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  • 研究所通信v485 ふきのとうと渡り鳥

    私はふきのとうよりも猫草が好きです。by クリームマロン

    4か月も更新しないと入院していると思われる年齢になっているのに更新しなかったのは、なんとなくです。

    4月3日(日)と9日(土)に撮影の旅に出まして(半日を旅と言うな)、3日には北見から約50〜60kmの湧別町でテンション爆上がりの写真が撮れました。それは最後に。

    その手前の佐呂間町で、「鹿でも出ないかなー」などとあまり車の通らないような枝道を走っていると、道端にふきのとうを発見。(というかもうあっちこっちに生えているのですが、だいぶ成長してしまっている中では比較的出立ての良さげなやつ。ポイントは残雪ですね)

    車の通りがほとんどないこの道の右側の土手の斜面にふきのとうがっ

    エコバッグに山盛りくらいいっぱい採りました。(エコバッグの大きさによるだろっ)

    いろいろあって夕方6時半頃に帰宅。ネットで調理方法を確認し、すぐに調理に取りかかりました。
    (去年も調理しているのですが、覚え方がいい加減ですぐ忘れてしまう)

    洗って、変色部分などを取り除いて、だいたいこんなもんです
    こいつを天ぷらにしますっ
    薄力粉と片栗粉と卵と水で、なんかクリーム色の溶液を作ります。
    ふきのとうを花びらのように開きます
    ごま油と米油を混ぜた油を170度ほどに熱してから、クリーム色の溶液を、胸襟を開かれたふきのとうにまぶして投入し、頃合いを見て救出します。
    もう食えません、というくらい揚っていますが、これで3分の1くらいです。

    次に「保存食」を作ります。

    熱湯で2分茹でます。
    冷水で締めます。彼らにとっては拷問かも知れません。
    オリーブオイルに粗いニンニクのみじん切りと鷹の爪を入れて熱します。(元気油=げんきゆ と命名す)
    30分ほど冷たい水につけておいたふきのとうを絞って、粗いみじん切りにします。彼らにとっては…以下同文。
    粗いみじん切りふきのとうと元気油を合わせて瓶に詰めて出来上がり。
    フタをして冷蔵庫へ。

    冷蔵庫に入れておけば3か月くらいは持つそうです。これを何に使うのかは人それぞれということで、パスタだとか、パスタだとか、それからえーとパスタだとかに使えそうです。元気になると思います。

    このふきのとうを採取した後に撮影したものは、何とタンチョウでした。2羽と4羽、別々の場所で発見し、4羽のタンチョウは3羽が頭がグレーのヒナで、1羽が頭の赤い親、の親子でした。20分くらいかけてソローリソローリと近づき、5メートルほどまで接近できました。それでも飛び立つこともなく、ずっと羽休めをしていました。

    右が親鳥(頭の赤が写ってないですが)

    キレイだなー、すごいなー、いいなー。
    一度接近して、それから離れて、もう一度接近した時に飛び立ちました。

    そして変態いや編隊飛行で北へ向かいました。

    その後、その北の方向へと車を走らせると、大量の白鳥が畑に集合しているのを発見しました。おそらく300羽とか500羽とか、もっとかな、数えきれないほどの白鳥が畑に座り込んで休んでいました。

    カメラに収まりきらず、部分です。この5枚分くらいのスベースに白鳥がいました。ずっと遠くにまでいました。これほど大量の白鳥を見たのは初めてです。この写真には70羽ほど写っています。

    一見すると残雪なのか白鳥なのかわからない見え方で、近づいて撮るにも農地なので行きにくく、せっかく休んでいるのに一斉に飛び立たれると「写真のために何やってんだ、鳥のことも考えてやれ」なーんて言われても仕方ないし、可哀想でもあるし、あまり写真は撮りませんでした。それはともかく、何とここにあの4羽のタンチョウがいたのです。なんか落ち着かなくしてごめんなーと思っていたので、一応ちゃんとまたお休みになられていて良かったなと思いました。そのほか名前のわからない黒っぽい鳥の群れなど、ここは鳥だらけでした。

    また、サロマ湖沿岸にはカモメはもちろん、アオサギがいたり、トンビがあちこちに飛んでいたり、この日は鳥の日となりました。オオワシやオジロワシを見られなかったのはちょっと残念でした。


