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  • 研究所通信v478 植物の種

    多分9月2日、一通の封書が届きました。

    謎の封書が届きました。いや、8月26日に私がネットで購入した植物の種が届いたのです。謎とか言うなって話です。

    コロナ対策なんです、悠長な。

    タイ政府がコロナ対策としてある植物を採用する方針を打ち出した、という話を小耳に挟みました。(耳には挟めないやろー)

    それは、海外の英語の論文や記事を翻訳をしながら思考する有料メルマガが情報源でした。

    ガセ情報をつかまされたか、とか思われるかもしれません。

    タイでは、ワクチン接種を開始して約5か月で、感染者が逆に200倍くらいに増加したため、タイの首相が薬草の大規模投入を決意したと報道したというのです。(グラフでは同じ期間に日本も10倍程度増えています)

    2021年7月22日、タイのバンコクポストの報道内容
    https://www.bangkokpost.com/thailand/general/2152739/pm-orders-study-into-green-chiretta(英語です)

    超ざっくり解説。法務大臣が軽症患者へ薬草の使用を拡大するよう政府に要請。この提案には、Covid-19に感染した1万2376人の囚人たちに処方し治療することに成功した証拠が含まれている。処方する前に医療部門で研究したと述べた。

    感染した軽度の囚人に対して、薬草の成分を投与したんですね。
    そしたらうまく行ったのよ、と言ってます。

    あ、でもちゃんと事前に研究して安全性には配慮はしたよ、とも書いてあり。悪魔的な人体実験じゃないっぽいですね。

    それからその記事の最後に、こんな数字を出しています。
    タイ政府は、国全体をカバーするために約31億個のカプセルが必要であり、それを生産するために約3,321エーカー(約13平方km)の土地を必要とすると述べた。法務大臣は薬草の価格は1kgあたり約450バーツ(約1500円)であると付け加えた。

    その植物というのが「センシンレン」でした。知りませんね。

    関連して、医療関係者から入手した情報として、日本の食環境衛生研究所による研究では、センシンレンの成分(アンドログラフォリド)が、2時間もあれば「新型コロナウイルスを99.7%不活性化する」ことが示されているということでした。豚での実験結果だそうです。食環境衛生研究所のホームページでは確認できませんでした。

    さらにはファイザーがその薬の製造に着手しているとかなんとか。

    ということで、サプリメントはないかと調べたところ、あるんですね。でもAmazonでもどこでも、売り切れになっているわけです。高くはないんですが、何万円もする高いものもあります。高額のものはまだ買えるようでしたが、それはなんだか無理なので、種を探してみました。

    種としては高いかもしれませんが、20粒1210円(送料別)でした。(50粒2882円、100粒5000円・・・3000粒13万2000円まで)

    20粒、買ってみた。

    センシンレンの種。ヤバいぞこりゃあ。

    日本全国で栽培可能となっていましたが、耐寒温度が7度ということで、鉢植えにして室内で栽培することにしました。真冬の氷点下20度でも、部屋は7度くらいですから。ギリギリ〜。(IKKO風味)

    これでなんとか、コロナに感染しても安心ですね。
    センシンレンが育つまで何か月かかるかわからないけど。

    出し惜しみするのもなんですから、そこのホームページ貼っておきます。
    https://www.marcheaozora.com/?pid=116883464
    ここに詳しく書かれています。

    重要なのは「体温の上昇と免疫力の向上に働きかける」というところと思います。
    定期的に温泉に入って、毎日軽く運動をすれば同じ効果が得られるかもしれません。予防としては。
    万一感染した場合の薬として有効かもしれません。わかりません。

    その内容を抜粋。
    センシンレンに豊富に含まれている活性成分「アンドログラフォリド」が、体温の上昇と免疫力の向上に働きかけることから、様々な病気治療に対する効果が医学博士によって報告されています。病気(ガン、筋ジストロフィーなど)の改善体験談が多数届き、臨床試験にて99%白血病細胞株が壊死したという報告も発表されています。様々な細菌性・ウイルス性の疾患にも効果があることが、研究の結果報告されています。今後もますます研究が進められていくハーブです。

    そして利用方法。
    【利用】葉と茎に利用価値があります。5cmの長さでカットして、自然乾燥させてください。

    【レシピ】
    ・ハーブティー
    乾燥させた葉を6gm、150ccのお湯に5分煎じてください。苦味が苦手な場合には、フルーツを食べながら飲んでください。スペインカンゾウを添加して甘味を付けるのもオススメです。1日に2回までの摂取量が適量です。

    ・エキス
    乾燥させた葉100gmを200ccの水に入れて、中火で煮込んでください。お湯の量が100ccまで減ったら完成です。エキスは1日スプーン2杯までの摂取量が適量です。

    レンシンレンの種を3粒撒きました。普通の培養度です。

    センシンレンの芽、早く出てこいやー!!(高田延彦風)

    育ったら、ムシって乾かして熱湯づけにしてやるからなー!!

