• v252 衝撃のハガキからの、猫水彩

    ■衝撃のハガキからの、猫水彩

    猫の絵の練習
    最初の練習作(8/16)
    上:ちゃめぞう、クロちゃん 下:びっくりちゃん、茶~ぶー
    白い紙に白いトラッシュは難しくて

    大丈夫か、自分。(前回からの続きです)

    オマエに絵が描けるのか?

    8月16日。100均に買い物へ行きました。水彩絵の具12色セット100円。平筆と面相筆の4本セットが100円。いやーもうキチガイじみた低価格。とっても助かります。水差しは空き缶で十分。パレットもチラシの裏で十分。

    ということで道具は揃いました。税込216円なり。

    ハガキにするので、ベコベコにならないような厚手の白い紙がベストです。うーん、白いのはないけど、補強用のザラザラのグレーの厚紙がありました。

    「まずは練習だ」

    ということで薄っぺらい白い紙にちょっと描いてみた最初のヤツが上の写真です。

    猫の写真を見て描くのですが、試し描きというか、ウォーミングアップということで許して下さい。でも、適度にヘタ。いや、むしろ上手いのか。んなこたーない。(笑)

    さて、練習は終わりです。(本当に練習はこれで全部です。はははは)

    不安てんこ盛り状態で本チャンです。

    気合いを入れて、ハガキサイズに4つほど描きました。

    おやおや、なんかそれっぽく描けてるぞ。

    そのうちの2つ。

    猫の絵
    茶~ぶーとクロちゃん。1個に30分くらい

    「何で描けるんだろ」と思う自分。(マジ)

    あの小学生のハガキの絵のマネでもないし、オリジナル手描き感たっぷり。もうこれでいいやと、この2通にコメント書いて、別々の日に投函しました。2倍返しですね。

    ところで・・・

    猫のハガキ
    それにしてもこのイラストは小学生レベルじゃない
    小学生が出す味じゃねえ、と思ってた自分

    この小学生(りょう君と言います)からのハガキの真相を知ったのは、8月13日でした。りょう君のお母さんへ「アンタの子は天才かっ」とメールを出したら、返事に「猫じゃらししか描いてないってさ」と書かれてました。

    何と、ハガキは市販品で、プロが描いたイラストのプリントだったのです。でもよくこんなウチの猫事情を知ってるかのような構成の絵を見つけたものです。

    ある意味そこが天才。

    ただ、お母さん曰く、動物好きのりょう君は観察が好きで、絵は結構上手いよと。その後、りょう君からまたハガキが届きました。鉛筆画付きでした。

    小学生の象の絵
    うめーな。届いたハガキの一部

    上手いです。ホントに上手いですよ。そして私もちょっと安堵の表情。(笑)

    これは上達しますよ。(と、ついに上から目線)

    いや、私が小学生相手に優越感に浸るという話しじゃないですよ。

    なかなか上手いと思います。

    さて、とにかくこの話は先につながっていくんです。

    13日に真相を知っても、16日に絵の具を買いに行きました。あっちが市販品ならこっちも市販品でいいじゃないか、とは思わなかったのです。りょう君がわざわざ書いてくれたハガキの返事はしないと人間としてアレですし、書くなら気持ちを込めなければということで、絵を描こうという気持ちに火は付いていたのです。(←ここ大事)

    そして、ちょうど「茶~ぶー」の腎不全の時でしたから(泣)、その時に通ってた動物病院のアイドル猫の「カービー」を撮った写真があり、感謝のハガキでも出そうと思って描いてみました。迷惑かも知れないし特別上手くはないけど、こういうのは気持ちだからとプレゼントしました。(手渡し)

    猫のカービーの絵
    猫のカービー8/20

    しかしちょっと描きながら気になっていることがありました。白い絵の具の減りがメチャクチャ早いのです。すぐに白の絵の具だけ2本買い足しました。水彩ってこんなに白を使うのかなと、少し違和感がありました。

    猫の写真は2000枚以上あり、気に入っている写真をピックアップして、水彩画を描いていました。この流れ上、絵の対象が必ず猫であり、それ以外描こうなどという気持ちはまったくなく、考えもしていないのでした。