  • v239 ピッピ

    ■ピッピ

    クマ笹
    クマザサ

    空腹で倒れそうになりながら、フラフラと歩いて、ついに力尽きて倒れ込んだその目の先に笹薮があったとします。せめてたんぽぽだったらその葉っぱを口にしてもいいかも知れない。でもそこにはクマザサしかなく、まるでポリエチレンのような葉っぱと茎に絶望を覚えることでしょう。

    クマ笹
    ささやぶ

    そんな時でも最後まであきらめず、笹薮をよーく観察してみて下さい。
    何かありますね、ほら。

    クマ笹
    ピョンとクマザサが生えてきています(写真中央)

    生えてきたばかりの子どもの笹があります。
    子どもは食えます。(表現が危ないけど)

    クマ笹
    どーですか、クマザサの子どもを収穫しました

    このクマザサの子どもの皮をはぎ取ると、なんとなんと・・・

    クマ笹ピッピ
    タケノコみたいな食べ物に変身

    これをピッピと言うんだそうです。(俗称)
    知っている人は少ないと思います。クセがなく、本当にタケノコのような食感で、タケノコより味があるかも知れない。
    飢えて死にそうになった時は、この贅沢品とも言えるピッピを是非お試し下さい。
    (あまり細いと食べにくいです。茎の太いのが良いのですが、少ないです)

    タメになったね。おしまい。

    物足りないので、猫ギャラリーです。

    茶~ブー
    茶~ブー(4/10)
    白い猫
    斜里の白い猫(5/18)
    ちゃめ
    暴れん坊でチンピラのちゃめくん。(5/24)
    びっくりちゃん
    びっくりちゃん。すっかり元気になりました。(5/26)
    クロちゃん
    我が家の家猫となったクロちゃんです。(5/26)
    ミケちゃん
    ミケちゃん。(6/1)
    野良猫
    野良猫。(6/2)

     

    物足りないので花ギャラリーです。ていうか寒過ぎて花の写真が少ないですが。

    ヒヤシンス
    我が家のヒヤシンス(5/26)
    チューリップ
    我が家のチューリップ(5/27)
    ムスカリ
    ムスカリ(5/27)
    たんぽぽバックのチューリップ
    たんぽぽバックのチューリップ(5/27)

  • v238 たんぽぽに注目

    ■たんぽぽに注目

    たんぽぽのある風景
    たんぽぽに注目

    今年の気象は、毎度おなじみの異常気象だと感じます。異常がおなじみになって、異常が普通に感じられるこの頃です。
    6月だというのに、今朝は5度。寒くてストーブ炊いています。
    2日前の土曜日は真夏の暑さ。昨日の昼は10度程度の寒さ。夏と冬が交互に来る感じです。

    やっと咲いたサクラが、熱せられたり冷やされたり、目の前でヤキ入れにあっている気の弱い学生を、何も出来ずに見ているしかない的な可哀想さであります。
    全体としては寒いので、サクラはまだ少しも散ってなくて、これからが花見の季節です。

    さて、その暑くなった土曜日に、たんぽぽを「収穫」することになりました。

    我が家の近所に、住宅地であるにも関わらず、自然が手つかずのように残っている、珍しいエリアがあります。自然林があり、アオサギの生息地にもなっています。
    その土地のオーナー・Kさんとは昨年知り合いになりました。畑に関しては、自然農法と呼ばれる、一般的には誰もやりたがらないことを、実験的にやっています。

    私が常日頃思っていることを実践している人でした。

    その土地にたんぽぽが無数に咲いている。たんぽぽが食えたらいいのになぁ。何とかできないかなぁ。
    調べたらありました。以前も「食べられないかなぁ」と調べた時、意外にたんぽぽを大量に収穫するのが難しく、諦めたヤツです。それは、

    たんぽぽコーヒー!! (根だけを使う)

    一切農薬を使わず、腐葉土が堆積し、排気ガスの影響もそれほどない、考えてみれば大変貴重な土地のたんぽぽが、うんざりするほど生えている。
    Kさんに話をしたら、種が飛ぶ前に処分できるメリットもあり、たんぽぽコーヒー実験を兼ねて、取らせてもらうことになったのです。「取る」というより「穫る」ですね。

    たんぽぽを掘り起こす
    たんぽぽの根の収穫

    たんぽぽの根はとても深いです。スコップを深く差し込み、浮かせて根が切れないように引き抜きます。

    たんぽぽの収穫
    とったどー(根はいろんな形に伸びています。真っすぐのもあります)