    あ、私そんなに乱暴なキャラではないです。一応。
    煎じて飲めるのはいつになるんでしょうね。

    おしまい。

    と言いたいところですが、注意点があるんですよー。
    なぁーーにぃーー!!(クールポコ風)

    健康食品の安全性情報というのがありまして、

    2020年5月20日、オーストラリアTGA (Therapeutic Goods Administration) が、センシンレン (Andrographis) を含む製品の摂取による味覚障害リスクについて注意喚起。

    ■解説
    オーストラリアTGAは、センシンレン (Andrographis) 摂取との関連が疑われる味覚障害の報告が、2019年半ば以降に増加したことを公表した。
    センシンレンは、オーストラリアの低リスク医薬品での使用が許可されているハーブ成分であり、インドや中国でも「軽度の発熱」「風邪」「のどの痛み」などに一般的に使用されている。日本国内では、「医薬品的効果効能を標ぼうしない限り医薬品と判断しない成分本質 (原材料)」に区分される。
    オーストラリアTGAは、味覚障害はCOVID-19を含め重篤な疾患の兆候であることから、症状を生じた場合には、すぐに使用を中止して医療機関を受診するよう注意喚起している。
    なお、センシンレンはアナフィラキシーを含むアレルギー症状発症のリスクがあるとして、以前オーストラリアTGAから注意喚起が出されている。

    ■関連成分
    センシンレン (Andrographis paniculata)

    発熱、風邪の諸症状、のどの痛み、胃腸の不調や下痢などに対する効果を謳って使用されるハーブで、アーユルベーダ製品や中国伝統医薬品としても知られている。センシンレンを含む製品は豪州医療製品リスト (Australian Register of Therapeutic Goods (ARTG) ) にも登録されており、現在のところ、オーストラリア国内においてセンシンレンの医薬品への利用に関する規制および注意喚起表示の義務はない。
    日本では、センシンレンの葉は「医薬品的効果効能を標ぼうしない限り医薬品と判断しない成分本質 (原材料)」に該当。

    ということです。
    コロナに感染し、医療機関にかかれないとか、自宅療養で不安な場合には有効かもしれないと思いました。

    センシンレンで調べると、サプリメントが普通に販売されています。(今は売り切れが多いはずですが)
    そういったところの注意書きや用法・用量を守れば、滅多なことでは重篤な状態にはならないのではないかと思います。注意書きすらないところも多いです。
    個人差があるので、何かあったら止めるのが原則と思います。

    健康上の問題が発生した時は口にしない。そして栽培であれば花を鑑賞する、というのがよろしいのではないでしょうか。


  • 研究所通信v477 山ぶどう

    まるでジャングル。我が家の庭は山ぶどうでいっぱい

    この庭には2羽ニワトリ・・・いや、カラスがよく来ます。スズメもハトもシジュウカラもヒヨドリもワケのわからない鳥もエゾリスもキツネも、まれにアカゲラも来ます。

    この庭には2羽ニワ、あっ、
    この庭には2羽・・・(条件反射なんでしょうね)

    この庭にはあまり陽が差しません。昔は見晴らしもよく、陽が当たって開放感があったのですが、隣にほら、暗黙のルール(大抵、日陰にならないように互い違いに建築するものらしいです)を破って、15年くらい前なのかな、よりによって3階の家が建っちゃったもんで、我が家は日陰の暮らしとなっていましたとさ。

    左が隣の家、右が我が家。
    この木の根本から山ぶどうは生えています。

    10年以上前からこの山ぶどうの実生がありました。伸びてきては家主に切られ、伸びては切られ、バサバサ切られ続けていました。と言うのもこのあたりにはクロッカスが咲き乱れ、ワケのわからない花もいろいろ咲いて、山ぶどうなんてものは邪魔者だったからです。ところが隣に壁ができて、花は咲いてもいつも日陰で、なんだか台無しでした。

    そんな中、山ぶどうが差別待遇を受けていることが可哀想な気がして、8年くらい前、山ぶどうを伸ばしてみようと思い、支柱を組んで誘引した結果、この隙間の手前と奥にどんどん伸びてこうなりました。

    きちんと剪定できればひょっとしたらぶどうの実はもっと大きくなるのかもしれませんが、なんだか無理に剪定しない方が自然でもあるし、山の中では剪定などされていないのだから、これでいいのだ、と思います。

    それにしても生命力半端なす。

    この通路にもワサワサ伸びてきます。郵便配達の人もここを通るので、通路に伸ばされたその触手は毎年チョキチョキ切ってしまうか、通路に沿って重ねて誘引していました。この誘引が限界に達してきたのもありますが、今年は屋根に上げてみようと思いました。屋根を覆ってくれたら夏場は涼しくなるかもしれないし。

