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  • v037 ラストジャンプ・原田雅彦

    ■ラストジャンプ・原田雅彦

    大倉山ジャンプ場

    「ふぅぬぁくぅいぃ~~、ふぅぬぁくぅいぃ~~」

    長野オリンピック、ジャンプの団体。原田雅彦の1本目は雪で滑走スピードが落ち、風がやむ不運が重なって79.5mの大失敗ジャンプ(他の選手ではこれほどは飛べなかったという見方もあり、私もそう思った)。日本は2位に落ち、次の船木和喜も距離が伸びず4位に転落。
    悪天候の中2本目。1本目の失敗、ついでにリレハンメルでの失敗が思い出され、大きなプレッシャーがかかる中で飛んだあの原田の137mの大ジャンプ。直後、アンカーの船木に祈るように、泣きながら声を送った。

    「ふぅぬぁくぅいぃ~~、ふぅぬぁくぅいぃ~~」

    私が冬季五輪の中で最も感動したシーン。なぜか本当にこのシーンだけは思い出すだけで涙腺が緩んでしまいます。
    その原田雅彦が引退を発表し、先日、大倉山で最後のジャンプを飛ぶというので行ってまいりました。ナイトジャンプです。ナイターですよ、泣いたー。(いや、わしゃ泣いとらん)

    入場料1000円。安いじゃありませんか。
    この日行われたのは「伊藤杯」というラージヒル、今シーズン最後の大会。

    出場選手は90人。原田選手の1本目は90番目です。で、名簿を見てびっくりでした。船木和喜、高橋大斗、宮平秀治、伊藤謙司郎、葛西紀明、伊藤大貴、岡部孝信といったビッグネームがズラリとならんでいます。

    いやーもーこれで1000円じゃジャンパーが可哀想と思ったくらいです。思わず財布の小銭382円をカンパしました。(会場ではカンパを呼びかけていまして、額に関係なく「ノルッキー」* というキャラクターの缶バッジがもらえるのです。すいません、バッジが欲しかったんです)

    この大会とは別に、原田選手のラストジャンプが用意されていました。今回で引退する選手は5人いて、あの宮平選手も含まれていました。(知ってる人は知っている)

    会場は熱気に包まれていましたが、マジで寒かったです。ここのところ気温が緩み、もう春の気配がありましたので、「ももひき」も「ババシャツ」も脱いでいたのです。それでも夜は冷え込みますし、やはり侮れないのです。もう寒くて寒くて、あまりにも寒いのでいろんなところ(レストランやらショップやら資料館やら休憩所と書かれた大型テントやら)で暖をとっては外へ出て観戦しました。

    最初の方は高校生や大学生が飛ぶのですが、50m、60mくらいのものなんです。やはり130mも飛んでくる連中ってのはすごい才能の持ち主なのです。

    で、この学生たちが飛ぶ前に、ひとことコメントが読み上げられていまして、「引退する先輩、ご苦労様でした」とか「まだ始めたばっかりで怖いです」とか、ほのぼの感たっぷりで、テレビ中継とはひと味違いました。

    会場の応援も部活の仲間だったり、知り合いだったりなんでしょう、熱心でやっぱりこれもほのぼのしておりました。

    さて、ぶるぶる震えながら見た原田選手の1本目、100mには届かなかったものの23位。どうにか2本目を飛べる順位。
    そして、がたがた震えながら見た原田選手の2本目は、頑張ってくれました、111m。

    さらにさらに、感動のラストジャンプ。
    大ジャンプではありませんでしたが、みんなこれを見に来ていたわけです。見たというだけでもう満足満足でした。ラストジャンプのあとは報道陣に囲まれてインタビューを受け、会場のスクリーンに映し出されておりました。音声は聞こえませんでした。とは言え、音声などどうでもよく、涙目の原田雅彦が映っているだけで良かったのでした。

    ホットな心と寒い現実。感動どころではない寒さにとっとと帰ってきた私でした。
    いや良かったですよ、本当に。

    ノルッキーバッジ
    これがカンパによってもらえたノルッキーバッジ(直径35mm)。  「ノルッキー」とは、来年行われる「FISノルディックスキー世界選手権札幌大会」のキャラクターです。このキャラクター、妙に気に入っております。

  • v033 距離競技

    ■距離競技

    中島公園の貸しスキー

    先週、スノーエンジェルを作るために近所の中島公園へ足を運んだ時に、ちらほらとスキーに乗っている人を見かけました。(北海道ではスキーには「乗る」とか「履く」と言います)

    よく見ると「歩くスキーコース」という看板があり、順路の矢印マークもありました。
    「 スキーで歩くのもいいかも知れないなぁ」と思うのでした。

    そして、スキーに乗っている人たちの中には高齢者もいて、競ったりすることもなく、特別うまい必要もなく、ここで15年ぶりにスキーをはいて歩いてみても恥はかかないだろうと思ったのです。

