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  • v236 キレキレの北見焼き肉まつり

    ■キレキレの北見焼き肉まつり

    北見焼肉まつり
    人間だらけ

    今年に入ってから、庭で焼肉集会を開催したり、シカ肉を喰らったりとやたらに肉づいています。そしてこの2月8日、北見市の名物ともなった「北見厳寒の焼き肉まつり」に参加してみました。

    北見の特徴である「ぱねぇ寒さ」の一番ぱねぇ時期は、流氷がやって来るこの2月であります。凍えながら外で焼肉をするこの企画、誰が考えたのかバカであります。(笑)
    そんなバカな企画が好きな私は、いつか参加してみたいものだとは思っていました。

    シカ肉を食べて飲んで記憶を失ったあの日、落とした携帯を取りに駅へ向かいました。駅と言えば、そこには焼き肉まつりのチケットを売っている「北見観光協会」があり、思わず立ち寄って、そのチケットを買ってしまったのでした。肉の連鎖ですね。

    北見焼肉まつりのチケット
    焼き肉まつりチケット1500円。右に抽選券が。
    (ミツバチハッチはただの磁石です)

    どうやら1500人くらいの規模らしく、10日も前なのに、抽選券のナンバリングを見るとすでに900枚近く売れていたと思われ、少し遅れると売り切れていたかも知れません。
    とにかく寒いので完全防備で来るように言われました。それとケムリでモウモウになり臭いがつくので高価な服装はやめた方が良いとのアドバイスも。

    この祭りの最大の「売り」は寒さであります。当日、開催時間ちょうどの18時に駅前の温度計を撮りました。(会場はすぐ近く)

    北見焼肉まつりの日
    しょぼっ。氷点下3.9度。しょぼい

    しょぼしょぼの気温でありました。いや寒いですよ確かに。しかし、この地の寒さは氷点下20度前後で本領発揮なんですよ。10度も行かないとは残念。
    「あーあ、こんなに暖かくなっちまって」
    歩いていて汗が出ましたよ。本当に。

    到着すると、まず「肉・ホルモン・キムチ・タマネギ」のセットを渡され、適当に場所を探して食べろということでした。しかし「北見にこんなに人がいたのか」というほど混み混みでした。(最初の写真)

    「ここあいていますか?」
    「あ、来るんですよ」(ガクッ)
    「ここ良いですか?」
    「来るんですよ」(ピキッ)
    「あのー、ここ」
    「ダメ、来るの」(カチッ)

    「席ないじゃん」(ピキッ)
    「全然ないよ」(ピキピキッ)
    「あー全部埋まってるよ」(ピキッ)

    血管が切れそうです。

    北見焼肉まつり
    これは帰り際に撮った写真です。
    こういう長い椅子があって、向かい合わせになり、真ん中に七輪を置く形になります。

    椅子がまったく空いてない中、コンテナ(椅子)を車座に置いて、真ん中に七輪を置いている人たちが何組かいました。↓こんな感じ。

    北見焼肉まつり
    車座で楽しむ人たち

    しかしその椅子(コンテナ)すら余っていませんでした。
    手に肉セットを持ちながらうろうろすること10分、血管が切れそうになりながら、決断しました。

    「椅子なしでいいっ」(ピキッ)

    そして火の入った七輪をもらい、雪の上に直接座っていたら、係員のおじさんが「ダンボールいらんかね」と置いていきました。
    何となく落ち着き、飲み放題の酒を片手に、肉を焼きます。

    北見焼肉まつり
    左、ラム肉・サガリ・豚肩ロースのセット(全部うまい)
    中、ホルモン(うまい)
    右上、タマネギ(うまい)、その下、キムチ(まあまあ)
    肉や海産物の追加は有料、焼酎飲み放題
    北見焼肉まつり
    タマネギうまっ!!

