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  • 研究所通信v521 回顧録 山ぶどう2

    クリームマロン 2025.9.20

    (前回からの続き)2024年秋、庭の山ぶどうの実生を山の広い畑の隅に13株を移植しました。寒い寒い冬が明けた4月初頭、植えた現場へ行くとそれっぽいものは無くなっていて、「全部死んだ」と思いました。誰が見ても全部死にましたね、という感じでした。

    もし仮に定着したとしても、それがオスの木であれば失敗なので、何としてもメスの木を確保したい。だから複数本が生き延びて欲しい。仮に数本生存できたとしても、メスがゼロではダメなのです。
    どうすたらええの。

    そこで私は動画などを参考に「接ぎ木」はどうかと考えていました。接ぎ木であれば枝はいくらでもある。そんな時ナオヒロくんから「接ぎ木が良さそうですよ」と連絡が来ました。たまたま同じことを考えている時っていうのは、実現するような気もしますね。

    早速「接ぎ木用のテープ」と「木の切り口保護剤」を購入(2025.4末)。実行してみました。

    以上2025.5.21

    このようにして10か所以上、ワケのわからない木やクルミの木などに仕込んでみました。これでも動画を参考にしたのですが、このあとにまたいくつかの動画を見ましたら、なんか違うんです。どれも簡単そうに見える。実際簡単でした。でもどれが正解なのかよくわからないです。

    案の定、これらの接ぎ木は全部失敗しました。

    以上2025.6.11

    大失敗でした。困ったなー、全然ダメじゃん。無理なのかなぁ。と諦めかけていた時、ナオヒロくんが話しかけてきました。

    「植えた山ぶどう何本か生きてましたよ」
    「なんだとっ!!」(刑事ドラマ風)
    テーマ曲が流れ現場へと急ぎました。

    2025.7.28

    なんと13株のうち少なくとも5つの株が生きていました。春先の早い時期にはまだ葉っぱができていなかっただけでした。ひと冬越したので多分大丈夫だろうから下手に肥料とかやらずに放置するつもりです。自然の力を信じる。その方が強く育つ。(ほんまかよ)
    おそらくある時期から急激に伸びていくでしょう。この中にメスの木になるものが1本でもあればいいのですが。この約2か月後・・・

    2025.9.18 ほんの少しだけ成長している

    そして超すごいことに、庭には大量の実生が生えてきていました。

    赤い丸で囲ったところ約35か所に山ぶどうの実生がっ!! 2025.9.26

    この場所は庭のごくごく一部で、あっちこっちにたくさん生えていました。200株近くあると思います。これをこのままひと冬越させて、春に100株ばかり畑へ移植してみます。

    ちなみにこの畑のある山には山ぶどうがありません。数学が苦手な人に数学をやりなさいね、と言って移植するようなもんですね。山ぶどうくんには頑張ってもらいましょう。

    今、頭の中だけで計画は進行中で、1か月後には何かしていると思います。

    山ぶどうのない山に山ぶどうを植えて、そのうちのメスの木のツルを伸ばして、山中を山ぶどうで覆う計画。これを実現するには、そうだなぁ、3年いや5年はかかるかな。どっさり実をつけるまでに。そしたら自分結構ヤバい歳になっているなぁ。嫌だなぁ。

    山ぶどう大好きなクマちゃんだらけになるかもな。ナラ・ブナ・カシワ・クリ・リンゴ・ナシ・マタタビ・コクワの木を植えてその実を食べてもらおうか。あ、もっとクマちゃんだらけになるやん。

    クマちゃんに喉笛掻き切られてあの世に行くのかなぁ。
    (多分年内に、「山ぶどう3」に続く)


  • 研究所通信v520 回顧録 山ぶどう1

    2024.10.12 庭で採れた山ぶどうのジュースに満足げなクリームマロン

    2024年の庭の山ブドウはおそらく過去一番の収穫でした。半分近くはナオヒロ君にプレゼントし、残りで100%ジュースと大人のドリンク(OD)を作りました。

    その前の2023年はやはり多くの実をつけたのですが、収穫前日にすべて鳥に食い尽くされのでした(v505)。同じ轍を踏むまいと対策をしました。

    2024.8.8
    その日、鳥に食われないようにとカバーをかけました
    2025.10.9 その2か月後にこれと
    これくらい採れました(去年ですよ)
    軸を外してこのでっかい鍋に2杯。こんな感じ。(去年ですよ)

    これまではアレをアレするのですが、これに秘密のアレとアレを使ってアレをしてODにしたのですが、これが不思議な独特の美味さとなっていました。これはひょっとすると大変なものができるかもしれないと直感しました。今年2025年はアレとアレの比率を変えて、過去最高のODを目指してやってみたいとずっと思っていました。ところが今年は予期せぬ事態となっているのです。

    今年は春の段階ですごい数の山ぶどうベイベーができていてテンションが爆上がりだったのですが、1か月もするとその実がポロポロと軸ごと落ちて、どんどんなくなっていきました。部分的には残っていますが、9月になってさらに実が激減しているのです。(暑さのせいだろうか。わからない)

