■北海道の風景―興部(おこっぺ)

おこっぺ。普通は読めませんね。
北見からは110~120km。広い広い牧場と、牧草地。
この写真のあたりからは海が見えるのです。



この日は雲の切れ間から、太陽の光が射す「チンダル現象」も美しかった。

下の牛の写真は、5月に海沿いを走った時に、海バックで撮りました。
題してウミウシ。


牛に感謝。
おしまい。

おこっぺ。普通は読めませんね。
北見からは110~120km。広い広い牧場と、牧草地。
この写真のあたりからは海が見えるのです。



この日は雲の切れ間から、太陽の光が射す「チンダル現象」も美しかった。

下の牛の写真は、5月に海沿いを走った時に、海バックで撮りました。
題してウミウシ。


牛に感謝。
おしまい。

読者から指令が来ました。置戸町勝山(おけとちょうかつやま)に人気の蕎麦屋さんが出来たらしいので、食べてきなさい、と。
「食べるリポートも悪くはないので行ってみよう」
北見駅から西へ40km。置戸と言えば自分の出生地であります。
勝山は置戸の町からさらに7~8kmあり、人口220人だとか。
自然しか無い贅沢なところだけど、いい店ができたのなら頑張ってもらいたいなぁ、ということで出かけました。

特に何もないので、いよいよ勝山の町に入ります。


特に店らしい店もなく、人の気配もなし。
蕎麦屋らしからぬコンクリート壁の建物がその蕎麦屋さんでした。最初の写真がその外観です。では入ってみましょう。ガラガラ・・・。
ガラガラではありませんでした。カウンターにお客さんが3人ほどいました。それより広さにちょっと驚きました。

こんなに広ければ100人入っても大丈夫っ!!(この町の人口の半分かよっ)
ていうか詰めれば全員入れるかも。
店主のオヤジさんがこだわりの職人風でありながら、人の良さがにじみ出ている。(おべんちゃらではない)。とても気さくな感じ。接しやすい。
真中の座敷に座り、メニューを見て少し悩んでいたら、店主が
「悩むほどないっしょ」と言いかけて、あ、どぞどぞ、とちょっと引く。
確かに盛り、かけ、かしわ、カレーくらい。
で、盛りそばを注文。
「海苔は邪魔だから乗せてませんのでっ」
「あ、はい」
海苔はモサモサして食べにくいだろうということで乗せないそうです。
そしてそれは「板」に乗って出てきました。

これがですねっ、すごい細麺なんですよ。自分が好みの細麺。ラーメンも細麺が好きなのです。繊細な感じがいいです。アップ。

「あ、写真撮っていいですか」と聞きました。
「どうぞどうぞ。なんぼでもっ」
ま、しかしシャッター音は結構気になりますから、数枚でやめときました。(笑)
メニューすら撮ってないのでした。リポーター失格。ていうかそもそも知らない人と話すのは苦手で積極的に聞かないので、最初からリポーターとしては失格です。
で、店主が他のお客さんと話をしていて、丸聞こえだったので、それを書きます。(笑)
ある時、わざわざ函館から10時間かけてきてくれたお客さんがいたんだそうです。それで店主が言いました。
「なんだか悪くてさぁ」
「なんでさ」と客。
「だって、10時間かけて食べにくるほどのものかい?」
「うまいよ」
「あ、いやいや、自分では美味いと思っているんだよ。でもさ、10時間だよ」
「自分では美味いと思っているんだよ。でも10時間だよ」
2回言いました。(笑)
美味いと思いますよ。10割蕎麦。手打ち。細麺。文句無いです。
三国峠のぶっとい蕎麦も美味かったけど、この細い麺も美味い。
10時間かけて来てもらっていいと思います。
それから東京からも客が来たことがあるらしく、あらかじめ蕎麦は食べるところを決めて旅をする人で、最初からここに来るつもりで来てくれたんだとか。
「3杯食ってくれた。はははは」
さりげに自慢になってますが(笑)、なかなかやるじゃありませんか。こんなに何もないところに、蕎麦目的で来てくれるなんて。
「温泉(ゆうゆ)がさ、やっと来春から再開するんだよ」と店主。
「そうらしいな」と客。
「風呂代はは100円でも200円でも良いからさ、そしたら」
「いっぱい来てくれたらさ、いろいろさ」
「蕎麦食べてもらうとか」と客。
なんか活気づけることを考えた方がいいな、という話。
「(温泉は)誰が管理するか知らんけど、大丈夫かなぁ」と店主が案じていました。
頑張ってほしいなと。
そうだよなと思いました。以上、私から聞いてはいませんが、リポートとします。(笑)
盛りそばは750円でした。定休:月曜・火曜。11時30分~14時30分とピンポイントの営業時間です。