    会場にはステージがあって、女性の司会がいました。
    「みなさーん、寒いですかぁー!!」
    「寒いーっ!!」(という声)
    「良かったですねー、寒くて」(笑)

    予定調和なのかな。この日はそんなに寒くなかったが・・・。
    いや、寒いですよ確かに。でも、七輪に置いた肉が凍るぐらいでないと。(笑)

    食べ始めるとすぐに「肉の提供団体からのご厚意による肉抽選会」が始まりました。
    (企画の「お楽しみ抽選会」ではない)
    当たった肉がすぐ食べられるような配慮で、なんと4割の確率で当たります。

    まずはその肉。「下ひと桁」の抽選です。
    私らのチケットは「0878」「0879」。
    ステージの司会が抽選箱から数字を拾って読み上げます。

    「では、いきますよー、ひとつ目はーっ、ゼロですーっ」
    「あ、ハズレたけど、ここでウンを使っちゃいけない」
    「次、いきますよー、6でーす」
    「当たらんけどさ、当たるから」

    そしてまた別の産地の「肉」を賭けての抽選が。
    「いいですかー、下ひと桁、2番でーす」
    「ほーら当たらない・・・」
    「次、6ばーんっ」
    「・・・」

    手持ちは8と9、出たのは0と2と3と6。スゴい確率で当たらない。(笑)
    でも当たる感じがあったんですよ。だからあとで行われる「本チャン」の抽選会で当たるのかな、と感じました。
    とりあえず一旦「肉抽選会」は終わりました。

    ステージに歌い手さんが出てきました。釧路出身の演歌の歌姫・五十嵐由佳歌謡ショーです。氷点下4度程度の空気じゃ、ノドやられませんよっ、すごいですねー。

    北見焼肉まつり
    これが五十嵐由佳だ。(だれ?)
    しかもなんて涼しげな衣装

    そして、聞き覚えのある曲が流れます。
    「うわー、涙の連絡船だー、みやこはるみじゃん」
    「うわー、ひばりの曲だー」
    「うわーうわー」(決して喜んではいない)

    日本だし、こういう時の相場は演歌なのですかね。(汗)
    寒空の下の空気と演歌を感じて、しばらくご歓談下さい。

     

    北見焼肉まつり
    炭火を持って回り、七輪に足してくれる係員
    北見焼肉まつり
    おでんとかそばとか甘酒、もつ鍋も売っていて、行列ができていました
    北見焼肉まつり
    ライトで照らしながら食う人
    北見焼肉まつり
    すごい炎をあげていた隣のグループ
    北見焼肉まつり
    とにかく大にぎわい
    北見焼肉まつり
    私の陣取った場所は駐車場の真横。車の人も結構多い。

     

    さあ、そうこうしているうちに歌が終わり、今度は本チャンの抽選会が始まりました。

    「ここで当たるんだよ」
    「なんで」
    「なんでって、当たる時って当たるじゃん」
    「そうかなー、下ひと桁じゃないよ、1500分の2」
    「当たるから見てな」

    「次は“本格麦焼酎”です。いいですかー。はっぴゃくななじゅう・・・」
    「きたきた」
    「はちばんです」
    「ほーら当たった。酒だーっ!! うもーっ!!」

    この時は本当に当たるなぁって思ったんです。

    北見焼肉まつり
    見事、麦焼酎ゲットです。賞品の中では一番欲しいものでした。もと取った。 あ、雪降ってますね。記憶があいまい。

    気温、氷点下4.5度。さすがに2時間近く座っていたら寒かったですが、抽選も当たってホクホクでした。

    最初気持ちはキレキレでしたが、最後はまあまあハッピーエンド。
    来年、参加したい方は早めの予約(チケット購入)と、早めの場所取り必須です。
    (入場者数は決まってるのに席が足りないって変だけど)


  • v234 鹿を喰らう

    ■鹿を喰らう

    鹿肉パーティ
    この怪しげな集会はいったい

    北海道に住むと、「鹿を撃つ人の知り合い」から鹿肉をもらったからあげるよ、とか、一緒に食べよう、なんてことはよくある話です。
    それが来ました。小学校時代の友達から、一緒に食べようというお誘いが。
    しかも今回は「刺身も食える」という話でした。