    これはもう「猫水彩」というジャンルへの挑戦ですね。

    猫の絵

    カービーを描いてから1週間くらい。でもやっぱり何かがおかしいんです。

    何かおかしい、というのは、デッサンの狂いのことではありません。とにかく白絵の具ばかりがどんどん無くなるのです。そして油絵っぽい。すごく変な感じがしていました。

    このタイミングで、8月29日、突然、知り合いからメールが来ました。

    「LINEのスタンプをやってみたらどうですか」と。

    ラインのスタンプをやる、という呪文のようなコトバ。

    ラインのスタンプをやる、て何。

    意味がわかりませんでした。

    つづく。


  • v251 衝撃のハガキ

    ■衝撃のハガキ

    猫のハガキ
    すべてはこの1枚のハガキから始まった(8月11日消印)

    もう3か月も昔のことでありますが、小学6年生からハガキが届いたのです。
    夏休みにはるばる横浜からやってきて、我が家の猫たちと触れ合えたことに対するお礼のハガキでした。

    それは高校時代の友人の子ども。7月27日(日)のこと。
    小学生がひとり旅で、北見にある実家のおばあちゃんに会うため、まあそのー、ついでと言いますか、ここまで来たら目と鼻の先ですし、顔見せというよりは、明確に猫目的で来ました。それにしても私を含め我が家の人間たちとは初対面であり、何とも度胸のあるお子様であります。

    で、

    ちょうどその1か月ほど前に、我が社の猫専務「茶~ぶー」の腎不全が発覚(7月5日)し、闘病を始めていました。残念ながら10月2日に死んでしまいましたが(泣)、その前になでてもらって良かったと思います。(しんみり)

    ハガキを見るとわかりますが、文字は確かに小学生らしい感じですね。そしてそこにある猫のイラストが問題なんです。何となく小学生が描いたように見えなくもない。しかし、全体の構成や色使い、表情などを見て思ったのです。

    「本当に小学生がこれを描いたのか」(ガクブル)

    絵の具の凹凸がないから印刷か。いや、凹凸も出ないほどサラッと一発で筆て描いたのか。もしかしてカラーインクか。何てことだ、下書きもないぞ。でもウチの猫たちがちゃんと揃っている。ちゃめぞうは色も雰囲気も合致、トラッシュも合致、クロも合致、ちゃ~ぶ~だけ「実物は長毛なのに絵は短毛っぽい」というだけで、すべてが合致している。もう一匹の「びっくりちゃん」はウチに遊びに来てるだけの野良猫だから、ご対面はしたもののここに入れなかったのも納得。外すべくして外している。

    「すべてが合致している」(ガクガクブルブル)

    ということでこれは小6が描いたものである、と思い込んでしまいました。
    私は絵は描かないものの、デザイン関係でメシ食ってるわけで、これはきちんとした返事を出さなければマズいだろう、とめちゃめちゃ焦ったのです。ちゃんと絵も書いて送り返さねば。しかも小学生に負けるような絵は描けないぞというプレッシャーを感じながら。
    そもそも私は年賀状すらろくに書かないわけで(絵が上手くないですし、事務的なものは出したくないし)、ハガキを出す行為そのものが珍しいのです。出すからには通り一遍のつまらない返事はイヤだ。

    「えーと、絵を書くにはどうしたらいいんだ。絵の具と筆か」
    「油絵は大袈裟か。乾くまで出せないし、道具揃えるだけでもハードルが高いなぁ」
    「ポスターカラーでは、同じようなイラスト感が出てしまう。それはダメだ。小学生の真似してるっぽくなっちゃう。絵でなければ」
    「水彩なら100均にあったな、よしっ、水彩だ、水彩しかないっ」

    水彩なんて小学校の授業で風景描いた時以来触ってもいない。高校の時、油絵を少しやったらヘタクソ過ぎてイヤになった。専門学校の時、デッサンの成績が悪過ぎて先生が心配した。卒業後に少数精鋭のデッサン教室で2年間教わったのに、古代ギリシア人だかローマ人だか、石膏像の背景や前面の「空気を描け」と言われても意味わからなかった。そしてちっとも上手くならなかった。
    絵はマジで苦手。

