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  • v242 太陽光パネル発電にトライ

    ■太陽光パネル発電にトライ

    ソーラーパネル・コントローラー
    太陽光発電システム稼働(7/11)

    カネがないのです。(いきなり直球ど真ん中ストライクな発言)
    太陽光発電をやるには何100万円もかかり、補助金が何10万円か出たところでどうしようもありません。「売電」で元が取れるとしても、初期投資が高すぎるし、実は儲けるとか損得じゃないんです。

    野菜はもちろんのこと、電気も自給してみたいのです。電気を自分で作って自分で消費するのは可能だと思うのです。

    野菜にしてもその挑戦は有意義で、感じられるものが違いました。何と言うか本質的な部分に触れちゃうのです。それはズバリ食物連鎖でした。生物って何だ、そして農業って何だ、と。
    電気はどうなのか、と。

    業者が扱う「売電が基本」の太陽光発電システムは、何かズレている。
    売電では送電ロスが大きいはずで、効率は悪いはず。売られた電気にはノシが付いて高くなり、しわ寄せが庶民にいく。だからお金がたんまりあっても、売電にはしたくないのです。

    私がやりたいのは「オフグリット」というらしいです。
    耳障りの良いイヤな横文字ですが。(近所のおばあちゃんには説明できんわ)
    それは「電気の自給自足」。電力会社から供給される電気をカットオフ(切断)して、自分の小さな領域(グリット)でまかなう、という意味。と思う。多分。

    今のうちにノウハウをゲットして、将来それを発展させる素地を作りたい。
    だから100万円とかじゃなくて、もっと安く出来ないのだろうか。
    原理は単純なのだし、パネルはあるのだし、電気は溜められるのだから、理屈的にはそんなに高額なはずはないわけで・・・。

    「電気が足りないんですよぉ。節電してくださいよぉ」
    と、電力会社は困っているのだし、そういう意味でも何とかしたい。

    でもやっぱり私にはまるで余裕がないのですよ。
    どうにか出来ないかなぁ・・・。

    と思っていたら、そういう話が飛び込んできました。6月下旬の頃です。
    え、10万円あれば出来るの?
    その10万円がないのよ。
    え、5万円で出来る?
    5万円もないよ。
    え、物々交換でいいの?

    なんと、太陽光パネルセットと野菜の物々交換が成立したのです。

    そうして太陽光発電に不可欠な、ソーラーパネル、バッテリー、コントローラー、ケーブル類、直流対応のLED電球などをタダで手に入れることができたのです。
    それは全部で約4万2000円でした。自作にすれば費用は本当に落とせるのですね。ただし自作になりますが。

    それらが届く前に、配線のイメージを書いたものがこれです。

    配線図
    これはひどい。間違えているし。プラスマイナスも書いてない。(6/18)

    この図はいかんです。というか今や微笑ましいです。
    バッテリーに入力とか出力とか言うのは違っていて、要は電気は高い方から低い方へ流れる、ってことで、コントローラーってヤツがそれを制御するんですね。ソーラーパネルとバッテリーは直接つながず、それぞれコントローラーというヤツにつなぐのですが、そんなこと分からへんもん。

    基本的には、器材をケーブルで繋ぐだけなのですが、やはりやってみないと分からなかったことだらけでした。以下、まさに素人の意見が満載になるのです。

    ・ケーブルって言ってもいろいろあるし分からない。細いと焼き切れるのかな。
    ・ケーブルの太さの単位「sq」なんて初めて聞いたし、分かりにくい。
    ・ケーブルにU型端子などを付ける専用の工具の使い方は勘。

    ・ケーブルを引き込むために、壁に穴空ける必要があり、遠い目になった。
    (普通は換気口などを利用)
    ・交流は非効率。直流は効率が良く消費電力が超少なくて済むって知らなかった。
    (交流電源は無駄に電気を捨てている。無駄なエネルギーは熱になっている)

