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  • v224 ついに運転手を頼まれる私

    ■ついに運転手を頼まれる私

    これで隠れたつもりの野良猫
    これで隠れたつもりの野良猫

    以前、第63号にこんなことを書きました。運転がイヤだという。

    それは遠い昔。小学校で見せられたビデオが衝撃的で、すっかり運転恐怖症となりました。――ある普通の青年が子どもを轢き殺してしまいます。(略)事故を起こしたばっかりに重たい十字架を背負い、好きなこともできず一生を棒に振る、という超リアルホラーストーリーであります。。

    こんなもんを見せられて、誰が進んで運転したいと思うでしょう。このイヤなイメージ。しかし今となっては車がないと生活に支障が出るので、しぶしぶ乗っているのです。そしてやっと慣れてきて、最近はリラックスして運転出来るようになりました。

    そしてこの度、車がなくて困っている人がいて(例えるなら、目の前に瀕死の状態の人がいて)、ここは助けてあげなければ人間じゃないと言うことで・・・
    8月14日15日と運転のお手伝いをすることになりました。

    天気の良い日でした。知床です。

    知床の木道
    青い空、深い緑、広がる海、長い木道

    この険しい緑の中を運転するのは大変です。

    熊注意
    こんなところを通りました
    熊ちゃん
    クマがうようよしているのでした
    鹿ちゃん
    鹿も出現

    熊や鹿ばかりではありません。

    変なおじさん
    煙を吐く変なおじさんも出現

    山深い道路をどんどん進みました。すると真っ青な池がありました。

    神の子池
    「神の子池」って言うんだそうです

    車でどんどんと進みます。何だかもうスゴい風景が次々に現れてきました。

    知床半島
    知床半島
    知床半島
    知床半島
    知床半島

    どう見ても、最初からどれも、車からの風景ではありませんが、運転は続くのです。長い行程の中で、子どもは一度も飛び出しては来ませんでしたが、キタキツネが2度車の前を横切りました。
    疲労回復には休憩と甘いもの。

    ソフトクリーム
    ソフトクリーム

    過酷な運転は続きました。子どもが飛び出してきたら大変です。
    あ・・・

    子供トビダス

    しっかり機能する看板(こっ、これは前回の・・・)

    この看板に注意を促され、安全運転は続きました。雄大な景色が続きました。

    このハマナスの咲く頃、飲んで騒いで(飲んじゃダメ)、丘に登れば・・・

    国後島
    雲の向こうに国後島

    遥か国後に白夜が明けるのでした。(日本に白夜などないっ!!)
    え、観光旅行? 違います違います。運転のお手伝いです。

    道東には素晴らしい景色がいっぱいです。
    車が一番便利ですが、とにかく広いですので、事故らないように注意しましょう。
    野生動物に食べ物を与えないこと。ゴミは持ち帰ること。
    是非みなさんおいで下さいまし。 (北海道の広報かっ!!)


  • v221 つるつる温泉に鹿出現/北見発見伝:セブンイレブン

    ■つるつる温泉に鹿出現

    シカ
    知床のシカ(2010年の秋撮影)

    我が家から西に40kmのところに「塩別つるつる温泉」という、お肌がつるつるになる温泉があります。

    この温泉には年間5~6回ほど足を運びます。入浴料500円とお手頃で、自然たっぷりで、リフレッシュするには最高の場です。しかも土日の早朝に行くことが多いので、朝の空気と客の少なさで、実にまあ快適であります。

    広い風呂場と露天風呂、ほぼ貸し切り状態ですから。

    しかし、「この温泉は素晴らしい」と語ってしまうと、客が増えて快適さが失われるので、ここは心を鬼にして、あえて悪意を持って書き綴ってみたいと思います。

    まず受験生はつるつるすべるので来ない方が良いです。高齢者もつるつるすべってケガをするので来ない方が良いです。(キリッ)

