■グスベリでジャムを作る
北海道にはグスベリという1m程の低木があります。子どもの頃(40年程前)、よくその実をつまんで食べていました。ただそれはとにかく酸っぱかったという記憶だけで、決して美味しいものではありませんでした。
そのグスベリが、なんと我が家の敷地の2か所にワッサーと生えています。でも酸っぱいイメージから、去年は口にしませんでした。
グスベリというのは北海道の方言だそうで、正確には「グースベリー」と言うらしく、東北辺りでは「スグリ」と言うのだそうです。「西洋スグリ」あるいは「グースベリー」と言うのが正しいようです。
豆知識みたいなつまらん話になりました。
さて、酸っぱいイメージしかなかったこいつを、今年、何気なくつまんでみると酸っぱい中に結構甘みがあり、何とも美味いような気がしたのでした。酸味が美味い年頃になったのですね。
「これは何とかしたい」
どういう食べ方があるのか調べてみると、ジャムぐらいしかありません。肉にかけるソースにも出来るようですが、そのために肉を買ってくると、当然「肉を食べた感」だけが残り、グスベリはどこへ行った的な感じになりそうなので、やはりジャムを作ってみることにしました。
実の色は最初は青く(緑ですが「青い」という言い方をします)、だんだんぶどうのような色になってきます。青い時の味が超酸っぱいのですが、その時点で摘んでジャムにしても美味いらしいです。
それから、こいつには触るとスゴく痛いトゲがいっぱい生えています。だから鳥すらもこの実を食べに来ないほどで、とにかく手を突っ込んで採るのが大変でした。
「いててっ!!」
「いててっ!!」
「いっ!!」
「いててっ!!」
「いてててっ!!」
「いててっ!!」
「いててっ!!」
「いててててっ!!」
「いててっ!!」(この9行無駄かも)
そうこうしているうちに、何だが面倒になってきたので、思い切って枝をグッとつかんで、実をこそげ落とすように手前に引っ張ってみました。するとまったくトゲに刺さらず、一気に実を採ることに成功したのです。
「こうすれば良いのか、ふふふ」
プロの技を会得した気分でした。
調子に乗って採りまくったら3.6kgにもなってしまったのでした。小さい木なのですが、すごくたくさん実をつけることがわかります。去年まで放ったらかしていたのが、もったいなかったような気分です。
さっそくジャム作りに入ります。調べたら3つの作り方があったので、3通り試してみました。
グスベリが3.6kgもあるので、何かと計算しやすいように、まず900gを取り分けました。そのグスベリに600mlのリンゴ果汁100%のジュースで煮詰めていきます。
アクを取りながらグツグツコトコト煮詰めていきます。どんどん煮詰めます。暑いです。ひたすらグツグツコトコトグツグツコトコト煮詰めます。
グツグツ…
コトコト…
グツグツ…
コトコト…
グツグツ…
コトコト…(長い時間がかかっている様子)
「いい感じ」にドロドロなったので火を止め、冷まして、仕上げにレモン汁を大さじ1杯加えて完成です。
簡単でしたが、大変でした。
リンゴペクチンがセシウムを体外に排出させる、素晴らしいジャムです。(えぇー)
それは本当ですけど、えーと、砂糖を使わないところが健康的です。
逆に、砂糖を使っていないからか、酸味が強烈でした。
うわーっ、すっぺーっ、ていうくらいの酸味です。ある意味、美味い。
これぞ大人の味。ということで星みっつです。★★★
続きまして、第2のジャム製法。
900gのグスベリを沸騰したお湯にサッと通します。サッと通すと言っても900gも入れるとお湯がシューンとしてしまって、再沸騰を待っていたら結構時間がかかり、ちょっと熱を入れ過ぎたかも知れないと感じました。
だから再沸騰する前にザル上げてしまいました。
それからひたすら「こす」のです。
荒めのザルが良いようです。ひたすらゴリゴリゴリゴリやりました。
ゴリゴリゴリゴリ…
グチャグチャグチャグチャ…
ゴリゴリゴリゴリ…
グチャグチャグチャグチャ…
ゴリゴリゴリゴリ…
グチャグチャグチャグチャ…
ゴリゴリゴリゴリ…
グチャグチャグチャグチャ…
ゴリゴリゴリゴリ…(大変な感じを表しています)
するとグスベリのジュースみたいな感じになりました。
これに300g(グスベリ900gに対して3分の1)のグラニュー糖(砂糖でもOK)を豆乳。豆乳じゃなく投入。(おやじギャグ炸裂中)
やはり酸味が強いので、甘みをたっぷり加える感じです。そしてレモン汁を大さじ1杯入れて、完成です。
ちょっと水っぽいですが、ヨーグルトにピッタリ合いそうで、色鮮やかで、こりゃもう星みっっっつですっ。★★★
この製法は、大量にカスを捨てるので、とっても贅沢な感じがします。逆に言えばもったいない。
そして第3の製法は、割と常識的な方法。
900gのグスベリに、300gのグラニュー糖を加えて、300mlの水で煮込みます。アクを取りながらひたすら煮込みます。グラニュー糖が入っている分、焦げやすいので注意しましょう。私はちゃんと焦がしてしまいました。(ダメじゃん!!)
「いい感じ」になったら火を止め、あら熱を取り、大さじ1杯のレモン汁を加えて完成です。これが一番甘くなりました。焦がしたので星2つです。★★
何のことはない、ジャムは、甘みを加えて煮込んでレモン汁入れたら出来るのです。やってみたら出来ました、というところです。
味はどれも「独特の酸味があって、サッパリとして美味い」です。
さて、残りの900gは、第1の製法、リンゴジュースで作りました。
なぜかって?
リンゴジュースが余っていたからさ。
ところで、なぜレモン汁を入れるのかご存知ですか。
それは果実に含まれるペクチンを固めるためなんですよ。煮込んで冷ましただけではジャムっぽくならないのです。レモンは必須です。
またくだらない豆知識が炸裂してしまいました。
なーんてね。これ書きながら調べただけの知ったかぶりでした。
それでは、みなさんも美味しいジャムを作ってくださいね。さようなら。
(料理番組かっ!!)
■北見発見伝:電話番号の覚え方
いつも気になっていたヤツです。たまたまカメラを傍らに置いて運転していた時に信号待ちになり、目の前にそれがあったので撮影出来ました。
「兄さんの兄さんサンキュー」って…。
「兄さんの兄さんサンキュー」って!!
これ、手動で電話交換をしていた大昔、2339(兄さんサンキュー)の番号だったところに、後から局番の「23」が付いて、こうなったんだとか。
タクシーではなく電話で呼ぶハイヤーだけに、覚えてほしい感は出ていますね。
余談になりますが、以前家から電話したら、すごいことになりました。
「もしもし、ハイヤーですか」
「はい、ご利用ですね」
「はい」
「お待ちくださいね」ガチャッ!!
で、40秒くらいで来てびっくりしました。
ウチの電話番号が登録されているようで、自動表示されるのか、名前や住所を言う前に「ご利用ですね」と確認されて、電話は切られたのでした。そしてたまたますぐ近くを流していた車が来たというわけです。
早いハイヤーの兄さんサンキュー。(おじさんだったけど)