    「鹿の刺身とは、さすがに珍しい。初めて聞いたかも。刺身となると酒を飲まないわけにはいかないなぁ。しかし、酒を飲むとなると車では行けないなぁ。次の日仕事もあるから、泊まるわけにもいかないなぁ」

    そこで、車で迎えに来てもらって、帰りはJRの汽車(北海道では電車とは言いません)を利用することにしました。

    1月27日(日)、午後4時に友達が車で我が家に迎えに来ました。そして我が家から西へ25kmの隣町・留辺蘂(るべしべ)へと向かいました。

    最近、痛風のような手足の先の違和感があるため、酒は焼酎、それもお湯で割って体に負担をかけないようにしていました。芋焼酎はお湯で割るともったいないので、いつもの麦焼酎の「いいちこ」を持っていきました。

    鹿肉
    じゃじゃーん!! シカにしては脂が乗っています(これは刺身用の肉じゃありません)

    この「鹿肉バラ」は、あばらの周辺部位で、鹿肉の中ではかなり美味いところらしいです。赤身に脂身がもれなく付いてくる逸品であります。
    (鹿肉って脂身が少ないパサパサのイメージでしたが、これは違いました)
    細かくカットされていて、この切り方もコツがあるんだとか。

    そしてなにげにあと2人友達も来ていて、なにげに鹿児島の芋の地焼酎を持ってきていました。

    『ああ、めちゃくちゃ美味そうな酒』

    この心の声は見透かされてしまい、
    「美味いぞ、いいから飲め飲め。どんどん飲め」
    と言う言葉に抵抗する術もなく、痛風になってもいいじゃないか、的なノリでいただいてしまいました。普段酒をセーブしていたのでいきなり酔いが回ってきました。
    「あー、酒がうますぎるー!!」

    鹿肉
    じゅーじゅー

    そして肉をプレートに豆乳。いや投入。
    もう見るからに美味そうですね。美味いです。まるでラム肉のような味で、濃厚でいてしつこくもなく、大自然が育んだ・・・グルメ番組かっ!!
    こういう時の「ジューシー」とか「味に深み」とか、表現的にもう何かうんざりですよね。だからこうしましょう。

    食わなきゃ分からない味。いやー、美味かったわ。(なんじゃろ)

    さぁ、そして来ましたよ、鹿肉の刺身!!

    鹿肉
    背ロースです。“さし”が入ってます

    もう馬過ぎ。

     

    馬じゃねーし。

     

    シカ過ぎ。いや美味過ぎ。

     

    しょうが醤油で食べました。
    これ東京の良いとこで食べたら何万円もしそうです。
    部位は「背骨の脇あたり」とか言ってました。今度シカが倒れていたらその背骨沿いの肉を切り取って、て、できんわ。無理無理。

    そして酒がすすむのなんので、だんだん記憶が飛ぶエリアに入ってきました。

     

    NG写真
    なんかこんなピンボケの写真が
    NG写真
    何を撮ったのか
    NG写真
    なんだこれは
    NG写真
    駅か
    NG写真
    駅の中の横断歩道橋の上から
    NG写真
    汽車が来てます
    NG写真
    汽車のドアか?
    NG写真
    根性で写真撮ってます。温度差でレンズがあきらかに曇っている

    翌日、写真を見てびっくりでした。汽車に乗った記憶もなく。
    二日酔いながらも、良い酒だったので気分は悪くありませんでした。しかし異常に疲れていて、ぐったりとして、この通信を書くまでの気力が戻るまでに3日かかったのです。
    実は鹿肉を食べた日とその前日、雪かきに次ぐ雪かきでクタクタだったのでした。