    今年の夏は局所的に40度を超える灼熱地獄で、特に屋根はアツアツで、ジンギスカンもできると思いました。そんな時に誘引したこともあり、当初は葉っぱが焦げて、死にそうになっていました。でもその後気温がじわじわ下がり、しばらくすると伸び始めてきました。

    9/12 屋根に定着か。問題は冬の雪下ろし。

    去年はこの山ぶどうで「100%山ぶどうジュース」と「ジャム」を作りました。ジュースは足が早いので(足はないやろ)一週間以内に飲み干しました。ジャムは保存食ですので、1年は持ちます。「煮詰める作業」はひどく暑く、汗ダラダラになりながら5瓶作り、今までに3瓶は食べました。美味しいというか、甘いです。グラニュー糖どっさりですから。どっさり入れないと保存食にならないので仕方ないです。(それでも砂糖的なものはレシピの6割程度で抑えました)
    甘いけどぶどうの酸味があってまあまあ美味いと思います。

    え、ワイン?
    んなもん作ったら、網走刑務所にぶち込まれるじゃないですか。
    奴隷労働で殺されまんがな。

    ガタガタ、ブルブル・・・

    作物は全般に不作なのに、山ぶどうは今年も豊作

    おしまい。

    ていうかひとつ蛇足で。

    山ぶどうが実を付けているということは、メスの株なんですね。(オスが急にメスになることもあるらしいですが)
    実は事務所のプレハブの入り口の反対側にさくらんぼの大木があり、その根本に自然に生えたのか、山ぶどうが生えています。かなり前からあり、伸びるたびにザクザクと切られまくっていました。この株には実を付けないのでオスの株と思いますが、おそらくこのオスとメスがバランスよく身近にいることで、実がわっさわっさと付いているのかもしれません。

    こちらの山ぶどうも暴れん坊になりかけています。隣の敷地へ侵略しそうになるので大変です。


  • 研究所通信v476 キトピロ

    ウドの種

    これはウドだけど、キトピロって何だか知ってる?

    ウド(5/21)

    これはウドだけど、春先の5月に、ナオヒロくんは秘密のエリアにキトピロを仕込みました。キトピロって何かというと、行者ニンニクのことです。アイヌネギとも言います。ヒトビロとも言います。

    キトビロ、ヤマビル、ヤマニンニクともいうらしいです。なんでこんなにたくさん言い方があるのかは知りません。

    開拓を続けるナオヒロくん(5/21)

    人知れず山奥へ入り、自分で仕込んだキトピロを根から掘り出し、そのまま死なないうちに畑の周辺の誰もわからないような場所に移植していました。

    「来年、春になったらここでどっさりアイヌネギが採れますよ」
    「山奥まで行かなくてもいいからラクですね」と言いました。

    それを私がこうして記事にしたことで、第三者に場所がバレて、来年春に泥棒さんがきれいに引っこ抜いていくのかも知れません。

    やめてくださいね。わが実験研究畑の周辺は探さないでくださいよ、泥棒さん。ブルーベリーを根っこから持ってく泥棒さん、頼みますよ。

    山ニンニクっていうくらいですから、これを食べるとパワーがつきます。

    ゆくゆくはこの辺り一帯がアイヌネギ畑になることを夢見ているようです。

    ここにはもともとウドがガッツリ根をおろしていました。それを大地からひっぺがして、その一部は私の庭に植えました。来年は苦労せずにウドとキトピロを食べられるかも知れません。

    この秘密のアイヌネギ移植場所は、ウドをひっぺがしたのに、2か月後そこにはウドがありました。

    7/22 力強くウドが生えていて、その周りにヒトビロも共生しています

    ウドの根はものすごく太くて、マルタのようでしたから、取りきれなかったのですね。そこからまた芽が出て、ウーー、ドーーんと生い茂ったのですね。ウドなだけに。

    失格。

    という具合に、今年はほとんどの作物は壊滅しましたが、楽しみもまた増えています。
    天候不順、気象変動など、今後収まる気配はありませんけれども、
    「明かりははっきりと見え始めています」(スガ風)

    いや、見えてないから。気候の極端化は避けられないから。何言ってんの自分。

    見えていない中ではありますが、アイヌネギが身近な場所でたっぷり採れるかもしれないというのは、ひとつの希望ではありますね。
    いわゆる山菜は足が早いですので(足は無いやろー)、どうにか保存食を作って、来年以降、長期に楽しみたいものです。

    今年、私は結局ほとんど何もせず、菊芋が勝手に伸びるのを待っているところです。菊芋だけはやってくれるでしょう。大豊作で「やってくれたな」と言いながら、水道工事のような肉体労働で疲弊している自分が見え始めています。