    2025.9.26 今年はこんな感じで、なんとなく実が少ない。わかりにくいですが

    鳥対策してないのもあったかもしれませんが、鳥であれば軸が残ります。実そのものがついていないところが多いです。
    ただ収穫量がどうあれ、もともと庭では面積的に限界があります。もっと多くの山ぶどうを育成できないだろうか。今使っている山の畑に作れないだろうかとここ数年思ってはいました。

    50m四方に山ぶどうを張り巡らせる。なんなら畑の外に伸ばして山ひとつ全部を山ぶどうにしてやろうか、なんなら山ふたつ全部山ぶどうにしてやろうか、と。あー、クマちゃんがきちゃうかなぁ、なーんて妄想を膨らませていました。で去年、現実にその一歩を踏み出してみたのです。

    2024.9.14 山ぶどうの移植計画を実行

    実は去年・一昨年あたりから、庭の中に山ぶどうの実生(みしょう、新芽的なやつ)がボコボコ出てきたのです。元々生えていた山ぶどうがたまたまメスの木で、その実が落ちて芽が出てきたわけですが、今まで15年間、実生はなかったのです。これは親山ぶどうが寿命を迎えるので子供がたくさん出てきたのか、なんのサインなのかわかりませんが、今年その実生の数は庭に100株以上出ていることを確認しています。庭は1本の木でツルが伸びまくって飽和状態ですから、放っておくと大変なことになります。

    で去年の話。2024年は20株ほど発見し、そのうちの13株を畑に移植することにしました。秋です。

    2024.9.14 畑のある山の奥の方に植えることにしました

    一応ちゃんと鉢に移植して準備しました。土もある程度準備しました。

    日当たりが良く、林もあって、ツルが伸びて行きやすい場所

    植える場所の草を剥ぎ取り、浅いけれど土を入れて13株を植えました。そして水をあげて、頑張れよと声をかけて山ぶどうベイベーを励ましてあげました。この後厳しい冬の寒さに襲われるので、心配ではありました。

    なんとなく失敗の予感

    なんとなくですが、これでは死ぬよな、と思いました。それで約1か月後の10月11日に庭の落ち葉を集めて、このベイベーたちにかけてやりました。

    枯葉の布団です 2024.10.11

    「春に会おうぜ、ベイベー」(続く)


  • 研究所通信v509 今年の菊芋

    線で挟まれた所には菊芋が(11/16)

    何もしなくても菊芋だけは毎年スクスク育ち、増殖中です。
    掘ると菊芋が何かに食べられてる跡を発見することが増えました。そして以前はほとんど「いなかった」ミミズくんが、菊芋に巻きつくように「いる」ので、こいつが食べたんだろうとは思います。ミミズが増殖しているということは、なかなか良い傾向で、良い土が作られている最中なのではと思われます。

    とにかくすごい菊芋の森となっていまして、この写真の左にも手前にも生い茂っています。全部掘るのはもう体力的にも不可能で、ピンポイントで掘ります。

    1か所の根にすごい菊芋の量がっ。でもなんとなく今年のは小粒でした。(11/12)
    一度天日干しをして、土を落としてコンテナに(いやというほど手間がかかる)

    この日はこの倍ほど採れました。その後、収穫に行こうと思うとその前日に雨が降るなど、何度も見送り、今年は2回しか掘ることができませんでした。

    用途としては、糖尿病のペットにも効果がそこそこあることがわかったため、ほぼパウダーにすることにしています。

    とりあえず今は真空パック作業を、毎晩少しずつやっています。(まずはスライスして、高温で10時間以上乾燥機にかけて、シーラー で真空パックにします。2日かけて80gが2袋しかできません)
    こうしておけば長期保存できます。

    数か月はパリパリしているはずですが、真空パックを開けた時に「しなしな」しているようなら、改めて乾燥機にかけてカラカラにしてからパウダーを作ります。北海道、特にここ北見などは年中乾燥していた記憶なんですが、雨も多いし随分気候が変わったなと思います。

    パウダーは特に味がなく何にでも振りかけて食べれば良く、人間の糖尿の改善・予防のみならず、多分全ての臓器に良い影響を与えると思っています。老化の進行を抑え、頭の回転も良くなるかもしれません。(何かの如何わしい広告のようだねww)

    半分マジです。食べ過ぎはダメです。


  • 研究所通信v508 今年のじゃがいも

    今年はなかなかの自然農法でした。5月か6月に、土に軽く穴ほって、前の年に掘ったじゃがいもをぶっ込んで行きました。そのじゃがいもは芽が出まくって化け物のようになっていたのですが、それが100個くらいありました。土に埋めてから約2か月でこうなりました。