    それはともかく、そのグッタリしていた月曜日の午前、駅から電話が来ました。
    「携帯電話を落としませんでしたか」
    「あっ」
    「どんなヤツか言ってもらえますか」
    「白い2つ折り、今時ピッチ使ってます」
    「携帯の番号は」
    「えー、070の・・・」
    「どうやらあなたのものですね」
    「はい、すいません」
    「一応、個人情報になりますが、拝見させてもらいました」
    「全然オーケーです」
    「それで“自宅”というリストに電話してみた次第です」
    「ああ、本当にすいません」
    「こちらこそ、リストを見てすいません」
    「いえいえ面倒かけてすいません」
    「ほんと、個人情報、すいません」
    「いえいえ面倒かけてすいません」
    「ほんと、個人情報、すいません」
    「すいません」
    「すいません」

    と最後は両者、すいませんの嵐となっていました。
    飲んだら忘れ物落とし物に注意しませう。


  • v233 「雪と氷と肉の祭典2013」を開催

    ■「雪と氷と肉の祭典2013」を開催

    庭で焼肉
    デジャヴのようなこの光景は!!

    連日氷点下20度を下回り、最高気温が氷点下7度前後の厳しい寒さが続いています。

    3か月前に開催した「収穫祭」のあと、「どうせやるならめちゃくちゃ寒い時期」にもやろうという話になっていました。
    条件的には申し分なく、新年会を兼ねて1月13日の日曜日に開催することにしました。

    すると、なんということでしょう、前日までの厳しい寒さは少しゆるみ、朝の気温が氷点下14度といつもより6度以上も暖かくなってしまいました。

    気温氷点下4度
    正午開始。なんと氷点下4度という暖かさ

    極寒の地で、焼いた肉をつまんだとたんカチカチに凍り、付けようとしたタレもカチカチに凍っている面白い図を思い描いていただけに、残念な寒さとなりました。

    寒中肉祭り
    予想以上に暖かく、残念な表情を見せる全メンバー

    よく「雪が降ると暖かい」と言われます。晴れて放射冷却になる方が寒いからなのです。この日はくもり。寒さはゆるく、やがて雪がチラホラ降ってきて、肉に降り積もっていきました。

    焼肉
    これがホントの霜降り肉(ギャグはさむい)
    焼肉
    これは何だ

    寒い中で飲む酒はやはり「焼酎のお湯割り」。それと日本酒の燗(かん)。
    なんだかんだ氷点下ですから、あたたかいヤツがノドを通ってハラワタに沁みわたると、幸せな気分満開になります。
    「皮膚ヒンヤリの内蔵ポカポカ」であります。

    レンタンストーブで燗酒
    初めてレンタンストーブを使ってみました

    レンタンストーブには驚きました。レンタンに火がつきやすく、火力は思ったより強く、お手軽で便利でした。世の中便利になったなぁと思うのでした。(逆ですね。昔からのものは便利です。カセットコンロストーブは使い物にならず、世界はどんどん劣化しているように感じる今日この頃)

    水がすぐに沸いて、どんどん蒸発していくため、雪を突っ込んでみたりしました。

    燗酒
    でも、すぐ沸く

    トックリは、前日にわざわざリサイクルショップへ行き、1本20円で購入。特別な美しさや価値はないんですが、「普通な感じ」っていうんでしょうかねぇ。
    「これでお燗の準備はOK。バッチリ」という気分でした。

    さて、ところが衝撃的事実。このトックリの中に入っている液体はというと、極上の地酒ではなく、低質な日本酒でもありません。

    トックリの中は水ですよ、水。

    このトックリで沸いたお湯で焼酎を割ります。こうすることで、「焼酎のうまみが格段に増す」ということは絶対にありません。(キッパリ)

    これはただ単に、日本酒を持参すると言っていたメンバーが
    「あ、日本酒忘れた」
    のひとことで、せっかく用意したトックリに水を注ぐことになったのです。
    もったいないから使うという貧乏性。

    温かいお湯割りは程よくアルコールを体内に循環させ、他愛もない話に花が咲き、住宅地に笑い声が広がりました。
    そして垂れる鼻水。

    しかし時間の経過と共に体感温度に変化が出てきました。
    徐々に冷え込みを感じては温度計をチェック。
    「氷点下5度」
    「あれ、大したことないな」