    ・家電(扇風機とか)は12Vのものを改造するって、出来るのかなぁ。
    ・直流のLED電球はこんな北海道のロシア領のような片田舎には売ってないよね。
    ・電圧、電流のことを知ってるようで全然知らない。
    ・100ボルトじゃなくて12ボルトっていう意味が根本的に分かってない自分。

    ・ディープサイクルバッテリーて何よ。
    ・配線にヒューズを入れるって言われても、どうやるのって感じ。
    ・ダイオードがどうのこうのということになると、なんだろなー、と途方に暮れた。
    ・端子台という聞いたこともない道具にドギマギ。
    ・スイッチはプラス側。接続はプラスから。順番がある理由は分からない。

    でも、ひとつひとつやれば、それがノウハウのゲットなのですよ。
    勘でやって失敗しても、経験値が上がる。

    ソーラーパネルの設置場所には悩みました。屋根の上に付けると、その器材が高額になってしまうので、地面に置くことにしたのです。
    これは手入れがしやすいメリットがありました。鳥のフンとか拭きやすい。
    デメリットは日陰になる時間帯があること。でも仕方ない。実験だからOK。

    ソーラーパネルを地面に設置
    もともとあったブロックで囲いました(6/15)

    問題は電気製品です。直流ですから、ないのです。改造が必要になります。
    例えば乾電池8個(乾電池は1.5v×8個=12v)と変換アダプターの両方が使える製品を選び、変換アダプターをちょん切り(えーっ!!っていう感じ)、プラスとマイナスをテスターで確認して結線していくのです。(なんかイヤでしょ?)
    交流電源として使うのは割と簡単で、インバーターというのを付ければいいだけです。ただ簡単に使えるので、いろいろ使いたくなって、パネルの枚数が1枚では心もとないのです。
    とりあえずパネルは1枚なのだし、実験なのだから、電気効率優先で、直流のシステムを作ります。

    ケーブルというかコード
    細かな器材の接続コード。どれが適切か分からず勘で買った。(6/23)

    直流の場合、プラスとマイナスを間違えると器材が壊れるので大変。だからテスターは必需品。

    テスター
    これは必需品。一番安かったテスター。(6/23)

    家庭に一台あれば便利、とか書いてあるけど、みんな使うかのなぁ、って感じで購入。

    ソケットとスイッチ
    一番安いシリーズ。
    ソケットの内側の奥がプラスで側がマイナス。スイッチも自分で付ける。
    テスターで通電の確認(6/23)

    細かく細かく必要になってくる材料は、無駄になったものも含めて、トータルで1万8000円ほどになり、ヒザが震えてしまうのでした。しかし青ざめながらも、考えてみればこんなもんで発電システムが組めるのであれば、安いものだと思うのでした。カネないけど。

    結局、照明と扇風機だけを稼働させることにしました。電気料金的には微々たるものですが、劇的に節電意識は高まりました。照明は120Wが6W程度になり、ドーパミン出まくりになりました。(今は9Wで結構明るい状態)

    太陽光の恵み
    電球と扇風機が稼働っ。扇風機は12Vアダプターを切断して改造
    灯りは暗いですが、その後明るく改良しました。(7/4)

    そして何よりも太陽光パネルからの電気ではない、家庭用の電気に目が向いてしまうのでした。
    1枚のパネルによって、意識が変化して、無駄を探すようになると言いますか・・・。あら探しではなく、ちょっと楽しい感じです。

    交流電源の照明に関して、市販のLED電球が随分安くなっていて、今まで使っていた5か所の古い蛍光管の照明器具を捨てました。大胆にも捨てました。
    1か所1000円程度で10ワット未満の電球に取り替えることができました。(シーリングソケットってのが200円そこそこ、電球は600~1000円程度。330Wが39Wに下げられた。消費電力はザックリ10分の1)