    大丈夫か自分。

    つづく。


  • v250 北見の森林公園で

    ■北見の森林公園で

    深い森林
    公園の風景の一角

    9月6日の土曜日のことなので、もう3週間も経ってしまいましたが、その時の感動を伝えたいと思います。
    まず、北見には3つの森林公園があります。この数年で、3つとも行きましたが、それぞれ全部を回り切れてはいないと思います。どこまでが公園なのか分からないし、熊ちゃんが居ても全然おかしくない環境ばかりですし、夏はやたらと蚊が居て、全然落ち着けなかったりして、逃げ帰るような始末で…。

    その日行ったのは南丘森林公園といい、後で調べたところ、40.88ヘクタールありました。1ヘクタールが100メートル四方なので、それが40個分以上の広さがあるようです。1メートル四方に6人を詰め込むと、245万2800人にもなりますね。(笑)
    林間歩道が2439メートルだそうです。

    山なので平地などはありません。そこそこ年齢を積み重ねた者が、のこのこと行けるような「公園」ではありません。おじいちゃんは行ってはいけません、熊に喉笛を掻き切られますよ。私は後日、ヒザにきて、病院へ行くハメに。(原因は不明)

    そんな危険なところに何をしに行ったのか、といえば、そこに公園があるからだ、と言いたいし、それはまんざら間違いでもないのですが、あえて言えば、クルミの実などの山の幸があるかどうかを見たかったからです。

    結論から書けば、クルミはありました。そして拾っても良いことになっています。ただ、時期的には少し早かったようで、拾えたのは数粒でした。

    人は誰もいません。そして結構怖いです。

    山道
    階段はありますけどね。

    何と路上にクモの巣がババーンと張っているところもありました。道歩いていたら人が引っ掛かるって、そりゃ恐怖ですよ。

    山道
    写真にするといい風景ですけどね。

    一応案内板がところどころにあって、展望台を目指しました。
    3メートルくらい高床の展望台がありました。階段を上がると、椅子とテーブルのある、くつろげるスペースになっていました。

    展望台
    ただ…、何と言いますか…
    展望台
    木の葉っぱがよく見えます

    展望台からの展望がイチジルシク悪いのでした。このわずかな隙間からしか町が展望できません。これは本当に展望台なのかっ、とちょっとイラッときてしまいましたが、まあ、このために木を切ったら自然破壊で本末転倒ですね。難しいなぁ。

    そして、林道をひたすら歩きました。健康に良さげなマイナスイオン的なフィトンチッドを大量に浴びながら。

    山道
    山道

    山道
    人っ子一人居ませんから

    山道

    山道
    光が当たって輝いているのは山ぶどう

    熊、いるでしょうね。これは。

    さて、最初に書いた「感動」とは何なのか。このあとすぐ。

     

     

     

     

    CM

     

     

     

     

    すぐ、と言いながら、すぐに始まらないテレビのアレ。

     

     

     

     

    CM

     

     

     

     

    なんか腹立ちますよねテレビのアレ。
    真似てもどうということもないし、どうでもいいのですが、試しにやってみました。

    さて、
    公園の一角に水場がありました。そこにはあまり見たことのない青いでかいトンボが飛んでいました。なかなか止まらないし、飛ぶスピードが速くて写真に撮ることはできませんでした。
    「あー、撮れないな、くそっ」
    でかいトンボを追っかけていると、小さいトンボが目に入ってきました。良く見ると青くてキレイなイトトンボでした。そして、たくさん飛んでいるのです。
    「おー、イトトンボだらけじゃー!!」

    イトトンボ自体がキレイな環境でしか生きられないと記憶していましたので、なるほどこれはなかなか見られないすごい風景かも知れない、と思ったのでした。
    しかも青い。美しい。

    イトトンボ
    イトトンボ
    イトトンボ
    イトトンボ

    奇跡のハート形。

    イトトンボがたくさん飛んでいて、美しくて感動したっ。
    そういうお話でした。
    おしまい。


  • v249 カーナビくん 

    ■カーナビくん

    地図
    北見から目標地まで150~160kmほど

    6月1日、まだちょっと時期的には早いのかも知れない、と思いつつ、北海道のタケノコ(千島笹)を穫りに行くことにしました。3年ぶりに。きっと疲れるので、その疲れを癒す意味で、ある温泉にも入る計画です。