    今年の1月に行った時は、外に出るドアが凍って壊れて露天風呂に入れませんでしたし、髪を洗って露天に入るとアタマ凍りますし、休憩所に置いてある「100円の足もみ機」は時々ギュッと圧迫されたところで100円が切れるので、足が引き抜けずに困ったり、とにかく来なくて良いですよ。超僻地ですしね。
    夏はオニヤンマだかギンヤンマだかでかいトンボが飛んでいたり、クワガタが露天の岩に止まっていたり。(おっと、これでは人が来てしまうぞ)

    さて、3月11日(日)の早朝にその塩別つるつる温泉へ行って来ました。露天風呂は山の急斜面の麓にあります。その露天風呂の脇で、メスの小さめの鹿がちょこんと座っていました。ほんの3~4mのところにです。
    さすがに温泉内で写真が撮れなかったので説明イラストです。

    鹿の説明イラスト

    まあシカし、鹿がいたのは初めてでした。それも目の前で陽の光を浴びてまったりしています。時々後ろ足で耳をかいたり、顔のそばにある木の皮を食べてモグモグしていたり、猫のように丸まって眠ったり。
    (いかんいかん、こんな風に書いたら人が来てしまう)

    そこへ二人の高齢者が入ってきました。
    「鹿ってのは脂肪が少ないのによく生きてるもんだな」
    「こんな寒いところでね」
    「クマとかトドとか、みんなすごい脂肪でさ、鹿だけだよ」

    「鹿肉ってのは、脂肪が少な過ぎるから豚肉とか牛肉を混ぜてさ」
    「ほー」
    「ソーセージとか作るんだよ」
    「臭みも消すんだな」
    「そうそう」
    「だから100%鹿肉のソーセージってないはずだよ」
    「ほー」

    「友達の鉄砲撃ちからよく肉をもらうんだけどさ」
    「鹿肉をソーセージにしようと思って、食肉工場に持って行ったら断られたよ」
    (私の心の声「えっ、工場に肉持っていったら作ってくれるのかよっ」)
    「なんでまた」
    「野生だから(寄生虫とか)何がいるかわからんってんでさ」
    「絶対やってくれないんだ、自分たちがアレになるから」

    「しかし、鹿を撃ち殺す時って、生きてるうちに血抜きのために動脈切ってさ」
    「ほー」
    「血だらけになってから頭撃つんだ」
    「いやいやいや」
    「アレ見たら肉食えなくなるわ」
    「食えなくなるね」
    (心の声「食えなくなるわ」)

    と、会話文、ちょっと長くなりましたが、可愛い鹿の前でする話かっ!!
    つるつる温泉に行くとこういう話が耳に入って肉が食えなくなりますよ。だから来なくていいですよ。
    さらにこんなグロい話も。

    「トドは逆に一撃で仕留めないとダメなんだ」
    「なんでさ」
    「アミで暴れて潜って行っちゃって、引き上げられなくなるのさ」
    「でかいから力あるんだな」
    「頭を一発でやらんとな」

    シカちゃんはのどかな顔をしていました。しかし、野生の鹿が、人間の近くに来て1時間ほどもまったりと寝てるって、どうなの、と思いました。それで、この風景を眺めながらふと思ったのです。

    鹿から見ると、変なつるつるした弱そうなヤツがいるだけであって、多分怖くないのでしょう。
    外で、特に森林で、人が裸でいるって変ですよね。妙な違和感があります。

    しかしまあ、この鹿にしても、何の敵意も無さげで、一緒に平和に暮らせたら良いのに、“とりあえず鹿肉の話”になる人間って、怖いな、と思ったのでした。

    塩別つるつる温泉にお越しの際はお気をつけ下さい。

     

    ■北見発見伝:セブンイレブン

    札幌では、7と11の語呂合わせで「南7条西11丁目」にセブンイレブンがありましたが、北見ではこんな看板があります。

    セブンイレブンへの看板

    お、セブンイレブンがあるのか、え、711mって遠過ぎるだろ。
    なんだこの半端な数字は……あっ!!