    それに、直流電源を発展させる素地ができたのは大きいです。それだけじゃなく、パネルを増やしてインバーターを付ければ家庭用電源になるのですから。

    インバーターはただの箱です。その箱にケーブルつなげたら、その箱に付いているコンセントに、製品のプラグを差し込むだけ。そういうもの。
    パネル(定格出力100W)が2枚あれば、掃除機とか洗濯機くらいは楽勝で、24時間つけっぱなしの冷蔵庫や、熱を出す湯沸かし器・炊飯器・電子レンジなどはさすがに2枚では厳しい、と言う感じ。というかバッテリーがたくさん必要。 バッテリーは寿命が数年なので、あまり増やしたくない私。

    自然エネルギー発電が普及すれば、電力会社は泣いて喜ぶと思います。
    足りない電気を心配することもなくなりますから。確実に泣きますよね。

    ところで、これは運命というのか、引き寄せと言うのか、不思議なことがありました。この太陽光発電システムと野菜のトレードの話があって、そのパネルが家に届いた日、来客があったのです。

    謎の生態のイトコ(♀)なのですが、急にイベントの主催を始めたというので、チラシを持ってきたのです。
    講演会を開催するので参加したくないかと。
    講師はもう呼んだと。
    場所も取ったと。
    来てくれないと大変だと。
    無理にとは言わんと。

    その講演会名がなんと
    「だれでもできる! オフグリッド(独立型太陽光発電)」
    でした。

    「今やってるわ」
    「えー」
    「ほらこれ」(太陽光パネルがある)
    「えー」
    「興味あるから行くわ」
    「ありがとー」
    「ところでなんで太陽光なの?」
    「何となくそういう感じかと思って」
    「えー」(何となくかよー)

    講演会
    味のあるその手作りチラシ

    そしてひと通りシステムを組み終わった7月13日、講演会へ行きました。

    参加者は7~8人くらいの小規模でしたが、「ロシア領の片田舎」みたいなところですから、よくまあこんなに来たものだと思います。(赤字だよなー。頑張れよー)

    講演会
    講師の早川寿保さん(7/13)

    この講師の肩書きは「独立型太陽光発電インストラクター」なんだそうです。
    日本でただ一人だと言ってました。
    闘病の際に啓示があって、自分がやるべき仕事はコレだと思ったんだそうです。

    そして、このシステムをやるに当たって、とても強調していたことがありました。
    一番大事なことは何か、と。

    なんだと思いますか。
    元気ですか。
    電気ですか。
    何だと思いますかコノヤロー。(イノキには似てません)

    つい、節電だ何だと、お題目というか、理屈付けをしてしまいがちですが、
    「楽しむことですよ、単純に」
    「電気が点いたら楽しいじゃないですかっ!!」

    いい意味で、底抜けで、吹っ切れてます。
    ザックリ言うと、札幌近辺を拠点に、日々、飛び回っているようです。
    とても応援したい人です。


  • v241 たんぽぽコーヒー試作中

    ■たんぽぽコーヒー試作中

    たんぽぽコーヒー
    むむむ

    たんぽぽコーヒーを試作していたのですが、今、中断しています。というのも、いろいろなことがあるうちに、忘れてたといいますか、その、いつでも出来るという感覚が、ズルズルと遅らせて、今に至る、という感じで。

    ちょっとサボってるうちに秋になった。
    気がついたら秋になっていた。
    締め切りとかないし、だらけた。反省です。
    せっかくたんぽぽの根を取る許可をいただいたKさんには申し訳ないです。

    この通信も書きかけていて、中断していました。
    以下、とりあえず書いてたヤツです。
    (7月8日発行する予定でした)

    ・・・・・

    たんぽぽコーヒーを作る目的で、たんぽぽの根をたくさん収穫した6月の初旬。
    v238にこう書きました。

    根の洗い方や干す日数で、味に影響があるようです。いくつかの条件で試して、データをとって一番美味しいところが確定できれば、ひょっとしたら、超自然な万病に効く素晴らしいオリジナルたんぽぽコーヒーが出来るかも知れません。

