗していたのでした。

    山彦温泉
    遠軽町町営のやまびこ温泉

    このイベントは「山彦(やまびこ)の滝ナイトツアー」といい、「滝の夜間観察会」とか「厳冬の山彦の滝観察会」とか「厳冬山彦の滝 ライトアップ観察会」とか「山彦の滝ナイトツアー・観察会」とか「ライトアップした滝の夜間観察会」とか、どれが正式名称か分からないほどいろんな呼ばれ方をしています。
    ちなみに、滝が凍るなどして出来るものをヒョウバクと言いまして、「闇夜に浮かぶ巨大な氷瀑を観察」と言えば、それがイベント名に聞こえたりもします。

    毎年1~3月、月2回開催、という感じです。
    今年この日が最初だったようで、30人ほどの参加者がいました。スタッフを入れると約50名でライトアップを楽しむことになります。
    しかし、山奥ですし、街灯もなく、なんともまあ怖い場所です。

    実は、このイベントの前に、昼間の滝を見ようと早めに到着して、現地へと向かったのです。事前情報として少し写真。

    滝へ向かう道
    どんどん山奥へと進む

    雪がふわふわに積もっていてハンドルを取られます。ここで動けなくなったら悲惨です。非力な軽自動車では結構心配です。そして出ました、毎度おなじみの「通行止」。

    滝へ向かう道
    はいまたお会いしましたね、の情景
    夏場は開通しているみたいです。(なんかスゴそうな道)
    イベントのバスはここを入っていきます。

    こういう場所です。

    で、17時(すでに真っ暗です)、やまびこ温泉前からバスが出まして、バスの中で普通のおじさん(町職員?)がマイクを持ってしゃべり出しました。
    「えー、みなさん、・・・ご参加・・・ありがとうございます」

    あまり流暢ではない語りが好印象でした。昔の町の様子やら、たまたま私が5~6才の頃に丸瀬布に住んでいたこともあり、興味深い話が聞けました。
    滝については、東を向いていることが特徴で、しかも真東ということが非常に珍しく、日本ではここしかない、と力説していました。そのことが「ご利益がある」理由となっていて、成田不動尊(不動明王)が祀られ、毎年7月28日には滝まつり(例祭)が行われているのだそうです。
    氷柱の出来方や、今年の特徴など、滝のいろいろな情報を聞くことで、面白みも増していきました。

    いよいよ通行止めラインも突破。

    バス
    やがて滝の近くの駐車場に到着。乗車時間は15分くらい。

    ここから滝まで200m歩きます。山を登ります。
    まず目に飛び込んできたのは、たいまつの炎。先頭と中間と最後尾の人(お客さん)が持ちます。(持ちたい人いるー? と希望者に渡されてました)

    滝までの道
    ヤグラの中で燃えているたいまつになる炎と、道に沿って点いている電球の光

    これはもうワクワクする風景です。子どもはすごく喜ぶと思います。帰りには特別な滑り台がありますし、昔ながらの過保護ではない普通の遊びがここにあります。(笑)

    滝までの道
    奥へと進みます
    滝までの道
    なんかかっこいいです
    滝までの道
    もう少し

    「うわー、ななな、なんじゃこりゃあ」
    「なんじゃこりゃあよぉー」

    やまびこの道、氷瀑
    ヒョウバクです
    やまびこの滝、氷瀑
    高さ28メートル

    もうふざけているとしか思えないほどの氷の柱。こんなの初めて見ました。この柱の中を水が流れているんだそうです。
    後で調べてみたら、この滝の水量は少なく、夏場は薄いカーテンのようになって、滝の裏側からの景色もまた美しいようです。

    今回の氷の出来方が、いつもと違って、柱の裏側に氷が落下し、通り抜けできませんでした。珍しいことだそうです。

    合格祈願
    これ、何だと思いますか

    昔、この辺に蒸気機関車(雨宮21号)が走っていて、材木の運搬に使われていたそうで、その時に機関車の滑り止めに使われていた砂をこのようにお祈りをしてパワーを込めまして、受験生のための「滑り止め」のお守りとして受験生たちに配っているらしいです。多分、「町」が学校に無料で配っているのかなと思います。
    ここでも欲しい人に配っていたのかな、私興味がなかったので写真を撮っていてそのへんのことはよく分かりませんでした。