小さい町です。
すぐに畑と山。そこにまたあのチンダル現象が出没。光芒とも言う。

しばらく待っていたら、さらに素晴らしいチンダル現象がっ。

他にはなにもない。・・・こともない。
実は、すぐ近くに「鹿の子沢」(かのこざわ)いうのがありまして・・・

虹の滝、三本桂(全国巨木100選のひとつ)、忍び岩、こうもり岩、飛竜の滝、雲突岩、糸ひき滝、屏風岩、不動岩、展望台と、みどころいっぱいですよ。
来年春に再オープンする温泉「ゆうゆ」に入って、「ほたる」で蕎麦を食べて、鹿の子沢で雲突岩などを見る勝山の旅を、誰か自費でどうぞ。
おしまい。

フロントのお姉さんが言いました。
「12時からでございます」
ガーン。ガーンガーン。
10時から入れると思っていた温泉が、なんと12時からでした。
この日は長距離運転で疲れそうだし、夜は自宅で日本シリーズ第2戦の北海道日本ハムファイターズを応援したいし、できれば午後3時4時には帰宅したかったわけですが、早速予定が狂いました。
しかも9時半に到着したので、2時間半もボケッとするのは時間がもったいない。このあたりの風景をゆっくり見ようとドライブすることにしました。しかし天気が悪い。



今年の台風の大雨で、道路が冠水したり崩れたり、橋が落ちたりしたようです。ここに限らず全道的にですが。



天気が悪い、
ところどころ橋の上から見える風景が恐怖でした。
せっかくだからその恐怖を味わうことに。


橋の手前の駐車できるスペースに車を止めて、橋の上へと走りました。車が来ると橋の端に寄らないといけませんからとにかくセンター寄りを走りました。撮ってすぐ走って戻るつもりでした。
20~30mほど走って、橋の端に近づきます。そろーりそろーり・・・
橋の欄干から50cmくらいのところで足が動かなくなり、そこでちょっと背伸びして欄干が写らないようにシャッターを切りました。背中ゾクゾク、尻ビリビリ、足ガクガク。
すると、車が5台ほど連なってやってきました。
「ぎゃー、道路の真中に引けないぞ」
ちょっと固まっていました。
するとその車が次々に自分を挟むようにして止まりました。なんだなんだ、なんだ一体。まさかっ。橋の下に落とされるのかっ!!(笑)
すると車の中から三脚と一眼レフカメラを持った人が続々と出てきたのです。橋の上に停車してですよっ。
とにかくそれを尻目に走って逃げました。(笑)
まー、結局、写真を撮っていたポイントがベストポジションだったということでしょうか。
彼らは欄干に足をかけたりして写真を撮っていました。高所恐怖症にはできんっ!! うらやましいぞ。天気悪いけど。
しかし、どこの撮影隊なのかなんなのか、まあ紅葉の季節ですし、写真目的の人は結構いるのでしょう。しかし、車5台で集団撮影隊ってのはは初めて見ました。プロなのか素人なのか分かりませんでした。
それから11時半に温泉の施設に戻り、レストランで新得町の名物・蕎麦を食べて、温泉に入ったのでした。(今年は蕎麦も台風で大変な被害が出たようです)
露天風呂がいいっ!! 露天に広い浴槽が2つ、ダブルダブルな広さ。
山肌に面し、5メートルほど下方に川があり、何か動物が出てきそうな雰囲気です。ずっと入っていたら空にUFOのひとつやふたつも出てきそうです。
やや温めのお湯で、フィトンチッドとマイナスイオンのようなものに包まれてすっかり癒されたのでした。
いまひとつの天気でしたが、逆に雪が降ってきたりして、しかもほぼ貸し切りのような状態で、疲れが吹っ飛びリフレッシュできました。
このへんは温泉だらけで、近所(といっても46km)の強アルカリのオソウシ温泉や、そこから10kmほどの屈足(くったり)温泉もかなり良さそうです。くったりくつろげそうです。(読者もくったり)
さて帰り道、足寄のあたりで、前方の道端にでっかい人のような黒い影が見えました。少し気になってスピードを落として注意していたら、のそっと道路にせり出してきて、それがでかい雄鹿だということに気づいたのは40~50メートル前でした。
後続車がピッタリ(マジで北海道のドライバーは車間距離詰め過ぎ)来ていたので、急ブレーキも危険、鹿が飛び出してきても危険っていう状況です。
(見ての通り高速道路というよりは滑走路ですから、みんなスピード出すんですよ)
幸い、鹿は反転して逃げてくれましたが、飛び出してきたらもう大変。
とか言いながら、よくシャッター切ったな自分。