    クソつまらない話にはじける笑い。
    徐々に冷え込みを感じては温度計をチェック。
    「氷点下5度」
    「おかしいな、寒いような気がするが」

    どうでもいい話に透き通るような高音の笑い声。近所迷惑。
    徐々に冷え込みを感じては温度計をチェック。
    「氷点下5度」
    「ホントに?」

    『やっぱ寒いのでは』的なメンバーの顔。
    氷点下5度に3時間もいると寒いのですね。やっぱ。

    それでもしっかりベロベロに仕上がったメンバーの一人が、路肩に積み上がった雪の壁に突き刺さりながら千鳥足で去って行きました。
    翌日にメールが来たことで、凍死してないことが分かり安心しました。

    極寒の飲酒は危険かも知れません。よい子は真似するのはやめましょう。


  • v207 何の罰ゲーム?/網走流氷祭り

    ■何の罰ゲーム?

    雪中焼肉
    雪中焼肉

    ここのところ、土日の天気が良くありません。

    ウチの近所に、いい肉屋さんを発見しました。融通がきいて、値段も良心的で、買って食べてみたら、肉もスーパーのものより美味しく感じました。(気のせい?)
    店に入って最初に目についたのは新鮮なホルモンでした。ホルモンはやはり炭で焼いて食べたいもの。室内では煙が充満して焼けない。外で焼くには冬なので寒過ぎる。
    しかし・・・
    北見には寒い中、焼肉を楽しむ「焼肉祭り」なるものがあります。なるほど、寒い寒いと言って食べるのもまたオツなものかも知れません。なんせ半端じゃない寒さですから。ならばウチでやっても良いではないかと、庭で焼肉をすることにしたのです。

    今年は氷点下20度なんてものありました。何だか良くないことも続きました。そんなものは焼肉パワーで粉砕です。

    先週土曜日のことです。曇り空でしたが天気予報ではそれほど悪くないみたいでしたので決行することにしました。

    庭の除雪をし、炭と七輪を物置きから引っ張り出し、いろいろなホルモンを少しずつ、それと近所のスーパーに一尾50円のエビがあったのでそれを4尾買って、いよいよ焼肉のスタートです。

    おいしい焼肉
    焼肉と言いながら、エビが中心になってますが(笑)

    コブクロにナンコツ、白ホルモン(腸)、上ミノ、そしてハラミ、それとエリンギとタマネギ、焼酎も用意して、腰を落ち着けてじっくり飲み食いしようと思ったのです。

    焼き始めて間もなく雪が降ってきました。雪見酒もこれまたオツなものです。
    ところが、雪がだんだん大粒になってきました。心なしか気温も下がってきたようで寒くなってきました。

    「何だこの雪。天気予報、大胆に外したな」

    想定外の雪でした。それよりも風が出てきたのが最悪で、体感温度が下がり、そして足の指先が寒さで痛くなってきました。設営に時間がかかりすでに冷えていたのです。

    「足の指、もげるかも」

    とかなんとか言いつつも、飲み食いを続けていましたが、雪も激しくなり、タレに雪が積もり、酒が雪割りになり、耳も痛くなってきました。

    一緒に食べていたツレが言いました。
    「これ何の罰ゲーム?」

    ホルモンに雪
    ホルモンに雪が積もる(笑)

    そしてついに、足の指が麻痺してギブアップです。寒さに粉砕されました。

    片付けが終わって家でホッとした頃、雪は止み、ちょっと晴れ間すらあるような明るさになった時、こう思ったのでした。

    「いい天気だ。天気予報、はずれてないわ」

    その一週間後、つまり一昨日(2月12日)のことです。たまには娯楽も必要だと、網走の流氷祭りへ行くことにしました。あと2日で開催も終わるので、行くなら土曜日が良いと思ったのです。