    このお守りの砂は今のところ100%の効果があるそうです。誰もスベってないと。
    何と言っても「真東向きで御利益がある滝で合格祈願パワーを込めた」超強力なお守りなのです。お笑い芸人にも必須の砂ですね。

    さて、いよいよライトアップするのですが、全部見せるのもアレですし、赤とミックスだけ。こんな感じです。

    やまびこの滝、ライトアップ
    実際より写真の方が色が出ている
    やまびこの滝、ライトアップ
    カラフルですが、実際はもう少し地味に感じました

    で、個人的な感想としては、ライトアップはまあまあキレイとは思いますが、やらなくても良いかも、が正直なところです。でも、これが印象に残ってまた見に来る人もいると思いますし、生の色も両方見ることが出来るので、目くじら立ててダメっていうほどでもありません。

    ライトアップがひと通り終わり、主催者の感謝の言葉で拍手が起こりました。
    もふもふもふもふ・・・
    (みんな手袋をしているのでパチパチパチではなく、音がもふもふもふ)

    やまびこの滝、氷瀑
    ウラの横側から撮影

    やっぱ色はなくてもこの形状、この迫力、自然は自然に見るのが美しいです。
    (普通の電球の光も自然じゃないけど)

    で、なぜ新聞に名前が出ちゃったのか。最初にバスに乗る時に取材陣がいることは分かっていました。それで、大したコメントも出来ないし、避けるようにはしていました。避けて避けていたら、ウラのウラはオモテみたいな感じで、となりに記者がいたわけです。

    「あっちゃー」

    声もかけやすかったんでしょう。昔からよく道聞かれますし。
    どうですか、と速攻で感想を聞かれてしまい、ついひと言ふた言答えてしまい、別に悪いことしてるわけじゃ無し、名前を聞かれて答えたという次第。

    そして、カミさんにはラジオもやってきました。声をかけやすかったのでしょう。夫婦で両側からコメントを求められるという、「なんだこの状況」みたいになってました。

    しばらくヒョウバクを眺め、あまり寒さも感じず、十分に楽しみました。
    「本日はありがとうございましたぁー」と主催者の声。
    盛大なる拍手。
    もふもふもふもふもふもふもふもふ・・・

    さて、引き返します。
    帰り道。最後のお楽しみは滑り台。

    滑り台
    この袋がソリになります。前方の暗闇に向かって滑ります。

    最後の20メートルほどですが、ワイルドな滑り台(ただのスロープ)を、尻に農協の肥料袋を敷いて、滑り降ります。希望者なら誰でも。私も滑りましたが、顔に雪が当たりまくり、呼吸困難となり、到着するととたんに顔が冷たさで痛くなりました。アイスを一気に10個くらい食べて頭が痛くなったような、恐ろしい罰ゲームのような痛み。
    子どもは喜んで何回も滑ってました。結構なスピードです。合格祈願の砂の効果はありません。

    帰りに温泉に浸かり、肌がすべすべになって、すべすべの道路にも滑らず(合格祈願を見た滑り止め効果か)、暴風雪警報の中、無事帰宅しました。

    付け足し。
    このツアーは遠軽町が主催なので格安。現場では甘酒やコーヒーも振舞われてこの値段。夏場もとても面白そうなイベントをやっているようです。自然や昆虫などが好きな人、子どもには特に良い企画だなぁと思いました。

    付け足し2。
    このやまびこ温泉には宿泊施設がなく、夜は9時まで。約2kmのところにマウレ山荘(v249の記事の最後の方に書きました)があり、ちょっと贅沢な宿泊となかなかスゴい温泉で、仕事にクタクタに疲れボロボロになった心をリフレッシュできます。食事も評判が高いです。