トータル500kmの運転で、せっかくリフレッシュした体はバリバリになって、温泉効果は薄れました。ファイターズは連敗し疲れが倍増。でも死んだように眠ったので次の日はリフレッシュしていましたとさ。
おしまい。
余談
これを書きながらトムラウシ温泉の画像を紹介できないか探していました。そうしたら、トムラウシ温泉は自分が入らなかったサウナに特徴があったようです。スチームサウナで、硫黄のニオイでスゴいんだそうです。こりゃあまた行かねばならないなと思ったのでした。

トムラウシと言えば、登山ですね。毎年のように遭難者を出す危険な山と言われています。トムラウシ温泉を起点とする登山コースがありまして、とりあえず登山口を見て、温泉に入り、帰る、という登山をした風味になる体験をしに行って参りました。
温泉と言えば、どこも大体10時ころから営業開始のはず。いや9時、いやいや8時からのところも結構あります。かなり山深いトムラウシなら、早めに営業しないと帰れない人も出てきますから、遅くとも10時には入れるでしょう。(これを思い込みという)
紅葉の季節ですし、美しい風景を撮影しながら、4~5時間をかけて行くつもりで出かけました。早朝の4時出発です。

まだ日が昇らず真っ暗な中、鹿が3頭ほど道路を横切りました。ぶつかったら鹿は死に、車は大破しますから、ノロノロと運転していきました。時々雪と雨とみぞれが降る不安定な天気でした。
陽が昇り白んでくる頃、足寄の駐車スペースのトイレでひと休み。トイレのドアにはこんな注意書きがっ!!

とにかく、この日の天気が微妙で、晴れたり曇ったり、雨が降ったり、雪になったり…。晴れた時に十勝の広々とした風景をカメラに収めつつトムラウシへ。

いつもこのあたりを通ると、とっても異様な山に圧倒されるのですが、この日は雲がかかり、うっすらとしか見えませんでした。しかしながら、うっすらとしていても異様であることに変わりはなく、山の名前が気になりました。カーナビに出ていました。

なになに、この山の名前はと、
「ひがし・・ぬぷ・・かう・・・えっ?」
「東ヌプ・・・カウシヌ・・・プリ?」
東ヌプカウシヌプリ、だそうです。言いにくっ。覚えにくっ。
この下の写真では山も分かりにくいのですが、異質なものがボコッと地面から生えてるような感じで、存在感がスゴいんです。

