v303 大規模「家庭菜園」 キツネの事件1

■大規模「家庭菜園」 キツネの事件1

エゾエンゴサク
もらった山で撮ったエゾエンゴサク(4/30)(山はもらってはいない)

ナオヒロジャガイモの芽が出て来た6月の初め頃、キツネに関わる事件が2つ起こりました。畑にはいつもキツネの足跡がありました。そしてシカの足跡も。

「このままでは、葉っぱとか食われて、作物がやられてしまう」
と、農業セミプロのナオヒロくんが、現在の状況を危惧したのでありました。

シカ除けの柵を作らなければみんなやられてしまうかもということで、柵を作る話になりました。一辺が50~60mもある広さの畑を仮に3方囲むとして、最低でも150mのネットが必要です。

「そんなカネないし、無理じゃね?」
「お金はかけないでやる方法があると思いますっ」

とは言うものの、そんな方法はありませんでした。資材をクリアしたとしても、かける労力がハンパないのです。

汗ダック
汗ダックスタンプ。クリックでショップへ

農家さんって大変なんだな、と素直に思いました。獣害対策もしなきゃならないのは、なるほど分かる。ついでにここ、アリがやたらと多く、虫も殺せない私はどうにか共存できないかを考えるのですが、アリも数が多いと「ぶっ殺してもやむを得ない感」が満ちてくるのです。すると薬殺するしかないのか、と、どんどん邪悪になっていくわけです。

作物は全部やられるわけではない。ちょっとぐらい虫や動物に食べてもらってもいいんじゃないか、でもそれがどういう結末を生むのか、難しいところです。どこかで「ぶっ殺しライン」を設定しないといけなくなるかも・・・。

でも、この考え方が動物の虐殺につながるのか。いかんいかん。
それに虫や動物にしたことは将来、人にされるってことですから。世の中。

虫や動物と仲良くやる方法はないものかのう。
とか言いながら、シカやキツネが脅威に感じてしまう。
(守るものが出来たからこうなっちゃうんだろうなぁ。そして欲望が歯止めを外す)

そんな中、セミプロのナオヒロくんは言いました。
「ウルフの小便という手がありますよっ」
「何それ」
「オオカミの尿が、獣害対策で売ってます」
「効くの」
「知りません。多分効くかも、程度ですけど、やってる農家はありますっ」
「高いの?」
「安くはないです。でも柵作ること考えたら格安です」

悪い選択肢ではないなと思いました。それは100ccで2550円でした。
ナオヒロ、グッジョブ!!

ウルフピー
こんなやつ

試しに6月3日にこれを買いました。そして6日の朝に仕掛けに行くと、なんとこのタイミングでヤツは現れたのです。

キツネ
キツネが畑にいて、しばらく逃げもしなかった(6/6の朝)

「おー、キツネくーん」、ヤッホー」
「ワンワン」
「ワンワンて、犬と同じ鳴き方かよっ」
「ワンワン」
「ごめんなー、ちょっと仕掛けさせてもらうよ」
「ワンワン」
「可哀想だが、ここには立ち入らないでくれよ」

キツネはワンワンと吠えながら逃げていきました。
しょうゆ差しのような容器の上の四つ角をカットして、短い棒にくくり付け、オオカミの尿をスポイトで投入。30メートル程離して、4か所に設置しました。
尿を投入する際、自分の手にかかってしまいました。

「あああああ、これって付いたらしばらく臭い取れないんだよなぁ」
クンクンするのも怖いので、臭いを嗅ぐことはしませんでした。水道もなく放置するしかありませんでした。
「あああ、ネコに嫌われるかも」
みなさんもオオカミの尿を容器に投入する際は、手にかからないようにご注意下さい。

さて、その日はとにかく手を洗ったのが良かったのか、ウチのネコたちに気づかれた様子はありませんでした。

翌6月7日、日曜日の早朝、畑へ向かいました。いつものように畑に続く狭い坂道を上ると、開けた畑が見えてきました。と同時に2匹のキツネが畑のど真ん中で遊んでいる光景が目に入りました。

「マジかーっ」
「効いてないよ~!!」
「なんにも効いてないよー!!」

キツネ
よりによってウルフピーの真横でまったりするキツネ(6/7)

これが、「ウルフピーが笑えるほど全然効かない事件」です。
(ウルフの個体差、動物の個体差があり、必ず効くとは限らないようです)
(外れを引いたのは、私だ)w

畑にはキツネの足跡だらけ。ただ、ジャガイモの葉っぱが荒らされた様子もなく、被害はゼロでした。このころはまだ気温が上がらず、いつも最低気温は10度以下で、1度2度の日もあり、作物の芽もなかなか出てこなかったり、出ていてもしょぼかった時です。

キツネ対策は失敗だったのか。さらに事件は起こります。
まだまだ続く。


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