    オホーツク海沿いに北上して、紋別の先当たりから内陸へ向かい、芝桜で有名な滝上(たきのうえ)まで約120km。そこから35km先の峠が目的地(Aコース)。滝上で芝桜を見るのも楽しみです。

    その紋別経由のルートではなく、ショートカットできる道が地図上にはあり、カーナビではそのルートが表示されました。(Bルート)
    海へ向かわず、内陸を突っ切るコースです。知らない道もまた良いでしょう。カーナビくん、頼みますよ。(ハイテンション)

    カーナビ
    2年前、通販で安価で買ったカーナビ

    涼しく、爽やかに晴れ渡った、気持ちのいい天気です。

    距離計
    出発時、車の距離計は80800km。早朝

    カーナビは、目的地までの距離が約150kmで、4時間かかる見通しである、と表示しました。計算したら時速40km弱です。なんでだ? カーナビくん、おかしくないか?
    ま、そこは気にせず出発です。車両の少ない広い道を快調に進みます。信号機もなければ、歩行者もいない、時速40kmで走る方が難しい道路です。
    カーナビは自信たっぷりに進路を示し、声で右へ曲がれだの左へ曲がれだのと言ってくれます。

    風景
    風景

    山がキレイです。絶景です。

    しばらくすると、すごく山深くなってきて、対向車すら来なくなりました。道は細くなってきます。家から70kmほど進んだ時、舗装が切れ砂利道になりました。
    「おやおやおや、本当に行けるのかこの道」
    カーナビは人間を喜ばそうとしてか、目的地到着時間を2時間近くも縮めていました。予定より随分早く着きそうです。
    やがて風景は鬱蒼とした森になり、聞き慣れない鳥の声や、全力で鳴くエネルギッシュなセミの声が聞こえ、かなり心配になってきたところで、自分の悲鳴が。

    道路封鎖
    道路封鎖

    きゃー、なんじゃこりゃー。
    北海道が管理する道道(どうどう)なのに、勝手に封鎖していいのですか? カーナビはあと60kmで目的地となってるのに行けないじゃないですか。
    しかも立て札には「フキは売り物だから穫るな」と書かれていました。フキを穫る人がいるから封鎖なんですか。なんで山菜が優先なんですか。
    「だめだこりゃ」

    それよりカーナビくん、なんだねこのザマは。ただ距離的に近いからと、杓子定規に案内しおって、どうしてくれるの。封鎖情報は入らないの? ここからすげー戻らないといけないよ。

    この封鎖されている場所のすぐ手前に左に折れる山道がありました。向こう側に抜けられるかも知れないと、試しに少し入ってみました。

    山道
    山道
    山道

    ひたすら無人の山奥。こわいです。

    山道
    山道

    ここはボルネオか、パプアニューギニアか。

    クマも出そうだし、滝上には行ってない道なので完全にあきらめました。カーナビを信じた自分が悪いのです。とりあえず前の分岐点までは5kmほどなので戻り、その近くの道の駅(丸瀬布:まるせっぷ)で再検討しました。

    実はこの丸瀬布に入る予定の温泉があるのですが、さすがにまだ早すぎるし、タケノコ穫りで疲れて、帰り道々入りたいわけです。とにかくまずは滝上へ。

    滝上に行くにはまだいろんなルートがありましたが、さっきのような山道は封鎖されているかも知れないので、カーナビに任すのはやめて、地図帳で調べて、太い道路標示のコースに決めました。まず自動車専用道に乗り、「浮島インターチェンジ」で降りれば早そうでした。約80km。山を越えるっぽいので、1時間半くらいでしょうか。(Cコース)