    夜のライトアップが奇麗だと聞き、夕方から車で1時間かけて網走へ行きました。天気はというと、天気予報お墨付きの悪天候です。

    天気図
    網走の真上に990hPaの弱い台風並みの低気圧。等圧線も細かく、風が心配。

    道路は雪と寒さででガタガタのツルツル、風も強く、雪も降っていましたが、こんな日にドライブしている人などほとんどなく、ほぼ貸し切りの道路をトラブルも無く、夕方4時半頃に網走に入りました。

    ところが会場までの案内がなく、人影もほとんどなく、祭りっぽい雰囲気がありません。車で海辺の寂しい寒々とした小道を探しまわり、20分ほどかかってやっと警備員を見つけ、祭りの駐車場にたどり着いたのでした。車は10台ほど止まっていました。

    そこは会場まで一番近い駐車場だったのですが、会場までのわずかな距離を歩くのがつらいほど、寒くて暗くて風が強くて、“祭り感”ゼロで、それが逆に面白いと感じました。

    2011流氷まつり
    あったあった。と、会場入り口から、最初に見た景色

    とにかく真っ暗で吹雪のような天気の中、雪像が見えてきました。この写真の右側がオホーツク海で、流氷が見えるのですが、何だか暗くてよく分かりませんでした。

    氷像や雪像は、クオリティが高く驚きました。どうですこれ。

    2011流氷まつり
    おおー!!
    2011流氷まつり
    ほほー!!
    2011流氷まつり
    結構でかい
    2011流氷まつり
    美しい!!
    2011流氷まつり
    素晴らしい!!
    2011流氷まつり
    これがメインの雪像なのにライトアップされていない
    2011流氷まつり
    こんなにでかいんです

    札幌ほどの規模はありませんが、なかなか見応えのある雪像でした。そして、人が少ないのを良いことに、極寒の中、子どものための「監獄滑り台」というスゴいネーミングの滑り台を2回も滑り、雪の迷路にも入り、祭りを堪能していたのです。

    2011流氷まつり・滑り台
    楽しかった滑り台。すごいスピード感。
    2011流氷まつり・迷路
    迷路の中から撮影(雪見えませんが降ってるんですよ)

    しかし、いくら堪能しているといっても、腹減ってます。何か食べようと思いましたが、辺りには何もありません。
    飲食の場と思われる長ーいテントは午後5時というのに閉め切られて入れず、物産展をやっていたらしき建物もちょうど電気が消され終了。入り口付近にあった屋台も「一店のたこ焼き屋」以外は終了していて、そのたこ焼き屋ももう終わり的なオーラを出していました。

    2011流氷まつり・出店
    右のあかりが唯一やっていたたこ焼き屋

    とにかくもうたこ焼きしかないのでたこ焼きを頼みました。
    屋台の人は「まだいいよ」と売ってくれたのでした。

    しかし、あまりの寒さと、防寒できる場所がなかったため、暗くてやや遠い駐車場の車まで戻ることにしました。
    それが前を向けないほど強風で、冷たい風にあおられながら、凍り付いた道の氷に滑りながら、もう車が数台しか残っていない駐車場にたどり着いて、車内でたこ焼きを食べたのです。

    「あれ?」
    「あれ?」
    「なまやけ?」
    「んー、なまやけ」
    「ぬるい」
    「いや冷えてる」
    「これ、何の罰ゲーム?」

    そーです。ここに来るまでに冷えてしまったのです。しかもちゃんと焼けてない感じ。
    ショボーンとしながら食べ、寒い中また会場へ行くと、たこ焼き屋ももう閉店。すべての売店は終了していました。見学客は数人。強い風と雪。

    そんな中、雪像を見ていると突然、すごくヤバい感覚に襲われました。
    耳が勝手に動くというか、冷凍した肉が溶けていくような感覚というか、痛いというよりは圧迫感のような、今までにない妙なヤバさです。

    「耳、もげるかも」

    怖くなって帰ったのでした。