で、その反対側には日高山脈と思われる山がどどーんと広がっています。↓

で両側がそんな感じで進み、振り向けば地平線。

ということで、ここらへんから山に突入です。
トムラウシ温泉へラスト40km。
枝道で「オソウシ温泉」の看板がありました。うーんとっても気になる。
あとで調べたところ、ph10を超える日本有数の強アルカリ泉で、お肌スベスベの美肌の湯としてファンが多いとのこと。1泊2食8000円~。日帰り入浴600円。お肌をすべすべにしたい方はどうぞ、自費で行ってみてください。
もしくは「オマエが行ってリポートしろ」と思われたならメール下さい。
さて、細長いダム湖にかかる赤い橋が見えました。紅葉もなかなか良いのですが、天気が悪い。


そして、しばらくすると町がありました。非常に小さい町。富む村の牛と書いて「富村牛」がトムラウシの当て字でした。(別の当て字もある「富良牛」)
トムラウシの意味はアイヌ語で「花の多いところ」とも、「水垢が多いところ」とも言われているとかで、花は良いけど、水垢ってなんなの、という感じであります。
ここに小中学校があり、グランドがあり、遊具がありました。そして運転しながらチラッと目に入った横断幕の文字が目に入りました。それが瞬間的に理解できず、勝手に頭の中で解釈をして、「うっそー」と声に出してしまいました。


「歓迎、山村君」と脳内変換していました。(笑)
「ああ、山村君が転校してくるのか。山村君はこんなに歓迎されちゃって、よっぽと子どもが少ないんだな。もはやヒーローだな」と。
その後、んなわけないな、と車を止めて確認。
「やまむらじゃねぇ~よ!!」
山村留学じゃん。
時刻は8時40分。
さあ、あと20km。もうひと息。
少し行くと「ヌプントムラウシ温泉」への枝道と通行止めの看板がありました。この温泉もとっても気になるのでした。
調べてみると、そのヌプントムラウシ温泉というのは、ワイルドな脱衣所と自分で温度調節をする無料の温泉だったようですが、あまりにも道が険しく、随分前から閉鎖されているようでした。徒歩で草むらや崖っぷちを進み、勝手に大空の元で温泉に浸かるタイプの温泉で、危険過ぎてお薦めは出来ません。クマもいるし。
で、雪も降ってきて、道路は砂利道になりました。


そしてチラッと建物の屋根が下方に見えました。ついに到着です。
正式名称は「トムラウシ温泉国民宿舎東大雪荘」です。


ぐるっと回って、坂を下って到着しました。思っていたよりも立派な建て物でした。ここからの登山口も確認しました。「短縮登山口」と書かれていて、まだ先へ車で行けそうでした。
今回はろくに調べもせずに来たので、この登山口から車で進んだ時に、Uターンできないとか、ぬかるみにハマるとか、ちょっと怖かったので行くのはやめました。
ということで、9時半に着いてしまいました。温泉が10時からとすると30分ほど早いのですが、まあそのくらいは待てるからいいでしょう、なんて思っていました。
事前に調べてから行くのが良いのか、行き当たりばったりが面白いのか、ひとそれぞれですが、この日は、やっぱり調べてから来ても良かったのかなと思いました。
フロントのお姉さんが言いました。
「12時からでございます」
ガーン。ガーンガーン。
つづく。

割と有名な美幌峠(びほろとうげ)は、ギリ美幌町ではなく弟子屈町側にあることを、地図で確認しました。

で、上の写真は美幌峠を弟子屈方面に降りていき、屈斜路湖を背にして撮った写真です。これの何がスゴいかというと、山の名前もない(と思われる)、まったく誰もこれを見るためには来ない風景だということ。でも、なんなのこれは、と思わず見入ってしまう風景なんです。CGのようで、もはや気持ち悪いです。
この写真の反対側の風景は、なかなかピリッとしています。これ。

このカッコいい山は、なくとなくモッサリとした名前の藻琴山(もことやま)です。何というか、上士幌のウペペサンケ山といい、名前と姿が一致しないのであります。
そしてよく見ると山の麓(ふもと)には屈斜路湖が青く光っています。
この周辺の風景はどこを切り取ってもたまらん風景です。

山の形とか異常ですから。(笑)
第261号の和琴半島の風景にもこの山が見えています。
トサモシベ山かも知れません。誰か登ってみてください。