    地図

    ある程度進みカーナビをオン! するとその「浮島ルート」 を表示しました。よし、あとはカーナビの音声案内で大丈夫、と思いました。

    インターが近づくと「左に曲がれ」とカーナビが言いました。
    「ほいほい、左ね。自動車専用道から降りるわけだね」
    次に、「左に曲がれ」と言いました。
    「えっ、左? 右じゃないの? 方向的には右だよね。(ひとりごとが続きます)ん、この先に左に折れる道があるの? ぐるっと回ってるのかな。でも左折って変だよ。左に道ないよね。地図にないよね。えー、左に曲がれってどういうこと? カーナビくん、左へ行く道はないんだよ。これ右が正しそうだけど、でも、左折しろっていうから、真っすぐ進んでみるよ」
    カーナビは静かになりました。
    「えーーー!! これ、本道に戻っちゃうよ。なにこの作り。こんな作りのインターチェンジってある? あーあ、次のインターまで降りれないよ」
    と言ったところでカーナビがおっしゃいました。
    「リルートを開始します」

    つまり、このカーナビは、多分、左に曲がった時にまだその認識をしていなくて、曲がった後になっても、左に曲がれと言っていたのです。(としか思えない)
    カーナビくん、しっかりしてくれよ。これで2回目だよ、騙されたの。

    浮島インターをスルーしてから絶望感に襲われました。
    「次のインター遠いよ、上川層雲峡だよ。そこから戻ってきたら20kmも無駄に走るよ・・・ぶつぶつ」
    戻ることを考えたら、目的地の逆側から向かってもいいかな、と思いました。まっすぐ行けば、2つめの愛別インターまで20kmで、そこから目的地の峠に向かう道がありました。(Dコース)
    当初よりかなり遠回りですが、こうなったら仕方ありません。カーナビを信じた自分が悪いのです。

    地図

    そしてどうにか目的地にたどり着くわけですが、道中、岩尾内湖というダム湖があり、それが車窓からチラっと、すごくキレイに見えました。タケノコ穫りの帰りにちょっと寄っていこうと思いました。
    とりあえずは目的地へまっしぐら。

    目的地には出発時刻からちょうど4時間かかりました。
    はっ、そう言えば、出発時を思い出して下さい。このカーナビは出発時に4時間かかる、と、計算していました。すべての行動を予知し、紆余曲折してたどり着くことを想定していたのでしょう。科学技術の進歩には目を見張るものがあります。(皮肉)

    で、タケノコ穫りの現地はというと・・・。

    タケノコの峠
    まだ雪が残っていて、タケノコどころではありませんでした
    タケノコの峠
    タケノコはまだほんのちょっと出ているのが数本しかない
    距離計
    距離計81016km
    目的地で撮影。出発から216km。予定距離を60kmオーバー
    クマ出る
    ここはちゃんとクマも出ます

    タケノコは40分探して1本も穫れませんでした。遠回りして遠回りして収穫ゼロ。
    仕方なく、愛別から登ってくる時にチラッと見えた「岩尾内湖」へとむかいます。本来はまっすぐ滝上に行って、芝桜を見たいのですが、10kmばかり戻って湖を見ます。
    「しかしまー、カーナビに騙されたおかげで、キレイな湖が見れそうだ」

    岩尾内湖
    岩尾内湖のキャンプ場には車がいっぱい

    日曜日でいい天気なので、人がいっぱいいました。

    岩尾内湖
    あちこちでこのように木が水に浸かっていました

    ここはダム湖なので、もともと地面に生えていた木が、増水した分沈んだのだと思われます。後で調べたらダムは43年前(1971年)に完成だそうです。この木は43歳以上なのかどうなのか。