    ネットの情報では「先ず最初に1~2週間天日で干す」という工程で始まります。
    『1週間と2週間で随分違うんじゃないの』と思いつつ、当然、その違いを発見すべきである、と考えた。

    ということで晴天にも恵まれた最初の1週間、天日干しはあっという間でした。

    たんぽぽコーヒー
    たんぽぽコーヒー
    たんぽぽコーヒー

    干して干して干しまくり。

    実は4種類に分類してありました。固い地面のたんぽぽの根を、サッと洗ったやつ、柔らかい土のたんぽぽの根を、サッと洗ったヤツ、しっかり洗ったヤツ、金ダワシでゴシゴシと表皮が取れて白くなるまで洗ったヤツ、の4種類。
    結論を言ってしまうと、洗い方にあまり差を感じませんでした。

    というわけで、作り方はシンプルなのですが、ひたすらな単純作業なのです。

    たんぽぽコーヒー
    根をフライパンに投入(6/15)

    中火から弱火で20分炒ります。5分、8分、9分・・・、13分、15分、あちーなー、16分、暑いしもうよくね? 17分、18分、よく分からんなー、少し焦げる程度か、悪くない匂いはするけど、19分、20分、よし、終わった・・・かな、せっかくだからもう少しかな、21分、22分・・・25分、あー、もういいなっ!!
    次、洗い方を変えた根も同じように炒るので、4回繰り返しです。

    たんぽぽコーヒー
    左はゴシゴシ洗ったヤツ、4種類全部、同時に作業(6/15)

    というわけで、それぞれあら熱を取ってから、これをミキサーにかけて粉にします。グォーーーン!! グォーーン!! グォン、グォン。パカッ(フタを開ける音)、サラサラ(タッパーに粉になったヤツを注ぐ)

    たんぽぽコーヒー
    第一段階のコナ(6/15)

    これをまた炒ります。

    たんぽぽコーヒー
    見た目は土ですよ(6/9)

    かおりは確かにちょっとコーヒーっぽいのです。
    少し熱が入ってくると、ところどころ水分で固まって、それをほぐすというパターンで、強火で炒ったり、弱火で炒ったり、5分、10分、20分でサンプルを作ったのです。

    しかしどうもしっくりこない味。

    一旦外へ出て戻ってくると、部屋はものすごいたんぽぽコーヒーの香りが充満していました。香りは確かに美味しそうなのですが・・・。

    ・・・・・

    とまあ、ここまでやって、中断が長引いたために、細かいことは忘れました。
    自分でつけた記録によれば、
    8分炒ってコナにして弱火で10分炒ったヤツが「とりあえず美味い」
    という結果が出ているのですが、特別美味いわけではなく、まだまだ研究しないといけません。

    たんぽぽの根はまだ十分に保管してあります。続きは後日。


  • v240 実験農場開始

    ■実験農場開始

    荒野
    草ボーボーの荒れ地。奥の一部だけ畑(6/1)

    耕さない、肥料もやらない、雑草もとらない、もちろん農薬は使わない。ひたすら観察する。葉の状態、土、どんな虫がどんな場所の何を食べているのか、観察をする。
    そして究極は何もしないで、ラクをして、作物ゲット!!
    そんなことで本当にいいんですか、という「自然農法」の世界。

    自然農法的な考え方に衝撃を受けてから、かれこれ10年近く経ちます。自然農法は「農業」ではないです。多分「業」ではないのです。自然農法は生き方の追求であり、多様化であり、世界の成り立ち(食物連鎖・共存)の確認作業であり、観察眼の先鋭化であります。
    ひいては愚かさからの脱出、人類を救う道なのであります。いやいや、そんなもんじゃない。すべての生物と生物環境を維持する思想・哲学なのであります。宇宙も関係してるかも知れない。1億光年離れた星の得体の知れない生物の存亡に関わっているかも知れないのであります。

    だってそうなんだからそうなんであります。(ケロロ軍曹かっ!!)