    「歩くスキー無料貸出し所」の貼り紙を発見。「無料」なら乗らなきゃいかんだろう、ということで、思い切って貸出し所へ入っていきました。

    貸出しのスキーがどっさりありました。借りるには原則的に身分証明がいるらしいのですが、持っていた免許証を出そうと思ったらこう言われました。

    「あ、いい、いい。あるね。あるのね。あるならいいよ、見せなくても。せっかく来てもらってダメだなんて言えんしょ」

    結局身分確認もしないで貸してくれました。ヽ(^ ^;)ノ

    歩くスキーの板はとても細く、幅5センチ程度です。靴も簡単な金具でつま先だけを板にワンタッチ装着。だから「かかとが上がる」んです。いわゆる「クロスカントリー」とか「ノルディック」とかいうタイプですが、過去にそのようなスキー板には乗ったことがありませんでした。

    クロスカントリーなんていうとちょっとカッコいいですが、昔は「距離」って言ったもんです。私は小学生の時(35年くらい前)、授業でやった「距離」で上位だったので、それだけで距離は好きでした。(え、あ、男子12人程度でしたが…)

    このタイプの板が初めてなことと、長年乗ってなかったこともあって、最初はぎくしゃくしてましたが、2~300メートルくらい乗ったところで慣れてきました。

    スキーをはいて歩くだけってつまらなそうに思われるかも知れません。でもやっぱり私には楽しかった。無料なので土日は通ってもいいと思ったくらいです。結局今週も行ったので2週続けて「距離」やりました。

    普段運動不足のため、先週は2キロほど乗ってバテてました。そして筋肉痛が3日間。今週は3キロ乗ってバテました。そして今まさに筋肉痛で苦しんでいます。しかし、まさか無料で近所の公園でスキーを始めるとは思ってもいませんでした。

    ところでこの「公園で乗れるスキー」、気になったのでネットで調べてみました。
    札幌市内で、公園で歩くスキーができるのは何と15か所もありました。でも結局、中島公園が貸出し数ダントツの150セット(他は10とか20セットがほとんど)で、7カ所は板の貸出しは無し(マイ・スキーで乗る)。8か所で貸出しがあり、無料なのは2カ所だけ。残り6カ所は有料で、1日1セット200円とか500円という料金でした。

    ウチが中島公園に近かったのは非常にラッキーでした。ただ、もうそろそろ雪も解け始めています。乗れるのはあと2週間程度。もっと早く発見していればもっと楽しめたのに。


  • v008 甲子園で南北海道代表が連覇

    ■甲子園で南北海道代表が連覇

    高校野球放送

    いやぁしびれました、高校野球。駒大苫小牧、本当にいいチームでした。高校野球でしびれたのは初めてです。
    昔は北海道の代表が決勝戦に勝ち進むことすら夢のような話でした。1年のうちまともにボールを使った練習が出来るのは6月から9月。
    寒いのでヘタをするとすぐ怪我をしてしまいます。夏以外はとにかく走り込みと筋力トレーニングです。

    しかし駒大苫小牧は冬でもボールを使って練習していたようです。
    ちらっとテレビで言っていたのを聞いてびっくりしました。氷の上でノックをしているのだそうです。
    また、夏はビニールハウスを利用することで、甲子園の暑さの中でも戦えるのだと…。「自分たちの環境が不利だと思ったことはない」と、選手はカッコイイことを言ってくれちゃっていました。うーんカッコイイ。

    今年ここに住んで、北海道中がしびれていると実感しました。

    ただでさえ優勝するのは難しく、ましてや連覇するなんて思いもよらぬことです。おそらく、もう二度とこんなことはないでしょう。あと100年経って高校野球大会が続いていたとしても、北海道代表高校の連覇はほとんど不可能だと思います。
    この限りなく不可能に近いことを、この夏は全試合、ほとんど全部をテレビで見ることができました。この目に焼き付けましたよっ。

    この興奮を少し再現します。決勝、土曜日の3時過ぎ。最後の一人。カウント2-2。あと1球。
    「よーし、ここは外に逃げるスライダーで空振りをとれっ、振っても当たらないボール球でっっ」
    空振りをとれる確率がもっとも高かったボールになるスライダーを投げて欲しいと思いました。
    そして予想通り投球は外角ギリギリのコースへ…
    「あっ」
    スピードのある球がキャッチャーミットに吸い込まれていく…。
    「空振りさんしーーんっ!!」
    「ぎゃああああ、ストレートかよストレートかよーっ!! すっすす、すすす、ストレートだよぉぉ、☆×▽※◎&%…」(異様な盛り上がり)(やや強調)
    凄すぎるぞ北海道っ。酒だ、酒持ってこーーいっ!!(逸脱)
    野球と酒嫌いの方、どうもすいません。

    最後に民放の応援放送で気になったこと。
    「この美しい青空は北海道まで続いている…」
    みたいなことを言っておりましたが、当日、当地は雨で青空出てませんでした。残念至極。