• タグ別アーカイブ: 山ぶどう
  • 研究所通信v505 残念だが良し

    これは去年の庭の山葡萄です

    害虫対策も追肥も何もしていない庭の山葡萄がのびのびと暮らしています。そして毎年、秋になるとたくさんの実を付けてくれて、ジャムにしたりワイーンにしたりする楽しみがあります。今年はさらに伸ばしに伸ばして、庭のほとんどを山葡萄が占めるようになり、これからはさらに重層的に発展させようと思っています。

    ぶどうはいつも完全に葉っぱが落ちてから収穫しています。今年も時々味をみながら「かなり甘いいいやつになっている。葉が落ちるころにはもっと甘くなっているに違いない」と、葉っぱが落ちるのを楽しみに待っていました。
    今年は酵母に加え、実験的にホップも使ってみようと準備もしていました。

    ある日。いやある日じゃない。それは11月2日(木)の昼。ぶどうちゃんはどうなったかなー、と眺めると、黒い粒が全部消えていて、あれっ? なくなってね? あれあれ? どーゆーこと? と思い近づいてみると、やはり実が完全になくなっていました。まさか泥棒にやられたのではないか、と思いましたが、よーーーーーーく見るとぶどうの軸は残っていて、まだ緑の小さい粒も残っていました。熟した実だけなくなっています。

    こんな状態。

    クマが食っていったにしては丁寧すぎるし、人だってこんな取り方はしません。かと言って毎年こんなことはないのだからこの辺の鳥(カラスやスズメ)が食べたとも思えませんでした。

    ただ、ここのところあまり見かけない「ヒヨドリ君」が、数日に渡って早朝にバタバタギャーギャー言うのを聞いていました。ヒヨドリは世界的にみるとなかなか珍しい鳥らしく、ここに来てくれていると言うのはまずまず良い環境だからではないだろうか、と、木や草の手入れは最低限にして自然に任せていたことを肯定的に考えたりしました。

    綺麗にすればいいってもんじゃないんだよ。庭っていうのはな。(ドヤ顔)

    で結論なんですが、多分ヒヨドリが「美味い美味い」と言って全部食べてしまったのだろうと思います。
    ただ、今年は暑さのせいで山の木の実(コクワとかドングリとかマタタビとか?)が実っていないらしく、おかげでクマちゃんが食べ物がなくて事件を頻発させていたりしますので、鳥も困っていて、山葡萄に手をつけたのかもしれません。知らんけど。キツネやリスではなさそうですし。

    参考資料 2016年の冬に庭に来たヒヨドリ君です。

    山葡萄が全部、一粒も残さず食われてしまったのは残念でしたが、ヒヨドリ君はこの美味すぎる山葡萄に興奮してハフハフ言って食べまくったと思われ、まあ、鳥が喜んでくれたのだし、良かったではないか、と自分を納得させているのでした。おしまい。


  • 研究所通信v502 山ぶどう

    畑のアイドル ポンコ(8/3)

    ナオヒロくんが「畑にポンコが来てます」って言うからタヌキかと思ってたらキツネでした。

    それはともかく、今回は山ぶどうのお話。
    去年の10月に山ぶどうの実生(みしょう)を2株、畑に移植しましたが、今年の6月になっても葉っぱが出て来ず、これは死んでしまったな、と思いました。

    私の妄想では、この広い畑の、耕作が難しくなった低木だらけのエリアで、低木から低木へと蔓が伸びて、山ぶどうだらけとなり、低木が自然のぶどう棚となり、秋には実が付きまくって、くまちゃんがハイテンションで山ぶどうをむさぼり食っていたわけで、とても残念でした。

    そんなある日、知らない女性(Fさん)から電話がかかってきました。自然農のことで話が聞きたいとのこと。こちらとしては、じゃがいもを畝も立てずにただ土の中にぶっ込んで、雑草も抜かずに放置しているだけであって、しかも失敗しているという、ただそれだけのものなのでとても恐縮でした。むしろナオヒロくんの方が畑には詳しいため連絡を取れるようにしました。

    ただ、この電話での話が面白くそのうち会いましょうということになりました。その後ナオヒロくんがフリーな状態なので会って話をしたとのこと。お互いの畑にも行ったそうです。その中で、山ぶどうについて、なかなか衝撃的な知識を得ました。実際にその死んだと思われる山ぶどうを見て、こう言ったらしいのです。