    この写真の手前10m四方の範囲にじゃがいもを埋めてあります。(7/19)
    ほぼ雑草にしか見えない原っぱに、よく見るとじゃがいもがあるんです。

    そしてこのまま手を付けずに10月となり、そろそろ掘らないとまずいのではないかと思うようになり、疲れるけど掘ってみるかとスコップを手に取るのでした。

    説明しないとわからない写真となっていますね。これは、雑草が腰の辺りまで伸びていて、じゃがいもは葉っぱが落ちてどこにあるのかわからない状態になり、まず、雑草を抜いていって、土を掘ると時々じゃがいもが出てきました。どこにじゃがいもがあるかわからないため、このエリアを全部掘ることになります。1日では掘りきれず、3日かかりました。写真は3日目のものです。土を掘ってじゃがいもを取り出したところに、次掘るところの抜いた雑草を置いていったらこういう風景になりました。

    「支柱とか何か目印を立てておけばよかった!」と思いました。
    1面全部掘るという無駄、もう懲り懲りです。

    全部でこの4倍くらい採れました。

    小さいし少ないのですが、全く何もしない割には採れたかなと思います。種芋の量よりはあったと思います。そう思うようにしています。

    かたや、ナオヒロくんの作った畑は素晴らしく、ビニールハウス内にもいろんな野菜ができていました。農薬は一切使わず、大変安全な野菜が多種採れていました。

    とうきびとオクラ。周りには勝手に生えるヨモギ。(7/19)
    玉ネギとなんだろう、ナスかな。
    こっちにも玉ねぎ
    ハウス内にはゴーヤ、大根、トマト、キュウリなど

    広々とした畑は数年間あまり肥料もあげなかったためか、野菜が元気にならない感じで、新たに開拓した部分を使っていました。この開拓っていうのもなかなか大変で、手伝わなかったのは「わりーわりー」って感じですが、畑大好きナオヒロくんの本領が発揮されておりました。

    今年は特に暑かったこともあるのですが、ダメだったものと良かったものの差は大きいと思いました。いろいろお裾分けしてもらって食べたところ、大根とカブはとても美味しかった。豆・ニンジン・カボチャ・じゃがいもは今ひとつだったようで、今年は失敗したものの新たにサツマイモにもトライしていて、来年に期待というところです。

    最後に、まだ復活していない山ぶどうはと言うと、我が家の庭に落ちた落ち葉をかき集めて、根のあたりに山積みにしておきました。このまま腐葉土となり、栄養いっぱいの土となって元気に復活してくれることでしょう。

    荒っぽいのぉ、自分

  • 研究所通信v505 残念だが良し

    これは去年の庭の山葡萄です

    害虫対策も追肥も何もしていない庭の山葡萄がのびのびと暮らしています。そして毎年、秋になるとたくさんの実を付けてくれて、ジャムにしたりワイーンにしたりする楽しみがあります。今年はさらに伸ばしに伸ばして、庭のほとんどを山葡萄が占めるようになり、これからはさらに重層的に発展させようと思っています。

    ぶどうはいつも完全に葉っぱが落ちてから収穫しています。今年も時々味をみながら「かなり甘いいいやつになっている。葉が落ちるころにはもっと甘くなっているに違いない」と、葉っぱが落ちるのを楽しみに待っていました。
    今年は酵母に加え、実験的にホップも使ってみようと準備もしていました。

    ある日。いやある日じゃない。それは11月2日(木)の昼。ぶどうちゃんはどうなったかなー、と眺めると、黒い粒が全部消えていて、あれっ? なくなってね? あれあれ? どーゆーこと? と思い近づいてみると、やはり実が完全になくなっていました。まさか泥棒にやられたのではないか、と思いましたが、よーーーーーーく見るとぶどうの軸は残っていて、まだ緑の小さい粒も残っていました。熟した実だけなくなっています。

    こんな状態。

    クマが食っていったにしては丁寧すぎるし、人だってこんな取り方はしません。かと言って毎年こんなことはないのだからこの辺の鳥(カラスやスズメ)が食べたとも思えませんでした。

    ただ、ここのところあまり見かけない「ヒヨドリ君」が、数日に渡って早朝にバタバタギャーギャー言うのを聞いていました。ヒヨドリは世界的にみるとなかなか珍しい鳥らしく、ここに来てくれていると言うのはまずまず良い環境だからではないだろうか、と、木や草の手入れは最低限にして自然に任せていたことを肯定的に考えたりしました。

    綺麗にすればいいってもんじゃないんだよ。庭っていうのはな。(ドヤ顔)

    で結論なんですが、多分ヒヨドリが「美味い美味い」と言って全部食べてしまったのだろうと思います。
    ただ、今年は暑さのせいで山の木の実(コクワとかドングリとかマタタビとか?)が実っていないらしく、おかげでクマちゃんが食べ物がなくて事件を頻発させていたりしますので、鳥も困っていて、山葡萄に手をつけたのかもしれません。知らんけど。キツネやリスではなさそうですし。

    参考資料 2016年の冬に庭に来たヒヨドリ君です。

    山葡萄が全部、一粒も残さず食われてしまったのは残念でしたが、ヒヨドリ君はこの美味すぎる山葡萄に興奮してハフハフ言って食べまくったと思われ、まあ、鳥が喜んでくれたのだし、良かったではないか、と自分を納得させているのでした。おしまい。