    邪魔な虫を殺し、鳥を追い払い、サプリメントのような人工的な肥料を与え、一定の規格に合わせてつくる、こんな作業を続けていては、土地が痩せ、食物連鎖が壊れ、毒物が形成され、最終的に人間自身にそのしっぺ返しがくるのです。

    行き過ぎた農業はアメリカに典型で、殺虫遺伝子を作物に組み込んだりして、過剰な大量生産を無理矢理続けています。「経済的合理性」という悪魔のささやきにコロッと負けているのであります。
    食料は経済原理から遠ざけることが必要不可欠なんであります。食の安全性だけでなく、未来に続く地球環境の問題として、「お金」を言い訳にせず、よく考えておかないといけないのであります。

    だってそうなんだからそうなんでありますよっ!!(ケロロ軍曹かっ!!)

    理屈っぺー話はこんなところにしまして。(笑)
    ついにその自然農法にトライする環境が現れ、いつの間にか実験的な畑仕事をしている自分がいるのでありました。

    それは自然農法的手法で作物を作っているKさんと知り合えたことで実現しました。
    たまたま土地の一部が放棄地のようになっていて、たまたま自然農法に活用しているKさんが、一人では手が回らない、という状況があり、たまたま私が『ここで実験してみたい感じ』を何気にかもし出していたら、やっていいよ、となったのでした。

    Kさんの自然農法的試みは、まだ手探りの3年目くらいなのだそうです。
    この理解されにくい農法によって、周辺の常識的なおばちゃんなどからは「いわゆるひとつのキチガイ扱い」されているとのことで、何と言いますかこの・・・
    「常識外ではあるが、間違ってはいないと確信があるケース」
    はまさに、キチガイ扱いされる要因に100%合致するわけで、この宇宙を救う自然農法を実践するなら、大きなリスク(ご近所の白い目とか)を背負うしかありません。

    私の眼前には、草ボーボーの荒れ地がありました。

    荒野
    最初とおんなじ写真です。草ボーボーの手つかずの地

    さて、手始めに何をするのか。そもそも自然農法には「耕してはいけない」なんていう不文律があります。さらには「除草しない」ってのもあります。

    「無理じゃん」

    そう、無理なんであります。すでに草でいっぱいなのだから。
    いやいや、そう思った私は頭が固すぎました。畑を作るのだから、ある程度人の手が入っていいのでした。必要最小限、と考えるべきでした。
    だからやってみなけりゃ分からないですね。

    草を抜いた
    とりあえず草を抜いたのです(6/9)

    しかし、このボーボーの草たちを、ただ邪魔なだけと考えたらいかんのです。この草は虫のご飯なのです。全部抜いたらここにいた虫が全部いなくなってしまいます。虫がいなければ受粉しないから作物はできませんね。
    だからまず畑にしたい部分だけ草を引っこ抜きました。(その草はあとで使います)

    草を抜いた
    別の場所も少し草を抜きました(6/9)

    少なくとも、ウネは作らないと、大雨でやられたりしますから、やっぱスコップやクワが必要です。道具を置く場所を作りました。

    道具置き場
    道具置き場を設置(6/9)

    そして翌日から開拓を開始したのです。

    畑仕事
    おおっ、やってるやってる自分…(6/10)

    土の中は木や草の根が張り巡らされていて、長い根を引っこ抜くにも力が必要でしたし、木の切り株などもあってヘトヘト、土埃が立つのでマスクも必要でした。
    腰痛で死亡寸前。

    畑仕事
    なんとあのネズミ男(v237参照)が参戦(6/10)

    実験農場に興味を持ったネズミ男が加わりました。
    「トウキビとニンニクと、それからソバ、ソルトリーフも作りたいっ」
    屈託のない笑顔で明るい未来を語りました。

    畑仕事
    たったこれだけ作るのに疲労困憊(6/11)