    岩尾内湖
    たんぽぽキレイです。モーターボートで遊ぶ人も

    ここで手弁当を食べて、極楽気分を味わいました。それから車で少し移動すると展望台がありました。

    岩尾内湖
    展望台ゆうても高さ10メートルくらいですかね

    階段を上る途中に犬のうんこがあって、うわーうわー、と言いながら登りました。

    岩尾内湖
    思ってたよりいい景色

    おー、なかなか気持ちがいい。ボートの人、スピード出し過ぎ。

    岩尾内湖
    さっき寄ったキャンプ場が丸見え

    キャンプ場にはちゃんと水場もありました。さぞかし夜は星もキレイでしょう。
    何はともあれ、来て良かった。カーナビくんのおかげだよ。

    岩尾内ダム
    ダムの排水口。水害防止、発電、上水道、農地用水などの、多目的ダム

    ここからまた戻る形でタケノコの峠を通って、滝上へ。50kmくらいあります。

    北キツネ
    キツネ出現

    道路にキツネ。誰かがエサを与えたのか、車に寄ってきます。食べるものは自分で獲りなさいよキツネくん。と言っているうちに滝上に着きました。

    滝上町

    滝上の芝桜
    滝上の芝桜山の斜面に芝桜が咲いています。ついでなのでプチ情報。

    「滝上公園の芝桜は10ヘクタールの大群落。そのスケールは日本最大規模を誇る。歴史は古く、1957年にひとりの町民が「みかん箱一箱分」の芝桜の苗を滝上公園に 植えたことが始まりとされている。入園料大人500円子ども250円」

    さて、かなり時間が押してしまいましたが、計画していた最後のイベント「温泉」に向かいます。
    カーナビはあまり信用できないから必要なかろう、特に変な枝道もなかろうと、肉眼で道路標識を見ながら丸瀬布へと進みます。カーナビの変なストレスから解放され、約80kmを快適にドライブ。シカやクマや人の子どもなどが飛び出してくることもなく、何のトラブルもなく丸瀬布に到着しました。

    行ってみたいと思っていた温泉は「マウレ山荘」というところで、その看板が出ていました。
    「マウレ山荘11km」

    「あれれれっ、方向的には11km戻る感じだ。カーナビで検索していれば、手前でショートカットできたかも」
    もう裏目裏目。

    マウレ山荘
    マウレ山荘に到着(マウレとはアイヌ語ではまなすのこと)
    昔、丸瀬布のあたりはマウレセップ原野と言われていたらしい。

    写真でわかるように、なんだかとってもキレイで、ちょっとしたリゾートホテルでした。いつも行っている庶民的で親しみやすい「塩別つるつる温泉」とは違い、背中を絵画鑑賞できるお兄さんはさすがにここでは浮きまくりそうです。

    フロントで「お風呂に入りたいんですけど」と聞くと、フロントの女性がニコニコしながら「大丈夫ですよー」と対応。一人600円で会計を済ませ、風呂場へと行きました。

    洗い場でシャワーボタンを押し、ササッと体を洗って、さて露天へ行こうとしましたが、このシャワーが全然止まらない。あれれ、止めるボタンはあるのかな、ないのかな、と探すもストップボタンなどはない。
    シャワーは出っぱなし。おかしいなとオロオロ。いろいろ押せるもんは押して、止まらず、ずっとシャワー出っぱなし。立ち去るのは無責任な感じ。
    「これは参ったぞ」
    出ているお湯がもったいないからとりあえず髪を洗いました。リンスしました。それでも止まらず、途方に暮れていたら、なんと、・・・止まりました。
    「長くね? 出る時間長過ぎね?」

    それからすぐ露天風呂へ行き、湯につかると、なんとなんと、瞬時にからだがぬるぬるになったのでした。
    「おー、これはすごい」
    透明で無臭、ただのお湯に見えて、この効果にびっくり。

    脱衣所に書かれていたのですが、宿泊で温泉付きの部屋のお湯は源泉のかけ流しになっていて、この大浴場は、循環ろ過なんだそうです。ここの温泉付きの部屋に宿泊すれば、あなたもぬるぬる王子ですよ。女性ならぬるぬる姫、ですね。(適応症はこちら)
    循環ろ過の大浴場でもすごいぬるぬるになるほどのお湯なのだからこれはすごいです。

    あーここは「ぬるぬる温泉」ということにしよう。と思いました。
    つるつる温泉もいいけど、ぬるぬる温泉もね。
    ということで、マウレ温泉でぬるぬるになって、気分よく家路についたのでした。

    距離計
    無事帰宅。本日の走行距離、481km

    カーナビくんに振り回された楽しい1日でした。


  • v248 つるつる温泉事件簿

    ■つるつる温泉事件簿

    フクジュソウ
    フクジュソウ(2年前に撮影)