  • v208 鹿の心臓/畑仕事、始動

    ■鹿の心臓

    鹿の心臓串
    鹿のハツの串

    写真は鹿の心臓の串です。結論から言うと、これ、コクがあってラム肉のような味がしました。とっても美味しかったです。おしまい。

    なんちゃって。

    北海道なので、たまぁにですが、鹿の肉や内蔵が手に入ることがあります。4月17日の土曜日に、親戚が「食べろ」と、冷凍された鹿の心臓を丸ごと一個くれました。

    それはそれはごっつい心臓で、見慣れている鳥のハツ(心臓)の巨大版という感じです。人間の心臓はこぶし大と言われていますので、これは鹿のにぎりこぶし大ですかね。(笑)

    そのカチカチに凍った心臓君を冷蔵庫で一晩、自然解凍。翌日の朝にはぐったりとした心臓君になり、それを赤ワインに漬けて冷蔵庫でまた半日ほど寝かせました。

    臭みを取り、肉を柔らかくするための赤ワインです。この処置が正しいのかどうか知りませんが、食べた感想から言えば大成功でした。

    しかし、赤ワインに浸かるぐったりした心臓はグロさが増量。人間ってヤツは何でも食ってしまうケダモノですな、という感じでありました。

    グロいので最初の写真に載せるのはどうかと思って、スクロールをすると見えてくるように、こうやって文章をダラリダラリと長くしているわけですが、そろそろ良いですかね。鹿の心臓先生の姿を公開してしまいましょう。

    はい、ドーーン!!

    鹿の心臓
    鹿の心臓

    比較するものを置かなかったのはミスでしたが、さっき書いた大きさです。これを切り刻んで串に刺します。スプラッター映画のように心臓をガツッとつかみ、狂気の笑みを浮かべながら切れ味の良い包丁でザクザクとバラし、先端の尖った木の棒でこれでもかこれでもかと串刺しに…。

    そして塩と胡椒とタイムパウダーを傷口に刷り込むように刷り込んで…。
    で、こういう感じになります。

    鹿の心臓の串
    鹿のハツ串

    あら不思議、急に美味そうになってしまいました。
    できれば炭火で焼きたかったのですが、ガスコンロで焼きました。(最初の写真)
    鹿の「心臓」は、鹿の「ハツ」という美味しい食べ物に生まれ変わりましたとさ。
    めでたしめでたし。

    ■畑仕事、始動

    昨年から始めた家庭菜園的「畑」。 今年2年目となり、少しつかんだコツを活かして、より楽しい畑仕事をしようと意欲満々です。

    まず、本業の事務所であるプレハブにグリーンカーテンを作るために、蔓が伸びるコーヤと豆類を植え、さらに昨年大豊作だったキュウリも植えます。
    そして、放っておくとガンガン伸びるトマトも、やってはいけないと言われる放ったらかし農法で、伸び放題にさせます。

    トマトは芽かきをしないと失敗すると言われていますが、私の感覚では「そんなはずはない」のです。
    トマトに関しては、ちゃんと「芽かき」をして育てるヤツを畑に作り、それとは別にグリーンカーテンという大義名分で「放ったらかしトマトは成功するか実験」をするのです。

    楽しい。

    グリーンカーテン仕込み
    伸び過ぎていた庭のサクランボの木(写真左)の枝を切って、支柱として立てかけました。

    高所恐怖症で上れなかったプレハブの屋根に、冬のうちから上る練習をして、やっと上れるようになりなりまして、こうやって組み上げたのです。

    そして去年より1か月も早く、畑を起こして、準備に入りました。まだ雪も降りますし、霜も降りるので、種まきはまだ先になります。

    庭の畑
    これはまだ半分耕したところ

    重労働ですので、もちろん筋肉痛で苦しんでおりますが、去年よりも倍くらいの効率で掘り起こし作業が出来ています。
    昨年、唯一イヤだった「ヨトウムシ」との闘いを有利にするため、ブロッコリーは手入れしやすい場所に変え、クモの巣に引っかからないように、支柱と支柱の距離を離し、「ウリハムシモドキ」にはマリーゴールドを与え、アゲハチョウのために山椒の木の苗を8株ほどすでに仕込んであります。

    ドーンと来い、虫。(役割のない生物は存在せず、決して殺さない)