    ウネは耕してません。ひどい木の根などは取り除き、両サイドの土をウネに乗せただけです。そして数日放置。(この時期、まだまだ寒くてストーブ炊いてましたし)

    腐葉土を
    秘蔵の腐葉土置き場から腐葉土を拝借(6/15)

    Kさんが苦労して集めた落ち葉などから作り上げた秘蔵のタレ的な「腐葉土」をバケツに入れて運びました。200メートルくらいかな。

    畑仕事
    ウネの真ん中にミゾを掘りました。
    ちなみに左は「福祉会館の駐車場」、町の中なんです(6/15)
    畑仕事
    腐葉土を投入し埋めます(6/15)

    肥料はこの「腐葉土」のみ。
    腐葉土は土中の微生物を増やし、何年もかけて良い土を作っていく、ということ。最終的には追肥も何もしなくても作物は育つ、という目論みであります。しかしそれは理想であって、収穫した作物の養分は引き算されるので、腐葉土は必要と思われます。

    常識的な農業は、この肥料がが牛や馬や鳥のウンチョコであり、余計な虫を呼ぶ可能性が大きいのです。そうすると農薬が必要になる。あるいは予防的に農薬を撒く。それはマズいのです。人の口に入るのだから。
    百歩譲って、ウンチョコは口に入れてもいいけど(え~!!)、殺虫剤はマズいですよね。

    しかも、牛や馬や鳥のウンチョコ肥料は、カンフル剤のようなもので、土を根本から改良するものではないと考えるのが自然農法であります。多分。

    「除草」は土の養分の引き算になるので、、抜いた草はその地へ戻すのが基本。
    しかも除草は最低限にする。それを食べる虫が、作物につかないように。コンパニオンプランツの考え方ですね。私、庭で虫用にマリーゴールドとか植えてましたが、いわゆる雑草でいいのです。あるいは作物を虫に食べられても構わないのです。どうせちょっとだし、それが自然だし。

    そして、ハイっ、

    ウネに抜いた草を置く
    ウネに抜いた草を乗せた(6/15)

    草のケーキや~!! (彦摩呂風)
    ズッキーニとキューリの苗を植えて、そのまわりに抜いた草を乗せたところです。

    特製草マルチです。(笑)
    ※マルチとは、ビニールなどで土を覆い、保温・防虫、雑草の抑制などを図ること

    草を乗せることで、水分の保全と、土の保温、ゆくゆくは養分も土に返す、という意味合いがあります。憎まれもののスギナも便利な草の毛布であります。

    普通の家庭菜園などは、キレイキレイに作るから、草は「雑草」として抜いて、有料ゴミとして捨てるんです。そうしないと変な目で見られます。
    「片付けもしないで何やってるんだ」と。
    世間の白い目攻撃は、人間を廃人にもしますから強い心が必要です。

    で、もう一回見てみますよ。

    ウネに抜いた草を置く
    何が草のケーキだ、なんだこれは

    「誰だこんなバカみたいなことやってんのは!!」

    ってなるね。世間は理解してくれませんよ。

     

    草マルチで育つじゃがいも
    これはこの敷地のじゃがいもですが、草マルチでスクスク育っています(7/2)
    草マルチ
    その3週間前の写真。ウネに草、いわゆる雑草は全部は抜かない(6/13)
    草マルチ
    ネズミ男のウネにも草乗せてます(7/2)

    さて、今回は、いくつかの実験をしています。

    ハーブの自生環境構築実験。蔓性植物の限界に挑戦。種のゲット。などです。
    種があれば、自給自足生活に一歩近づくのであります。
    経済システムが崩壊しかけている昨今、信じられるのは自然の恵みなのであります。

