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  • v258 リジェクト(不合格)

    ■リジェクト(不合格)

    偉人だじゃれ

    12月2日、一通のメールが届きました。
    「スタンプがリジェクトされました」
    じぇじぇじぇ!! (驚き方が1年遅いわっ)

    猫水彩スタンプは一度、部分的なリジェクトで再審査に入ったままです。
    そして申請中の「偉人ダジャレスタンプ」の方の第一報が来ました。
    内容がショッキングでした。

    ***

    対象:スタンプ全体

    ・特定の個人や法人、国、グループなどを誹謗、中傷、攻撃する可能性がある
    ・権利の所在が明確でない

    故人を元に作成されており、一部の表現で 故人を誹謗、中傷、攻撃する可能性のあるものが含まれております。
    今回申請されたスタンプは、すべてのスタンプが審査ガイドラインに該当いたします。
    大変恐れ入りますが、スタンプの一部を修正されても審査は通過いたしません。

    ***

    「修正されても審査は通過いたしません」
    朝の光。
    青く晴れ渡った高い空。
    スズメの鳴き声。
    時を刻む音。
    ぬるい暖房の風。

    ああ、
    夢も希望もないお言葉。でも、だが、しかし、故人の、歴史的人物の肖像を元にしたイラストに権利の侵害ってあるんでしょうかね。あるいはこれが誹謗・中傷・攻撃にあたりますかね。

    偉人だじゃれ

    歴史的人物をパロディ(ダジャレ)で扱うのは、そもそも誰もが知っている偉人だからであって、底意地の悪い表現で、故人を貶(おとし)めようなどとは思ってもおりませんよ。ただ、まあ、こんなのもあるっちゃーありますけど、

    偉人だじゃれ
    バカにしてるわけじゃあないんですけどね

    フランスの劇作家モリエール(1622年生まれ)がご飯を盛ってても問題ないような気もするんですが、これでフランス国家やモリエールの後の世代の血族が名誉毀損だと騒ぐのかなぁ、あ、ないとも言えないか、と、なかなか微妙ではありますけれどもね。

    そもそも笑って欲しいからダジャレにしているわけで、同じダジャレでも「モリエールにエール」とか言っても、1ミリも笑えないし、そんな気を使ったスタンプなら、誰もがスルーしてしまいます。
    ていうか、どう思うかは人それぞれなので、悪意があると思われる可能性がある限りダメなんですね。あるいはそれがクリアされても別次元(肖像権?)でダメなんですね。やはり人物を扱うのはリスクが高い。

    しかしこの結末は考えてもいなかった。思いもよらなかった。
    ダジャレスタンプは結構多く、その延長線でしか見ていませんでした。
    確かに、少しも気付かなかった自分に落ち度は感じます。最初にこれはいけるという手応えを感じたことで、妄想の旅が始まってしまったのですね。

    ていうか、その旅は思いのほか前進、暴走していたのです。
    このスタンプの審査待ちの間に、このシリーズの第二弾を作成していました。しかも、このメールが届いた時、ちょうど40個目が完成したところだったのです。
    「よーーーし、40個目、できたーーー!! あメールだ」
    「修正されても審査は通過いたしません」
    「・・・・」
    第二弾は完成目前で打ち止め、申請すら出来ず。

    遠い目とヨダレ。(茫然自失 & 疲労感)

    脱力。

    老化。

    抜け殻。

    立ち枯れ。

    風化。

    孤独。

     

    こんな形で自分が笑いを取ってどうする。
    いやー
    もう慣れてますよ。こんなことは。
    落選、NGなんて普通です。
    野菜に水あげたら雨降りますよ。
    公道を車で走っていたら道がなくなりましたよ。
    駅から歩いて帰ろうとしたら、1時間後にその駅に着きましたよ。
    泣けてきますよ。笑えますよ。

    でもこのショックは大きいです。ものすごく集中したし、時間かかってます。みんなが笑いながら使ってくれるんじゃないかと、すごく夢見て作ってます。やる気満々でした。
    このスタンプが承認された時に、やりましたよー、バンザーイ、みんな買ってねー、と言いながら大発表しようと、待ち構えていましたよ。

    大発表したかったなぁ。残念。
    いつか日の目を見ることを夢見て、お蔵入りです。

    ああ、考えてみれば、生き物ダジャレが正解でした。
    またもや逆をやってしまいました。

    次は、猫水彩スタンプの合否がどうなるのか。
    どんなズッコケ方をするか、ご期待下さい。

    最後に、唯一マズいかな、と思っていたスタンプはこれ。

    偉人だじゃれ
    バカにしてるわけじゃあないんですけどね。やっぱダメかー!!