    地図
    位置関係。丸瀬布IC・やまびこ温泉間9.4km、やまびこ温泉・やまびこの滝間6.5km。

    付け足し3
    やまびこの滝から先500メートルのところに、もうひとつ滝があり、そちらもエキサイティングらしいのですが、夏場に歩きでしか行けません。冬はとっても危険。
    鹿が多く現れることから「鹿鳴(ろくめい)の滝」と言われています。

    付け足し4。
    北海道の観光協会や、記事中の当事者等からはお菓子やワイロや機密費などはもらっていません。(笑)


  • v261 なぜか意識が変化した日

    ■なぜか意識が変化した日

    和琴半島から
    屈斜路湖(くっしゃろこ)

    1月10日、突然に「津別(つべつ)にある温泉」へ行くことにしたのです。大した理由はなく、天気がよかったからです。今回もカミさんとの旅です。

    ホームページで見たら、冬期は片方の道路が閉鎖されているとありました。
    調べたにもかかわらず、勘違いで、閉鎖された方の道へ向いました。しかも遠回りのルート。

    北見を出て、下図、Aルートで向かうべきところ、Bルートの美幌(びほろ)へと向かってしまいました。

    地図
    温泉まで、津別まわりは約50km、1時間ちょい。
    屈斜路湖まわりは約75km。2時間弱というところ
    屈斜路湖から温泉へ向かう「津別峠」が閉鎖されているとも知らず

    ただ、何が何でもその温泉に浸かりたいとも思ってはいなかったのです。だから風景を楽しみながら進んだのでした。さっそく美幌峠で休みつつ、美しい風景を堪能。

    屈斜路湖
    屈斜路湖が見えます。
    風が非常に強く、耳がもげそうなくらい冷たく、体は冷えきりました

    峠を越えて、見える風景は、言ってみればただの山なのですが、とても美しいのです。そして何だか外国にいるような感じでした。

    屈斜路湖周辺
    屈斜路湖周辺の風景
    屈斜路湖周辺
    こんな風景ないですよね
    屈斜路湖周辺
    多分「サマッカリヌプリ」という山

    もうこのあたりで、この「温泉の旅」の元は取りました。ええものを見せてもらいました。そんな気分で、津別峠へと向かいます。

    通行止め
    通行止め

    「えええええ」
    そりゃそうです。あっち側(Aルート)が閉鎖されてると思ってここに来ているのですから。

    「なんてこった。どうする」
    カーナビを眺めます。
    「和琴半島に温泉がある」
    「じゃそこでいいや」

    その和琴半島って、聞いたこともなかったので、大して期待もせず、ただ風景に圧倒されながら進んだのでした。

    「このへんは隠れスポットじゃないのか」
    「有名だよ。念願の和琴半島だよ」

    本当に有名なのか。私は知らなかったし、人もいないし、北海道は宣伝がヘタなんだなと、思いつつ、
    「北海道は宣伝がヘタで良かったな。こんなスゴいところに人が来ないとは」
    「季節だよ」
    「あ、そーか。でも雪山が美しいのであり・・・」

    でも、スゴいと言ってもただの風景ですから、特にカジノがあるわけじゃなし、屈斜路スカイツリーがあるわけじゃなし、ショッピングモールも地下街もないし、冬は耳がちぎれるような寒さがあるくらいで、来た人も困るし、リピーターにもならないだろう。一回見たら風景は飽きるに違いない。写真もいっぱいネットで見れるし。
    なーんてことを思いながら、人はたくさん来ない方がいいと、密かに思いました。

    さてその和琴半島は、屈斜路湖の南側にある半島で、でかい湖なのでまるで海でした。半島の先に着く直前に、釣りをしていた人がいました。幻の魚「イトウ」を狙っているのかも知れません。

    釣り人
    まさか伊藤さんでは・・・
    和琴温泉
    釣り客の車

    そして、この反対側にありました、温泉です。

    和琴温泉
    建物は更衣室です、入浴料は多分タダです。窓口も箱もない(笑) 手前に湖があります

    露天のみ。完全に露天のみ。吹きっさらし。そして混浴。いやー、ここっすか。入れって言われてもですね、アレですんで、とりあえず足湯で楽しませてもらいました。ここもまた絶景なんです。