    さて、いい土が出来るまで、何年かかるでしょうか。


  • v239 ピッピ

    ■ピッピ

    クマ笹
    クマザサ

    空腹で倒れそうになりながら、フラフラと歩いて、ついに力尽きて倒れ込んだその目の先に笹薮があったとします。せめてたんぽぽだったらその葉っぱを口にしてもいいかも知れない。でもそこにはクマザサしかなく、まるでポリエチレンのような葉っぱと茎に絶望を覚えることでしょう。

    クマ笹
    ささやぶ

    そんな時でも最後まであきらめず、笹薮をよーく観察してみて下さい。
    何かありますね、ほら。

    クマ笹
    ピョンとクマザサが生えてきています(写真中央)

    生えてきたばかりの子どもの笹があります。
    子どもは食えます。(表現が危ないけど)

    クマ笹
    どーですか、クマザサの子どもを収穫しました

    このクマザサの子どもの皮をはぎ取ると、なんとなんと・・・

    クマ笹ピッピ
    タケノコみたいな食べ物に変身

    これをピッピと言うんだそうです。(俗称)
    知っている人は少ないと思います。クセがなく、本当にタケノコのような食感で、タケノコより味があるかも知れない。
    飢えて死にそうになった時は、この贅沢品とも言えるピッピを是非お試し下さい。
    (あまり細いと食べにくいです。茎の太いのが良いのですが、少ないです)

    タメになったね。おしまい。

    物足りないので、猫ギャラリーです。

    茶~ブー
    茶~ブー(4/10)
    白い猫
    斜里の白い猫(5/18)
    ちゃめ
    暴れん坊でチンピラのちゃめくん。(5/24)
    びっくりちゃん
    びっくりちゃん。すっかり元気になりました。(5/26)
    クロちゃん
    我が家の家猫となったクロちゃんです。(5/26)
    ミケちゃん
    ミケちゃん。(6/1)
    野良猫
    野良猫。(6/2)

     

    物足りないので花ギャラリーです。ていうか寒過ぎて花の写真が少ないですが。

    ヒヤシンス
    我が家のヒヤシンス(5/26)
    チューリップ
    我が家のチューリップ(5/27)
    ムスカリ
    ムスカリ(5/27)
    たんぽぽバックのチューリップ
    たんぽぽバックのチューリップ(5/27)

  • v238 たんぽぽに注目

    ■たんぽぽに注目

    たんぽぽのある風景
    たんぽぽに注目

    今年の気象は、毎度おなじみの異常気象だと感じます。異常がおなじみになって、異常が普通に感じられるこの頃です。
    6月だというのに、今朝は5度。寒くてストーブ炊いています。
    2日前の土曜日は真夏の暑さ。昨日の昼は10度程度の寒さ。夏と冬が交互に来る感じです。

    やっと咲いたサクラが、熱せられたり冷やされたり、目の前でヤキ入れにあっている気の弱い学生を、何も出来ずに見ているしかない的な可哀想さであります。
    全体としては寒いので、サクラはまだ少しも散ってなくて、これからが花見の季節です。

    さて、その暑くなった土曜日に、たんぽぽを「収穫」することになりました。

    我が家の近所に、住宅地であるにも関わらず、自然が手つかずのように残っている、珍しいエリアがあります。自然林があり、アオサギの生息地にもなっています。
    その土地のオーナー・Kさんとは昨年知り合いになりました。畑に関しては、自然農法と呼ばれる、一般的には誰もやりたがらないことを、実験的にやっています。

    私が常日頃思っていることを実践している人でした。

    その土地にたんぽぽが無数に咲いている。たんぽぽが食えたらいいのになぁ。何とかできないかなぁ。
    調べたらありました。以前も「食べられないかなぁ」と調べた時、意外にたんぽぽを大量に収穫するのが難しく、諦めたヤツです。それは、

    たんぽぽコーヒー!! (根だけを使う)

    一切農薬を使わず、腐葉土が堆積し、排気ガスの影響もそれほどない、考えてみれば大変貴重な土地のたんぽぽが、うんざりするほど生えている。
    Kさんに話をしたら、種が飛ぶ前に処分できるメリットもあり、たんぽぽコーヒー実験を兼ねて、取らせてもらうことになったのです。「取る」というより「穫る」ですね。