    植物の根の周辺には結構みみずがいます。

    みみずもいっぱい
    どーですか、みみずは良い土を作るんですよ。

    みみずくんは土を肥沃にしてくれる貴重な命であるし、殺しちゃ可哀想なので(たんぽぽも殺しちゃ可哀想っちゃ可哀想ですが)、みみずを切断しないように気をつけました。

    土曜日は暑かったのです。そりゃもうヘトヘトになりました。
    どこからかミケネコが姿を現しました。ノラかな、飼い猫かな。

    ミケネコ出現
    ミケちゃん。孤独な作業を見つめる唯一のギャラリー。

    疲れが吹っ飛びますね!! 疲れが吹っ飛びますよ!!
    翌、日曜日は寒かったのですが、二日連続でたんぽぽを掘り起こしました。

    たんぽぽの収穫
    こんな感じですよ

    たんぽぽの根だけを必要とするので、根を取られたたんぽぽの残骸が残ってしまいます。見栄えも悪いので、どこかに片付けようと思いました。Kさんに聞いてみました。

    「この斬殺死体の山はどうしましょう」
    「土の栄養を吸っているので、土に返す意味で、その場に置いといてくれたらいいよ」

    うーんさすがではありませんか。原理です。世間体を気にして、どこかに片付けてしまおうとする自分が情けないのでした。

    たんぽぽの根
    1回目に洗ったたんぽぽの根(全部でこの4倍くらい収穫)

    この根を2~3センチにカットして天日干しにします。根の洗い方や干す日数で、味に影響があるようです。いくつかの条件で試して、データをとって一番美味しいところが確定できれば、ひょっとしたら、超自然な万病に効く素晴らしいオリジナルたんぽぽコーヒーが出来るかも知れません。

    たんぽぽの根
    土曜日は強い日差しで干せましたが、日曜日は10度と寒い上に小雨で干せず

    最後に、たんぽぽコーヒーの効能について調べてみました。すごいです。

    ・中国では古くから漢方薬である
    ・ヨーロッパでは薬草と認知されているのである
    ・欧米では「自然の薬局」といわれるほど有用なハーブであるのである
    ・カフェインが含まれていないメリットがある(寝る前に安心して飲める等)
    ・良い母乳をつくると言われる
    ・ホルモンバランスに好影響があるっぽい
    ・生理不順、不妊治療のサポートが期待できるっぽい
    ・利尿作用、腎機能の改善
    ・胃の働きを活発にする(胃もたれ、食欲不振、消化不良などに効果)
    ・便秘にも効果があるっぽい
    ・血液循環を促進、冷え性に有効
    ・タンポポの根の【ホコウエイ根エキス】に育毛・発毛作用があるとの研究結果
    ・ノンカフェイン、ノーカロリーなので妊娠時や育児ママにも安心
    ・ビタミンや鉄分、ミネラルを豊富に含む
    ・副作用のようなものはないっぽい
    ・二日酔いに効果があるという話がある

    ・内臓に障害がある人は、飲用を避けた方が良いという話がある

    本当に効果があるかどうかは、分かってないのだろうという印象です。悪い、ということはなさそうです。人間の「科学」は土のこともほとんど分かっていないのが現実で、ま、草ですからね、飲んだ人が死んでないみたいですから、とりあえず飲んでも大丈夫というのが正直なところでしょう。

    ということで、どんなたんぽぽコーヒーが出来ますやら。天候次第ですが、2~3週間かかりそうです。手間ひまかかります。


  • v215 ワラビ大紀行

    ■ワラビ大紀行 その1

    ワラビ
    ワラビ

    ここのところ畑とか、スギナとか、チューリップとか、タケノコとか、ダニとか、ダンゴムシとか、キツネとか、シカとか、クマとか、もうそんな話ばっかりになってきましたが、他に話題もないので我慢してください。(笑)

    地図
    シブノツナイはこのへん

    ワラビを採ってきました。

    シブノツナイ
    クリックで別窓で拡大

    ここ湧別町、サロマ湖の隣のオホーツク海沿いに、竪穴住居跡の遺跡(北見から車で70~80kmの場所)があります。遺跡ということで開発も出来ず、観光にしては寂しく、ほとんど放ったらかしにされているように見えます。