    和琴温泉から
    サマッカリヌプリが見えます

    もう別世界ですよね。一人だと怖いかも。
    周辺をちょこっと歩いてみました。

    和琴温泉近く
    波を浴びてできたツララ
    和琴温泉近く
    植物が氷に包まれてます

    さらに半島の先に向かう細い道があり、この先にも温泉があるみたいでした。そこをズンズン進みました。

    和琴温泉近く
    さっきの温泉とは逆サイド、釣り客のいた側の湖沿いです
    和琴温泉近く
    あ、小屋がある
    和琴温泉から
    共同浴場発見

    共同浴場とは、主に温泉地に存在する、地元の人々が管理する温泉を利用した浴場、だそうです。では中に入りましょう。

    和琴共同浴場
    浴槽。手前に、6畳くらいの着替え室があります。
    お湯はややぬるめでしたが、夏場は熱いみたいです。
    温度調節は外にある土嚢を置いたり取ったりするらしい。

    人はいないのですが、いつ誰が来るかわからないので、また足湯をしました。泥の部分に足を入れるとちょっと恐怖感がありました。しかしここは好きな人にはたまらんと思います。

    で、こっち側の風景もまた素晴らしいのです。

    和琴半島から
    何ていう山なのかな
    和琴半島から
    美しいですねー
    和琴温泉
    水もきれいですよ
    スズメではない鳥
    これは最初に足湯した和琴温泉近くにいた鳥。スズメではない。

    共同浴場から戻ってきたら、そのスズメではない鳥のいた場所に、こんなヤツらががいました。

    白鳥
    なんと白鳥ですよ
    帰り道
    帰り道

    そして帰路につきました。ここからわずかに2時間で帰れます。75kmですから、高性能センサー付き高性能車のドライバーなら1時間です。(笑)
    考えてみれば、こんな風景がこの周辺にいっぱいあるわけです。それも何の観光名所にもなってないところも多分あるんです。

    ふらっと出かけて、おにぎり食って帰れるんです。
    クマ、車の故障、スリップ、転落などの恐怖と隣り合わせではありますが、焦りさえしなければ、面白いところです。

    帰宅した翌日。
    北見という土地について、突如、これまでと違う感覚に襲われました。おそらくそれは、車を使えば、自分の意志でどこにでも行ける状況に慣れてきて、意識が変わったのかも知れません。
    「すごい風景が近所に普通にあるって、何だかスゴいぞ」感が襲ってきたのです。その感覚が広がって、普段の生活の場でさえ同じだと思えてきました。

    もともと運転嫌いでした。小学生の時に見せられた警察の啓蒙ビデオのせいです。子どもをはねて死なせた青年が賠償問題で苦しみ、なおかつ被害者の悲しみを描く、暗く重い「交通安全ビデオ」。子どもに見せるなよ警察、40年前だけど。PTSDっすよ。
    その後、東京・札幌での暮らしで車を必要とせず、運転する機会はほとんどありませんでした。しかし、ここでは生活に必須なので家の車を乗り始め、運転への抵抗感はなくなりました。
    確かに自然破壊に一役買っているわけですが、イナカは物量的に、極端ではない。

    北見には特別何もないという意識ばかりありましたが、自然を見てたら、人間に必要なものがここには何でもあるように思えてきました。
    例えば深い森であったり、澄んだ空気や水であったり、クルミの木であったり、山菜であったり、山ぶどうであったり、シカやキツネであったり、白鳥やアカゲラであったり、イトトンボやアゲハだったり、全部がつながっている。ここには全部ある。

    まあ、話半分としても、半分はある。(笑)

    こんな贅沢があるだろうかと、改めて感じた1日でした。過去にもこんな体験たくさんしています。なのに今回は、しみじみと良い土地だなぁと感じたのでした。