    たんぽぽを掘り起こす
    たんぽぽの根の収穫

    たんぽぽの根はとても深いです。スコップを深く差し込み、浮かせて根が切れないように引き抜きます。

    たんぽぽの収穫
    とったどー(根はいろんな形に伸びています。真っすぐのもあります)

    植物の根の周辺には結構みみずがいます。

    みみずもいっぱい
    どーですか、みみずは良い土を作るんですよ。

    みみずくんは土を肥沃にしてくれる貴重な命であるし、殺しちゃ可哀想なので(たんぽぽも殺しちゃ可哀想っちゃ可哀想ですが)、みみずを切断しないように気をつけました。

    土曜日は暑かったのです。そりゃもうヘトヘトになりました。
    どこからかミケネコが姿を現しました。ノラかな、飼い猫かな。

    ミケネコ出現
    ミケちゃん。孤独な作業を見つめる唯一のギャラリー。

    疲れが吹っ飛びますね!! 疲れが吹っ飛びますよ!!
    翌、日曜日は寒かったのですが、二日連続でたんぽぽを掘り起こしました。

    たんぽぽの収穫
    こんな感じですよ

    たんぽぽの根だけを必要とするので、根を取られたたんぽぽの残骸が残ってしまいます。見栄えも悪いので、どこかに片付けようと思いました。Kさんに聞いてみました。

    「この斬殺死体の山はどうしましょう」
    「土の栄養を吸っているので、土に返す意味で、その場に置いといてくれたらいいよ」

    うーんさすがではありませんか。原理です。世間体を気にして、どこかに片付けてしまおうとする自分が情けないのでした。

    たんぽぽの根
    1回目に洗ったたんぽぽの根(全部でこの4倍くらい収穫)

    この根を2~3センチにカットして天日干しにします。根の洗い方や干す日数で、味に影響があるようです。いくつかの条件で試して、データをとって一番美味しいところが確定できれば、ひょっとしたら、超自然な万病に効く素晴らしいオリジナルたんぽぽコーヒーが出来るかも知れません。

    たんぽぽの根
    土曜日は強い日差しで干せましたが、日曜日は10度と寒い上に小雨で干せず

    最後に、たんぽぽコーヒーの効能について調べてみました。すごいです。

    ・中国では古くから漢方薬である
    ・ヨーロッパでは薬草と認知されているのである
    ・欧米では「自然の薬局」といわれるほど有用なハーブであるのである
    ・カフェインが含まれていないメリットがある(寝る前に安心して飲める等)
    ・良い母乳をつくると言われる
    ・ホルモンバランスに好影響があるっぽい
    ・生理不順、不妊治療のサポートが期待できるっぽい
    ・利尿作用、腎機能の改善
    ・胃の働きを活発にする(胃もたれ、食欲不振、消化不良などに効果)
    ・便秘にも効果があるっぽい
    ・血液循環を促進、冷え性に有効
    ・タンポポの根の【ホコウエイ根エキス】に育毛・発毛作用があるとの研究結果
    ・ノンカフェイン、ノーカロリーなので妊娠時や育児ママにも安心
    ・ビタミンや鉄分、ミネラルを豊富に含む
    ・副作用のようなものはないっぽい
    ・二日酔いに効果があるという話がある

    ・内臓に障害がある人は、飲用を避けた方が良いという話がある

    本当に効果があるかどうかは、分かってないのだろうという印象です。悪い、ということはなさそうです。人間の「科学」は土のこともほとんど分かっていないのが現実で、ま、草ですからね、飲んだ人が死んでないみたいですから、とりあえず飲んでも大丈夫というのが正直なところでしょう。

    ということで、どんなたんぽぽコーヒーが出来ますやら。天候次第ですが、2~3週間かかりそうです。手間ひまかかります。