    また塩別つるつる温泉へ行ってきました。車で約1時間、だいたい3か月に2回のペースで行ってます。この温泉へ行けば、何かしら面白いことが目の前で展開されていました。露天では鹿が出たりエゾリスが出たり、洗い場でお兄さんの背中で絵画鑑賞したり、更衣室に子どものウンチが転がっていたり、カギを落としてオロオロしているおじさんのカギを探すのを手伝ったり・・・。

    ここのところ、温泉ではこれといった出来事がありませんでした。

    もう去年の話になりますが、ちょっとしたことはありました。露天風呂には私を含めて4人ほど入っていました。そこに、親子が入ってきたのです。若いお父さんの優しそうな声と子どもの声がしました。

    さぞかし子煩悩って感じのお父さんかなぁ、なんて思っていると、まず、子どもがはしゃぎながら入ってきました。その後に、「こらこら騒ぐんじゃないよ」と言いつつ、歩く美術館のようなお兄さんが入ってきました。前も後ろも手も足も首も、キャンバスを無駄なく使った、全身カラフルな美しいお兄さんでした。

    ゆったりのんびりしていたお客さんは、ギョギョギョっと緊張を取り戻し、しばらく凍てついていました。という、温泉で凍りついたお話。

    まあそんな小さな話があって、この4月12日、ようやく、ちょっとした事件に出くわしました。

    露天風呂に、推定年齢65歳と50歳の関係性の分からない2人が入っていました。若い方が相づちを打つパターンが続きます。
    「いやぁ、最高だな」
    「いいっすねー」
    「つるつるするなー」
    「つるつるしますねー」
    「なんでだろなー」
    「なんでですかねー」
    風がやや強めでしたが、晴れて、心地よい春の空気。
    「ほんっとに最高だなぁ」
    「いいっすねー」
    「ここはホントの露天だからいいなぁ」
    「いいっすねー」
    そこに見慣れない大きめの鳥が飛んできました。羽の一部に青いラインが入った鳥で、頭が茶色、尻尾が黒、白とグレーも散りばめられた奇麗な鳥でした。
    「おおお、バードウォッチングまでできるなんて、やっぱりいいなぁ」
    「そうですねー」
    「あれは何だろ、カケスか、カケスだな」
    「何ですかね」
    「・・・カケスじゃないか、何だろな」
    「・・・」
    「・・・メガネ忘れちゃって、よく見えないな」
    「メガネがないと見えにくいですよね」
    「メガネ置いてきちゃったから・・・」
    と言って、若干腰を浮かせて、メガネを取りに行こうかな、という仕草をしました。そして、まあいいか、的な感じでまた湯船に浸かりました。
    その鳥は至近距離にもいて、それが羽ばたいた時に、オヤジさんは「ここにもいたか」と驚いた様子でした。
    (ここの露天はいろいろ動物が出現するので私は古いメガネをかけて入っています。温泉はメガネのコーティングをボロボロにするらしく、今使っているメガネで入ると、数回で度が合わなくなってくるそうです。メガネ屋店員談)

    その鳥はあとで調べてみるとミヤマカケスというカケスでした。オヤジさんの知識は合っていました。特徴のある鳥だったので分かったのですね。

    「あ、あそこにさフクジュソウの黄色い花が咲いてるな」
    「え、どこですか。あ、ホントですね」

    私はそれを聞いて思わず探してしまったのですが、見つけられないのです。
    『いったいどこに黄色い花がひとつだけ咲いているというのだっ』
    どこを見てもありません。それで、おかしいなぁと、ずっと探していました。

    「ああやっぱ、最高だなここは」
    「そうですねー。あ、ここは以前と比べてどうですか」
    「ん、変わってないよ。昔とおんなじ」
    オヤジさんは久々にここを訪れ、ここを知らない若い人を連れて一緒に来たようです。

    そして、2人が露天風呂から上がっていった後、しばらくして、20~30メートル先の山の裾野にフクジュソウらしい花を、私はやっと見つけることができました。枯れ葉が太陽光を反射して、その枯れ葉のスキマから花が見えていました。色が馴染んで見えにくかったのでした。

    そして思ったのです。
    「あのオヤジ、メガネなくても良く見えてんじゃん!!」

    メガネなくてもよく見えていた事件でした。