    あのダンゴムシですら、土を改善してくれるというので、ガマンしております。幸い北海道東部にはゴキブリがおりませんので、その点は快適です。あれは意味が分からない存在ですが、お願いだからいなくなるか、形や動きを変えてもらいたい、
    蚊もちょっと勘弁してもらいたい。(蚊は増え過ぎる人間を淘汰する役目かな)

    さてさて、まだ寒い北見ですが、ちらほらと我が家の庭にも花が咲き始めています。
    冬が長いと春は特別良いものですね。

    クロッカス
    黄色のクロッカス
    クロッカス
    紫のクロッカス
    クロッカス
    白いクロッカス

    最後にひとこと。今年は放射能だけが気がかりです。
    すべてが台無しになりませんように。


  • v123 鹿騒動のウラ話/愉快な札幌52:KY

    ■鹿騒動のウラ話

    北海斎場
    鹿が迷い込んだ場所。

    つい最近、全国ニュースになった札幌での鹿騒動を覚えていますか。場所は豊平区の中央区寄り、ウチから行くとススキノを通って札幌ドームヘ行く国道沿いで、アスファルトとコンクリートだらけの鹿が出るはずのない場所なんです。

    おそらく豊平川の上流から川沿いに降りてきて、川から街へ入ったのだろうと推測できます。見つかった鹿は、コの字型のコーナーに追い込まれ、ネットで逃げ道を塞がれました。それが夜中のことだったようで、一晩、監視を付けて、朝に捕獲する手順だったようです。

    しかし間抜けなことに、ネットと壁の隙間から鹿に逃げられました。鹿は交通量が決して少なくない国道(写真の右側の道路)を渡り、隣の白石区の、あるマンションに入り込みました。そのマンションの1階の廊下で捕獲されたのです。

    立派な角は人間にとって危険なのでノコギリで切られました。暴れた際に割れた窓ガラスで傷がついたようで血が出ていました。とことん可哀想でした。

    捕獲に苦労した一番の理由は、法的に住宅街で麻酔銃が打てなかったことです。力づくで取り押さえるシカ方法がなかったわけです。

    で、結局はストレスに極度に弱い鹿は、その後ストレスで死んでしまいました。食用にはならなかったようです。

    さて、この先はニュースでは分からない情報です。

    まず、この鹿が迷い込んだ場所はなんと、

    避難場所

    「市民の緊急避難場所」でありました。鹿はちゃんと字が読めたんですね。避難していたんですねぇ。

    さらには、そこは斎場(葬儀場)の敷地内で、入口にはこんな文字が。

    北海斎場

    「お気軽にお入り下さい」なんて書かれていました。お気軽に入ったわけですよ、鹿くんは。やっぱり頭のいい鹿だったんですね。
    鹿は結局は死んでしまいましたが、この斎場の脇にはこんな看板もありました。

    北海動物霊園

    「動物霊園」。
    死んだ後のことまで気を使っていたんですね。
    そんなエゾシカ騒動のウラ話でした。

    北海道のエゾシカは年々増殖しているらしく、40万頭にもなっているそうで、鹿の食べ物が不足して、木の幹まで食べているんだそうです。さらには人里まで降りてくるわけです。農産物の被害も年間30億円にもなり、車との衝突事故なども去年は700件を越えているんだそうです。

    一番良いのは食用に適度に捕獲することだと思うんですが、それはそれで、実際にやってはいるものの、税金を使って処理しているため、ひっ迫した財政ではなかなかうまくいかないらしいのです。販売価格も高くなってしまったり…。

    最終的には民間業者に捕獲・加工・販売をさせるだろうと思われるのですが、肉の味や柔らかさなど鹿の年齢や部位によっていろいろと違うために、安定的な供給ができないという問題があるようです。

    そうなると牛のように囲って養鹿(?)するしかありません。自然発生を抑える目的から外れてしまいます。ただ、自然資源(食用)として捉えていることは確かで、どのような形で鹿肉が出回ってくるか、少し楽しみなことではあります。鹿肉は美味いです。

     

    ■第52回 愉快な札幌大発見:空気が読めてないビル

    KYビル

    へっへっへ。