v136 あらこんなところに/愉快な札幌65:スーパーハウス

■あらこんなところに

湧き水
ホースとコップがあるのだ

札幌の日本酒メーカーの千歳鶴の仕込み水が、制限付きながら無料でいただけるので、いつも行列になっている話は以前書きました。その仕込み水の場合、長年かかって溜まった地下水を汲み上げて水道の蛇口から出すので、出しっ放しにすると枯れてしまいます。(長年経てば復活もするのでしょうけど)

札幌市内にもう一か所、無料で自由に水が汲めるところがあるとの情報を得まして、行ってきました。そこは上の写真のように、何の変哲もない民家の前に、ホースとコップが見えている状態でした。ただどう見ても民家の庭先であり

「私有地で私物ではないだろうか」

と不安になりましたが、聞いていた場所と一致してましたし、コップがあるってことは皆さんで飲んでねっていう意味に違いないわけで、ここで水を汲むことにしました。

恐る恐る近づくとこんな感じでした。

湧き水

青いホースが見えます。そして手前が普通の道路になっていて、道路に向かって若干傾斜しているため、こぼれた水が流れて氷になっていました。さらに近づきます。

湧き水

分かるでしょうか。何だか良く分からない奥の方からホースがにょきっと出て、水はそのホースから出続けていました。

湧き水

その水は通常、このように、地の底に落とす穴に差し込まれていて、とにかく水は出続けているのです。

そう、これは湧き水なんです。民家の裏は山になっているので、山側からの水なのでしょう。ということは、この場合、千歳鶴の地下水とは違って、これから地下水になるのだろうと思います。コンコンと湧き出るこの湧き水は、ペットボトルごときでヘタレることもないわけで、飲み水として使えるならどんどん汲んでも心は痛まない感じがしました。

この日は他に来ている人もなく、3リットルのペットボトルに2本分水を入れたあとも、ずっと地の底に流れ続けているのでした。

それはまあいいとして、ひとつ問題が起こりそうな気がしました。
もし誰かがホースを地下に行く穴に差し込まずに、地面に流したまま逃げちゃうこともあるのではないかと…。この日は氷点下6~7度で、そんなことをしたらこの辺り一帯はスケートリンクのようになってしまいます。

良いたとえではありませんが、重病患者の点滴を外すような、ほんの少しの動作で大変なことが起こってしまうような感覚。

終日誰かが管理しているわけでもなく、モラルだとか、良識に頼って成り立っている場であるわけです。まあそんなことは普通のことだったわけですが、最近の社会の劣化は、普通にやっていた暗黙のルールとか自制心とか、あまり期待できないというか、逆にそういう場を作る人が責められるような、理不尽な社会になっているような気がします。

そういう中で
「うーん、市民を信用しないと出来ないことじゃないか」
と、思ったりして、今後何も事件が起こらないことを祈って立ち去る私なのでした。

もし万が一、誰かがいたずらをして、水を道路に垂れ流したら、ツルツルに凍って、車がブレーキをかけても止まることは出来ないじゃないですか。

これがホントのカーリング。(ダジャレ落ちかいっ!!)

座布団取れっ。 (* ̄ー ̄)ノ◇

 

■第65回 愉快な札幌大発見:スーパーハウス

スーパーハウス

その湧き水の近所にありました。
スーパーハウスて。


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