  • v256 高すぎるハードル

    ■高すぎるハードル

    ガーン、ショック
    (笑)

    前回からの続きです。

    10月4日にラインのIDをゲットし、作品をアップし、申請まで漕ぎ着けたものの、フォントのチョイスのミスに気付きました。

    絵に合わせて、残念そうな文字、嬉しそうな文字などを選んでいくのですが、イメージが合えば相乗効果があります。
    書体の著作権問題も当初アタマにありました。ただ、思い込みによって使っても良い書体と良くない書体を真逆に認識していて、調べもせずに突進していたのでした。
    誰のミスでもない。(←ちょっと渋いセリフ)
    どこにも当たりようがない。
    自分が悪い。むきーっ。

    10月5日(日)
    やっと完了したスタンプの申請を取り消し、マイページから削除しました。
    「ミスに気がついて良かったのだ」
    と自分に言い聞かせて、スタンプを作り直す作業にかかりました。

    「ハマっている」書体を変更するときは涙を流しました。(涙はウソ)
    和文はもちろん、同時に、英語版とスペイン語版を作成していたため、欧文書体も著作権関係を調べました。
    書体を変えてみたらむしろ良かったりして、流れる涙も止まるのでした。

    次のスタンプでは、文字は安全な手描きにします。
    (えっ、次のスタンプ?)
    (まだやるの?)
    (うるさいなー、もうアイディアがあるんだよ)
    (どうせ売れないよ)
    (しらねーよ)

    なんかココロの声がうるさいですが、猫スタンプの話に戻ります。
    外国語バージョンについては、このスタンプの話を教えてくれた知り合いが語学に長けた方で、英語もスペイン語も訳をお願いしました。
    実際のところニュアンスが難しく、外国人の感覚を理解して言葉を持ってくることが自分にはできないことを痛感させられました。
    その方は外国で働いていた強みで、ひと味違った日常会話の表現で、深い味わいをかもし出してくれました。
    本当に感謝しています。日本語直訳の私では無理でした。

    スタンプ日本語英語スペイン語
    左から日本語版、英語版、スペイン語版
    こういうのが40個ですからね、気が遠くなりますよやってて。

    「どうもすいませんでした」は、言葉は丁寧でも、見ての通り怒っています。
    英語で「I’m sorry」の線上で、もっとスゴい謝り方にしたら面白いと考え、
    「I am many so too sorry」
    というのを自分で考えてみたのですが、tooはこの場合muchですね、という基本的な指摘を受けつつも、気持ちはわかるけれど、適切な英語とは言い難く、日常会話に近づけるならと、「・・・my bad!」と訳してくれたわけです。
    逆に訳すと「悪かったな」とストレートな表現になっています。丁寧にするからこそ面白いという思いが強い自分では、その方向性は無しでした。
    でも作ってみないと分からないもので、出来上がってみると、なんとなく英語圏の人にはこの方が無理なく理解できそうな感じがしてきました。なるほど、わかりやすい。
    (やっぱりこういうことは一人でやっちゃダメだな)
    また、これと同じような意味で「かたじけない」というのがありまして、英訳は「すいません」に近いものだと思っていました。

    スタンプ日本語英語スペイン語
    日本語、英語、スペイン語

    ところが、「I’m so grateful」(有り難い)の言葉を提示され、思わす「へぇ~」と感心してしまいました。「ありがとう」の意味あいが強まりました。
    この方がポジティブですしね。
    日本人はありがとうは照れくさく、すまないねと言う感覚、ですかね。

    他にも
    「わかりました」と「了解です」の違い。
    「ちわ」と「もしもし」
    「で?」と「なぬ」
    「でかした」と「えらい」
    「またね」と「ばいばい」と「スタスタ(去る音)」の違い
    同類の言葉が意外に重なっていたのです。微妙な違いは難しいです。

    自分一人だったら、自動翻訳を使って、極めて日本語的な直訳英語を使い、何の疑問もなく満足していたことでしょう。

    ほかにも擬音や日本語特有の言葉はやっかいでした。
    「そー」(物陰から覗く)、「スタスタ」、「どや」にはピッタリ来る英語がありません。調べてみるとコミックの世界でも擬音が訳せず苦労しているみたいでした。