    で、ここだけの話、どうせこのホームページは閑古鳥鳴いてますし、ここで取り上げても大して影響はないだろうということで、書いちゃいます。

    シブノツナイ
    向こう側は海

    あちこち、くぼんでいるところが竪穴住居跡です。遺跡ですよ。縄文時代の。オホーツク文化も眠る重要文化財なため、穴を埋めたり掘ったりしてはいけないし、何か出土したものを持って帰ってはいけないのです。

    とにかく手つかずなので草ぼうぼうですが、歩けます。え、入っていいのかって? 車で中には普通に入れるし、降りて歩けます。そもそも看板は見ての通り敷地内です。歩いてもいーんです。

    で、ここは約14haの指定遺跡(竪穴515個)なのですが、遺跡自体はもっといろんなものが100km以上、知床の海岸沿いまでずっとあるんだそうで、遺跡の分布はおそるべき広さです。これはごく一部なのです。

    ホントにもう広くて気持ちいいです。地平線の真ん中から右側の少し谷になったところに人がいますね、ほとんど見えませんけど。ワラビを探してて気づいたら“ツレ”が豆粒みたいになっていたのでした。

    シブノツナイ
    人がいるのが分かりますか(クリックで拡大)

    この日は6月5日、残念ながらまだワラビは出ていませんでした。それから2週間…

    ワラビ
    ワラビがワラワラと(6/19)

    6月19日にはこのようにワラビが一面に生えていました。このどこまでも続く野原中に、ワラビが生えているんですよっ!! うぉーーきゃほっほっほーーーいっ!! ってなりますよっ!! テンション上がりまくりです。秘密の楽園っすよ。

    あー、教えたくねぇ~!!(笑)

    タケノコ採りは迷子になる可能性がありますが、ここのワラビは高齢のおばあちゃんでも大丈夫。テンション上がってポックリ逝くかもしれませんが。

    虫も少なくて快適です。ただ旬は一瞬。タイミングが合わないと、食べごろを逃してしまいます。

    タケノコとワラビ
    採り過ぎだろっ

    そしてこの日は、タケノコ採りの帰りに立ち寄ったので、こんな写真が撮れました。右側の緑の山がワラビです。家族になって間もない「ちゃめ君」はあきれています。

    でもワラビはほんの一角で採っただけです。気が遠くなるほど生えているのでした。
    食べ切れないので近所に配りました。イナカのご近所付き合いは大事です。

     

    ■ワラビ大紀行 その2

    6月12日、置戸(おけと)という地へ行きました。私が生まれた時に住んでいた所です。置戸と言っても広いのです。山が深いですし。
    その深い山へワラビを採りに行きました。勝山というところの先の山奥。

    置戸の山奥
    こんなところですよ

    「もう帰ろうよ」というような場所です。クマも多いし。
    右側が道路のようになっていますが、ここにはかつて鉄道が敷かれていたのです。その両脇にコゴミやワラビが生えています。

    伸びたコゴミ
    コゴミは伸び切っていました。もう食えません。
    鉄橋跡
    小さな鉄橋跡。山菜採りの人が橋に乗って落ちるとマズいので、橋は撤去されたそうです。
    ワラビ
    水が良いのか、ワラビはでかくて元気。このワラビは育ち過ぎ。
    ワラビ
    ワラビゲット。出たての、先がまだクルンとまとまってるヤツが食べごろ。
    ヤチブキ
    さらに奥地にはヤチブキもたくさんありました。画面ほぼ真ん中あたり。

    何か怖くないですか、こんな場所。実際、怖いです。こんなところに高齢者が山菜を求めて採りに来るわけです。すごいですね。魚もたくさんいるので釣り客も多いのです。

    カラスアゲハの群れ
    カラスアゲハかな

    移動中、道路にカラスアゲハが固まっていたので、車を止めて写真を撮りました。人のいるところではあまり見かけなくなりましたね。

    大量のコゴミ
    大量のコゴミ(シダ植物)

    さらに山奥へ行くと、コゴミがこんなにすごい状況に。もう食べられませんが、食べごろを狙って来れば、絶対に食い切れないくらいのコゴミが採れます。天ぷらにしたり、茹でるだけでも美味しいコゴミ、毎年5月中旬、みなさんもいかがですか。ヤマベ(6月いっぱいは禁漁)やニジマスもいますよ。

    誰だ今「イヤだ」って言ったの。


  • v214 北海道のタケノコ

    ■北海道のタケノコ

    北海道のタケノコ
    北海道のタケノコ

    北海道に生まれた私がスクスクと育っていた40年ほど前、これ(上の写真)がタケノコという食べ物で、何の疑問も持っておりませんでした。なぜなら、周辺のすべての人々がこれをタケノコと呼んでいたからです。