    「生きてますよ」

    こんな時は「皮を剥いでやるのが良い」と言うので、ナオヒロくんが山ぶどうの皮をペリペリ剥がしたとのこと。ペリペリ剥がした時の蔓の色を見てFさんは、いい色だ、死んでないと言い放ったのだそうです。

    様々な資格を持っていて知識が豊富で、法律や東洋医学にも詳しく、興味深い人だそうです。それは電話で私も思ったことでした。

    これが死んだと思われた山ぶどうの表面
    これを
    こうして
    つるつるにして
    矢印は剥がした皮

    という具合に、山ぶどうの皮をペリペリ剥がしまくりました。さて、本当に復活するのでしょうか。もしかしたら来年に復活なのか、そのままお亡くなりになられるのか、興味深いところです。

    8/3 2か所あるうちの1か所。皮を剥いで低木に引っ掛けてあります。わかりにくいですが、2方向に伸ばしています。

    山ぶどうチャレンジは続きます。


  • 研究所通信v491 山葡萄をジュースに

    クリームマロンは元気いっぱいで微笑ましい (22/10/27)

    庭の山ぶどうが細長い庭のほぼ橋から端までの20メートル弱、二手に別れて2列、この5〜6年で伸びまくってたくさんの実をつけるようになりました。

    ビッシリ 22/10/29

    この山ぶどうには特に肥料をあげるわけでもなく、誘引はするものの剪定をするわけでもなく、放置しているだけで実をたくさん付けるわけです。ただ放っておくと、庭に生えている幾つかの高い木に巻きつき付いて、上の方まで上っていくので、途中で引き摺り下ろして、100均で買った細い支柱を組んだ「葡萄棚」的な棒にトマトクリップなどで固定していきます。

    春先から実がたくさん出来ていくのがわかります。問題がひとつありまして、スズメバチが山ぶどうが大好きで寄ってくる、というスリルが発生します。

    数年前のある日、知らないおじさん(70歳くらいか)が庭に侵入していて、ばったり出くわした時のことでした。

    「あ、あのー、どなたですか」
    「あー、ここにさ、これ付けといてさ、見に来たんだ」
    「はぁ」
    「ほらスズメバチがいっぱい取れとるわ」
    「あ、本当ですね」
    「スズメバチは山葡萄に寄ってくるからさ、ワナ仕掛けといたんだよ」
    「はぁ」(それまでまったく気づかなかった)
    「この辺一帯に仕掛けて回ってるの」

    だそうで、知らないおじさんがいつの間にかスズメバチのワナを仕掛けていること自体に多少のショックを受けたものです。なんというか、大したおじさんです。普通できないでしょ。(笑)←笑っている場合ではないかもしれん

    そしてそれは毎年、知らないうちに設置していき、知らないうちに回収されているのです。今年も知らないうちに設置されていて、スズメバチやハエなどがが取れていました。

    知らないおじさんが付けていくワナ

    10月29日、山ぶどうの葉っぱがほぼ全部落ちて、甘くなった山ぶどうの収穫を始めました。
    まずはでかい鍋に最初に採ったぶどうを放り込みます。

    15時23分

    じわじわ重ねていきます。

    15時26分

    ちょっと小粒かな。

    15時47分 これ2つ目の鍋(2段に重ねています)

    いやーなんぼでもあるわ。

    16時21分 鍋に収まらずバケツと袋にも

    1時間弱かかりました。去年はジュースとジャムを作りましたが、ジャムはたっぷり余っています。
    「しゃーない、ジュースだけ作るか」
    台所のシンクに全部入れました。

    包丁は大きさの目印 19時7分

    この山ぶどうの一粒一粒を軸から外して鍋に入れていきます。水道の流水でパチャパチャ洗いながら。

    20時20分 約30分かけてこのくらい

    そこそこの早さでぶちぶち外しているんですが。

    21時35分 約2時間

    今回は虫がほとんど出てこなかったのがラッキー。もう時々氷点下になるので虫が少ないのです。昨年の記憶では小さいクモがノコノコと歩いて出てきたりしました。クモは苦手なのでこればっかりは耐え難い。