  • 研究所通信v475 ジャガイモ壊滅

    ちゃめくんは本当はイケニャン(9/4)

    なんでこういう写真を使うかな。と不満なちゃめくんだと思いますが、この100%失敗している写真だからこその面白さを理解していただきたいところです。

    さて、畑ですが。まずはこれを見てください。

    5/21

    ビニールハウスは限界でした。このハウスをナオヒロくんは中古のハウスの支柱やビニールを農家さんから譲ってもらい、ダメになった支柱の取り換えから始めました。土はめちゃくちゃ固く、大変な労力が必要です。

    さらに、畑の近くに道具を置きたいということで、頻繁に出没する泥棒のことを考えて、監視カメラを付けたり、立ち入り禁止のタテカンを設置したりしていました。

    私もナオヒロくんもお金がないんですが、最小限で抑え、道具小屋もハウスもナオヒロくんの知恵と体力で完成させていきました。

    7/6
    7/6
    7/6 ハウスの後ろ側に将来ニンニクを植えたいというので、木の根を掘り起こして畑を作っていました。
    7/6 ハウス内も畝を立てて、トマトやキュウリを植えてました。

    ハウスの中は激暑で、中にいるとすぐに息苦しくなるほどで、風邪を通すように工夫もしてましたが、40度くらいになっていました。天候がおかしいというか、雨は降らないし、北海道なのにやたらと暑いし、なかなか大変です。

    7/22 ハウスにドアも設置
    8/6

    8月6日にはハウスの中はズッキーニやナスや大根も加わりました。

    このように水が不足しないようにペットボトルを使って水対策もして、よく育っていました。しかし、ハウスの中だけでは量産することは難しく、身内で食べる分だけ確保したという感じです。

    そんな中、ハウスに植えた1本のゴボウがありました。

    8/26 マリーゴールドの横にゴボウ

    このゴボウ、後から植えたのに、ずっと前から植えていた畑のゴボウが、少雨のためか育ちが遅いのを見て、ナオヒロくんは思いました。

    畑のゴボウを掘り起こす

    「そうだ、ハウスに移植しよう」と。

    この畑のごぼうは、太さがまだ5ミリ程度と、泣けてくるような細さでした。それをハウスへ持っていきます。

    ハウス内のヘリに植えた。

    土が固くて深くないのですが、はたしてどうなりますやら。

    ついでなのでハウス内に植えたもののやっぱり厳しかったのがニンジン。芽が出たのは数本。

    8/26

    「ダメかもしれませんね」と言いながら高らかに笑い、その笑い声がハウス内にこだましていました。この感じではダメじゃないでしょうか。

    それよりひどかったのがジャガイモでした。

    これは8月6日

    この写真の手前の2つの畝はジャガイモですが、奥にもたくさん畝があります。とにかく私がぐうたらだったので、写真がないのでアレですが、

    採れたジャガイモはなんとビー玉くらいの大きさしかなく、ある日の畑で、極小のジャガイモを天にかざして、「なんすかこれ」と言いながら高らかに笑い、その笑い声が広い大地にこだましていました。

    ジャガイモ壊滅。


  • 研究所通信v474 タマネギ壊滅

    まろっちゃんと呼んでいる猫のクリームマロン(9/4)

    まろっちゃんは少雨の水不足でも、天然の湧き水を毎日飲んでいますからとっても元気です。

    7月6日のタマネギです。ナオヒロくんは無農薬・無肥料と、無農薬・有機肥料の2種類を作っていた模様。それも前者は真白(マシロ)とかいう珍しい品種で、これを無肥料で作るやつはこの世にいない、と豪語していました。

    7月9日、これが多分それかな。

    7月22日。なかなか育たない。

    8月6日。これは肥料ありなのに超子玉。

    これを見ながらナオヒロくんは「もう、これ以上大きくはならないっす。ここまでひどいのは初めてですっ」、「見てくださいよこの小ささっ!!」と言いながらひとつ手渡してくれました。

    「これ以上は大きくなりません。完全な失敗ですっ。でも味は良いはずですよ」「災転じて福となす、ですかね」
    「福じゃねーわ!」
    「あはははははははは」
    と、安いドラマのような笑い声が広い大地にこだましていました。

    すいません、こんなに恥ずい会話はしていません。

    アップの写真がなくて残念ですが、タマネギはとにかくもう3〜4cmしかなく、衝撃の結末となりました。ナオヒロくんに少し分けてもらい、食べて見たところ、本当に甘味が濃縮されて美味しかったのです。

    「マイクロタマネギ」とか「ベビータマネギ」とか「ナノタマネギ」とか、ネーミングで工夫すれば高級玉ねぎとして売れたのかもしれませんが、すっかり無気力だった私はぐうたらとほとんど何もしませんでした。

    タマネギ壊滅。