    そうして30年ほど前に東京でこれを目にしたのです。

    タケノコ

    「なんだこの気持ち悪いものは」
    これを初めて見た時は、タケノコが放射能によって遺伝子異常を起こし、肥大化したバケモノかと思ったものです。(ジョークにならない昨今)
    どう見ても可愛くないし、でかいし、竹の「子」ではないし、かと言って竹の「親」にも見えないので、当時はそのバケモノのことを「竹の中学生」と呼んでいたものです。

    北海道のタケノコは、俗に「根曲がり竹」(ネマガリダケ)と言うらしいです。
    他にも「姫タケ」「笹タケ」とも言われているらしいです。調べてみると、正式名称は多分「千島笹」(チシマザサ)。

    なんと「竹」ではなく「笹」なのでした。正式にはタケノコではなくササノコですね。知りませんでした。
    しかし北海道全域で「タケノコ」と言えば、間違いなくネマガリダケのことです。そしてみんなこれをタケノコだと思っているので、本物のタケノコを見ると気持ちが悪くなるのです。間違いありません。

    ネマガリダケは、根元からたくさんの「稈」(かん)(ミキというかクキというか)が放射状に出て、弓状に上に曲がっていくのですが、その若いヤツをへし折って採取します。

    タケノコの採れる場所

    こういう笹ヤブの中に・・・

    タケノコの採れる場所

    こんなふうに生えているのを・・・

    タケノコを採る

    こうやってねじったり、根元を折って採ります。

    タケノコを採る

    こうやって入るため、何人かで行くとほぼ完璧にお互いの姿を見失います。非常に歩きにくく、下手をすると笹の葉で顔や指を切ったりします。そしてここはクマが出るので、鈴を付ける人も多いのです。
    多分、都会の生活をしていると、こんな恐ろしい場所には入れないかも知れません。私は東京の生活が長かった分、この数年間は森や林の虫が怖くて入れませんでした。やっと最近、畑やら山菜採りで慣れてきたのです。

    今回行ったところは北見から車で約150km離れた山々の頂上付近。(下の地図の右下が北見、左上が現場)6月19日。
    滝上(たきのうえ)というところで、私はこの近辺の濁川(にごりかわ)という町に、小学生の頃住んでいました。

    地図

    おそらくこの現場、数10km四方の広大な面積にネマガリダケが生えていて、人が入れるのは極々一部です。その極々一部でも、採っても採っても次々に生えてくるので、採り切れないほどあります。
    うーん、これで日本の食料危機は解決ですね。クマや毛虫やクモに襲われますけど。

    タケノコ

    こうして次々にゲットしました。

    タケノコ10kg

    家に帰って量ってみると全部で10kgありました。(歓喜)
    数本、魚焼きグリルで直に焼きまして、皮を剥くと美味そうになります。

    タケノコ

    これにマヨネーズ、一味マヨ、梅塩、味噌を付けて食べてみました。全部美味。

    それからこういう山菜の類いはすぐ悪くなってしまうので、とにかく茹でます。茹でて皮を剥いて、水に付けておくと長持ちしますが、せいぜい1週間かそこらかな。塩水ならもっと長持ち。
    皮が膨大で、半分くらいになりました。
    それでも余るので近所に配りました。イナカのご近所付き合いは大事です。

    ところで、山へ行く途中こんなことがありました。

    キツネ
    あっ、キツネ!!
    キツネ
    車に向かってくる!!
    キツネ
    魚をくわえている!!

    このキツネは2週間前(まだタケノコが生えていなかった時)にもいました。車に向かってくるということは、エサをあげてる人がいるのでしょう。この時は魚を加えていたので、自力で捕まえたのかと思いましたが、よく見ると2匹、不自然なくわえ方をしているので、釣り客が与えた可能性があります。

    とにかく自然の中で、寄ってくるキツネにはちょっと感動しますが、食べ物を与えるのは動物にも良くないし、あげなければ可哀想に感じるしで、複雑な気持ちになります。本当はエサをあげてはいけないと思うのです。夜に車に轢かれることも考えてしまいます。

    それに多分、食べるものはこの自然の中にたくさんあるはずなので。キツネくん、ズボラしちゃいかんよ。