    22時29分 でかい鍋2ついっぱいになりました。

    約3時間かけて軸から外しました。この日は疲れてしまい、翌日から夜に3日かけてジュースにしました。
    作り方は適当な鍋に取り分けて火にかけます。グツグツして10分くらいで火を止め、自然に冷まして、それをガーゼやサラシで濾します。(絞る)

    本当に少しずつしか絞れません。ほとんどが皮と種です。1リットル絞るのに1時間くらいかかります。結構飛び散るし、赤いしぶきがあちこちに血痕のように台所の壁に付着します。警察に見つかったら大変。

    1リットルのペットボトルに1日1本、3本絞りました。それを毎日少しずつ、ちょぴっとずつ飲んでいます。めちゃくちゃ濃くて甘くて酸味も良いです。これは多分体のどこかに良いクスリだと思います。

    何も加えていない、100%山ぶどう。足が速いし(足はないやろー)、冷蔵が必要なので、送料も高くつくし、量も多いわけでもなく(ゴクゴク飲むとあの苦労が一瞬にしてなくなってしまう感じ)、なかなかお分けすることもできません。残念ですが、自分うちだけで飲みます。本当に残念です。えーんえーん(嘘泣き)


  • 研究所通信v490 山ぶどう

    スマホだから手振れでボケボケのクリームマロン(もっといい写真使えよ)

    近所の土地が売られてしまうとの話が舞い込みました。その土地には山ぶどうが数株生えていて、実がなるメスの株が2株ありました。そもそも山ぶどうはそこらへんの山のどこにもたくさん見られるわけですが、勝手に持ってくるわけにもいかないし、根っこごと掘り起こすなんてことはまるで泥棒の所業であるし、難しいのです。

    たまたまその土地のオーナーとは知り合いで、山ぶどうの株をもらえることになりました。ある意味、山ぶどうの株を増殖させて好き放題収穫することは念願でもありましたので、久々にワクワクしました。

    その山ぶどうは今使っている山の畑に植えることにして、それがいつか30メートル、50メートル、100メートルと伸びていってくれて、山ぶどうがどっさり採れるという未来を想像しました。

    通常、しっかりした「葡萄棚」を作るものですが、そこそこお金はかかるし、労力が半端ないので、100円均一の棒(支柱)をサクサク立てて、伸ばしていくつもりです。

    ナオヒロくんに手伝ってもらいました。重労働で凹むナオヒロくん。

    山ぶどうの1本は、直径1.5メートル深さ30センチほどの穴を作り根を埋めて、5メートルほど伸びたツルを斜面の上の方へ誘引しました。そしてとりあえず適当に支柱をさして軽く引っ掛けるようにしました。

    とりあえず来年の春に確認するまで、この山ぶどうが生きているのかどうかわかりません。生きていたら支柱はもう少し補強して、菊芋の森方向へ誘引していきます。

    もう1本は別のエリアに仕込みました。

    ここなんですが、訳わかりませんよね、こんな写真では。
    東側の雑草や木だらけの、去年少しだけ開拓した部分を利用します。ここも斜面の下になるのですが、上は幼木の林のような状態になっていて、この際だからこの低木に巻き付かせ、北(斜面の上)へ向かって伸ばす計画です。この密林のようなところをグングン上っていただき、そのツルに沿って脇の木を切っていって道を作ると、山ぶどうの実が取りやすくなり、迷路のようになって楽しいと思われます。

    ひとつ心配なのは、少なくともヒグマのうんこが落ちていたりするので、ヒグマはちょいちょい来ているのではないかと思われ、山ぶどうはクマの大好物であり、いつ喉笛をかき切られるかわからないスリルを味わわされるのではないかというところです。

    ここが根の部分で、

    このように上へ誘引しまして、

    まあ、こんな感じのツルを細かい木の林の中へと向かわせました。これも来年の春にこの山ぶどうが生きていてくれたら、どんなに楽しいことか。恐ろしいスピードで成長し、クマちゃんの胃袋を満たすことでしょう。

    鹿もたくさん来ているようですが、山ぶどうは食べないのではないかと思います。
    知らんけど。


  • 研究所通信v481 山ぶどう

    え? まじで?