    日本語はヨコ組みタテ組自由自在ですが、英語はヨコ組みじゃないと無理があります。猫の絵の多くは正方形に近く、スタンプのスペースは少し横長であるため、文字はタテ組がピッタリ来ます。それを英語版にすると、かなり無理が生じてきます。

    まったくもってすんなりとはいかないのです。1回1回立ち止まる。
    すべてにおいて、でんでん虫の歩みです。ウミウシの歩みです。
    全然サクサクと進まない。

    サクサクとは進まないけれど、トイレタイムを惜しんで、集中し続けて、出来上がったものを見て、ほんの少しでも直した方が良ければやり直して、何案か作って比較してより良い方をチョイスして、ロードローラーのように前進するのであります。

    ハードルをメリメリ、グシャグシャと乗り越えていくのです。
    翻訳も大変だったと思います。付き合わせてしまって「かたじけない」。

    10月6日、日本語版完成。
    10月8日、英語版完成。
    10月12日、スペイン語版完成。

    この10月12日、3セットまとめて申請しました。
    一度やっているのでここは「すんなり」。
    30分くらいで申請は終わりました。

    そこで発生したスタンプのID番号が、
    112951
    112954
    112958
    でした。

    連続していないんです。ひとつ申請した後、次の申請をする間に3~4作品が申請されていることが分かります。サクサクやったんですよ。
    10月4日申請の番号が108412でしたので、この8日間で4539作品が申請されていました。1日に換算すると567。恐ろしい数字です。

    毎日600近い数の作品が申請されていることがわかります。

    申請された作品がチェックされて、返事が来るまでに1~3か月かかるといわれています。12月頃に承認されれば嬉しいな。と思っていたら、なんと17日後の10月29日に返事がありました。やけに早い。

    「リジェクトされました」(日本語版)
    「リジェクトされました」(英語版)
    「リジェクトされました」(スペイン語版)

    ガーン、ショック
    まだまだ続く、高いハードル

    ガーンガーンガーン。マジですかー、なんでですかー。(叫び)
    ばーーったれっがーー!!(涙)
    リジェクトとは、不合格のこと。

    それぞれ、ほぼ同じような「3つの理由」が書かれていました。

    まずひとつ目。
    「絵が同じだから、販売国の指定をやり直せ」
    日本語版は日本に限定、スペイン語版はスペインに限定しなささい。
    英語版は、販売国から日本とスペインを外しなさい。

    おーそれでやり直せば良いのだな。全部を全世界で売りたかったのに。外国で「漢字やひらがなが面白い」って買うかも知れないじゃないか。日本でスペイン語のスタンプ買う人いるかも知れないじゃないか、ルールなら仕方ないけど解せないな。まあ仕方ない。

    次。
    同じ絵でセリフだけ変えるのは反則ですよ。どっちか削除するか、両方削除して新たに別のスタンプをアップしなさい。
    これでした。

    リジェクトされたスタンプ
    同じ絵で「こんにちは」と「さようなら」。(これは英語版)
    同じ絵だから面白いのに、分かってくれないかー
    それにまったく同じにならないように工夫したのに、くやしいです

    しかたなく、「地獄で会おうぜベイビー」(さようなら)を泣く泣く削除して、別のストックと差し替えました。

    次。
    ひとつのデータの背面(透明部分)に汚れのような白い点々が残っている。
    クリーンにして出し直せ。でした。まあ簡単に直せました。

    ということで3つともあっさりクリア、その日のうちに再申請をしました。
    ここからどのくらいかかるんだろう・・・。

    今度連絡が来る時は承認され、販売開始になり、日本のみならず世界でも売れまくり、ウハウハ状態となり、うーん、そうだなー、大好きなレバ刺しはもう食べられない世の中になっちゃったから「砂肝」 を食べつつ、北海道の地酒(日本酒も焼酎も)を飲み、タピオカココナッツミルクをガブガブ飲み、ココナッツチップスを食いまくれるようにしたいものです。

    ワケわかんないだろう。わははは。
    (躁鬱病でなければ良いのだが)

    そして実はこの審査待ちをしてる間に、もうワンセットのスタンプが急ピッチで進んでいたのです。水彩ではありません。猫でもありません。

    猫水彩同様、そう簡単には出来ない、ヒマじゃないと出来ない、「肩に力入りまくり」の作品です。それは・・・
    (なんだこの続きの予感は)