    我が家の庭に1本の山ぶどうが生えています。それがこの10年ほど、100均の支柱を組んで葡萄棚のようにしていたら、毎年毎年すごい量の山ぶどうができるようになりました。今年は雨が降らない天候が続いたにもかかわらず、その蔓はグングンと伸び、行き場がなくなりつつあり、今後は屋根の上に伸ばしていこうと思っています。

    10月31日

    葉っぱも落ちて、ぶどうの実だけが残って、甘味も増しています。糖度17度くらいでした。このぶどうを欲しがる人が現れました。

    これはっ、ネズミ男ではありませんかっ

    全体の3分の1くらいを持っていってもらいました。

    11月1日

    残りの山ぶどうを全部収穫したところ、30リットルの袋に半分強になり、重さ的には猫2〜3匹分くらいの、結構な重さになりました。それをこの上の写真のように、一粒ずつ軸から外していきました。

    なかなかすごい量だったのです

    猫のまろっちゃん(クリームマロン)が興味を示していました。

    すぐに飽きたようでしたが

    このように、実と軸に分けていきます。ぶどうの実はでっかい鍋に入れていきます。1時間後・・・

    このくらいになりまして
    上の30分後です。

    夜の8時半くらいから始めて、10時を過ぎてしまったので、一旦やめました。そして翌日の夜から続き。

    こうなって
    鍋いっぱいになりました。

    トータル4時間かかりました。全部を「100%山ぶどうジュース」を作ろうと思ったのですが、全部ジュースにすると、冷蔵庫に入りきらないと思われ、長持ちはしないため、1週間程度で飲み干さねばなりません。一気に飲めば腹を壊してしまいそうなので、ジャムも作ることにしました。

    ただ、去年作った山ぶどうジャムがまだ残っていて(4瓶中2瓶残っていた)、それが、煮詰めすぎたのか粘性がが強すぎて、いわゆる失敗作でもあり、今回はちょっと「こうしてみよう」というのもありましたので、作ることにしました。

    まずジュースを作ります。山ぶどうを軽く洗って、別の鍋にどっさり入れて、水も入れずに火にかけ、ドロドロぐつぐつになったところで粗熱が取れるまで放置、それを布(晒し)でこして出来上がりです。砂糖は入れません。1.8リットルほど完成。(写真撮り忘れ)

    ジャムはジュースの半分くらいの量で。(11/3)

    次にまた同じ要領で、半分くらいの量を入れ、手で潰しながらぐつぐつと煮ていきます。(手で潰す必要は実はないと思われます。煮込めば自然と潰れてドロドロになります)

    薄いビニール手袋を使う。素手だと手が紫色に染め上がる。

    良い加減にドロドロになったら、布でこして、カスは捨て、山ぶどうの絞り汁をまた鍋に戻し砂糖を加えます。白砂糖は体にあまり良くないそうですので、てんさい糖にしました。それでも量は控えめに、片手に鷲掴みほどの量を入れ、シークワサーの絞り汁をコノヤロコノヤロとスプーンで2杯ほど放り込み、3分の1ほど煮詰めて完成しました。

    うーん、美しい。まだシャバシャバなのですが、これを瓶に詰める。去年はこれを煮詰めすぎて硬いジャムになってしまった。
    このくらいになりました。

    これを冷蔵庫で冷やすといい感じのジャムになっているはずです。ちょっと味見をしたら、去年のとは比べ物にならないくらい「うまーーーーーい」のでした。

    甘さ控えめなので、長持ちはしないかもしれません。

    北海道では、道の駅などで、個人で作ったような山ぶどうジャムが売られていたりしますが、一度それを買って味見したら、去年あまりうまくいかなかったジャムと味に大差がありませんでした。つまり、砂糖入れすぎなんですよ。砂糖をどっさり入れないと長持ちしないということもあるので、どうしても多めに入れてしまうわけですが、今回は去年の半分以下程度にしてみたのです。

    味は山ぶどう独特の酸味がいい具合に感じられ、甘けりゃいいってもんじゃねぇぜ、の代表のような味となって、最高に美味しく感じられました。

    さて、問題は残った7割程度の山ぶどうです。すごい量残っています。そこで、それもジュースにすることにしました。このジュースは、粒を潰してドロドロにして、鍋の中に放置します。カビないように時々かき混ぜてやるだけです。
    飲みたい時にその場で布でこして飲めば、その時が出来立てですもんね。ニヤリ。

    それってやばいんじゃニャイの?