• v294 年越し蕎麦の前に蕎麦ウンチク

    ■年越し蕎麦の前に蕎麦ウンチク

    そばがき
    2016年11月23日

    289号で、蕎麦にハマってきた割には蕎麦の“かおり”だとか“うまみ”だとかが全く分からないことを書きましたが、読者から「それはある意味正常である」とのメールが来たのです。
    蕎麦の香りはむしろざる蕎麦のような冷たい系より、普通にかけ蕎麦の方が香りが感じやすく、さらにかおりを楽しむのであれば「そばがき」であると。

    そばがきってなんじゃ。

    で、調べてみるとそば粉で作った団子のような食べ物。じゃあ食べてみようと、11月23日、いつも美味しい津別の道の駅「あいおい」の蕎麦屋さんへと行ったのです。
    ありました。

    「期間限定 そばがき 五百円」

    期間限定、というのは何と、ジャスト新蕎麦の時期だったのです。とことんそばのかおりに包まれるなら、この時期なのだと。しかも安い。

    「そばがきふたつ」(2人で行った)
    「へい」とは言いませんでした、おばちゃんだったので。(笑)
    ただ、ちょっと嬉しそうに見えました。そしてこんなことを言いました。

    「ここの職人さん、若いのに、そばがき作るの上手いんですよ」
    「へー」
    「この時期はホントに食べごろですよ」
    「ほー」
    「私のおじいちゃんが大好物だったんですよ。
    「へー」
    お勧め感満載でした。

    で、出てきました。

    そばがき
    ジャーン!! 左上がそばがき。温かいお湯に浸かっています。
    右上に薬味。左からワサビ、ショウガ、ウメ
    手前の器にそばつゆを入れてそばがきを崩しつつ、それにつけて食べます。

    とりあえず何も付けずにひと口。パクッ、あ、蕎麦のかおりってこれか。パクッ、おー、蕎麦だねぇ、パクッ、蕎麦だねぇ。パクッ、美味いかな、まあもちろんマズくはないけど、まあ美味いけど、困ったな。蕎麦食べてる感じじゃないな。
    で、「おーワサビいいねー、おー、ウメもいいねー」などと半分くらい食べたところで「腹にたまる感じ」がしまして、いや美味いんですよ、でも腹がパンパンになってきた。
    パクッ、モグモグ、あー、蕎麦の味がするよ。
    パクッ、モグモグ、蕎麦だわ。これは蕎麦だわ。いやー、かおりってこれかー。

    そばがき
    質感分かりますね

    最後のひと口まで蕎麦の味が続きました。すごいっ。
    で、連れはこれを大層気に入り、「また食べたい」とずっと言っています。
    私は、「でも蕎麦は麺状のものがいいな」と思うのでした。

    しかし、読者のメールによれば、そもそも蕎麦というのはこのそばがきのことを言い、麺状になったのは江戸時代あたりからで、のどごしを楽しむために細く切ったのだと、ウンチクを垂れていたのでした。

    ついでに蕎麦を調べたら、高知県で9000年以上前の遺跡から蕎麦の栽培がされていた可能性があるという情報がありました。蕎麦史的には8000年以上の間「蕎麦と言えばそばがき」であって、麺状になったのはこの200~300年程のことなのですね。

    年越し蕎麦を食べる前に、9000年の蕎麦史をちょっぴり思い起こせば、きっと、蕎麦のかおりも倍増するのではないでしょうか。

    いいえ絶対にそんなことはありません。
    さよーなら。

    あ、この後、津別から帰宅する道を気まぐれで変えてみたところ、また面白い風景に出会ってしまったのです。それは次号で。


  • v293 北見市郊外の常呂川の「けあらし」

    ■北見市郊外の常呂川の「けあらし」

    北見市端野町
    北見市端野町、常呂(ところ)川 12/18 クリックで拡大

    12月18日、午前9時。我が家から20分弱、約10kmの近距離。氷点下17度。細い橋の上に停車し、車の窓を開けて撮影。常呂川の水から「けあらし」が出ていました。

    寒そうでしょ。

    ところが、午後3時には気温が急上昇。5度になっていました。うーん。
    おしまい。

    手抜き過ぎるので少し用語解説。
    「けあらし」とは。
    北海道・留萌(るもい)地方で使われ始めた方言らしい。放射冷却で冷え込んだ早朝に海面で発生する霧のこと。この写真は川なので、正確には「けあらし」ではないのかも。

    気温と海水温の温度差が15度以上で発生する。(気温が氷点下15度前後)
    漢字で「気嵐」または「毛嵐」と書く。「嵐」と書くのに大抵は風のない快晴の早朝に見られる現象。

    気象用語では「蒸気霧」(じょうきぎり)という。「けあらし」は海面の霧であるのに対して、「蒸気霧」は海や川や湖沼など、水面に発生する霧のことをいう。

    てことは今回のタイトルは明らかに間違いで、正確には「北見市郊外の常呂川の蒸気霧」なのでした。でも風情がないので訂正せず、北海道っぽく「けあらし」と書いておきます。


  • v292 ひまわりの置き物

    ■ひまわりの置き物

    ひまわりの置き物
    10/10 ひまわりの置き物。雪バックだと美しい

    どうでしょうか、このひまわりの置き物。なかなかレトロなのですよ。しかし価値があるようには見えないのです。実物はくすんだ感じで、写真ほどキレイではありません。大きさはというと…

    ひまわりの置き物
    高さは12~13センチ

    葉っぱのところに意味不明の穴が3つずつあいています。で、横から見ると…

    ひまわりの置き物
    ちょっと変なカーブ

    どすか。これ欲しいですか。いりませんよね。いくらなら買いますか。100円? 50円? 10円? いやこれ315円もしたのですよ。ガソリンにすれば50km以上走れます。
    えーと裏に何か表示がありまして…

    ひまわりの置き物
    315円て、税率5%の時の値札やね

    まるC PRODUCED BY TOHO SEIKYO と書いてあります。調べてみましたがまったく分かりませんでした。多分、無価値です。そして無価値だからこそ買ったのであります。それはここに売られていました。

    セトセ温泉
    このひなびた感じ、そして「天然温泉」の貼り紙、「浴場」の案内板

    そう、ここは前々回ちょこっと触れた、あのセトセ温泉なのであります。(瀬戸瀬と書きます)
    落石やクマをかいくぐってたどり着くセトセ温泉。簡単には行けないかも、な秘湯ですよ。露天風呂がなく、内風呂のみ。源泉そのままだそうで、自然に適温になってるんだとか。

    セトセ温泉
    周辺には自然しかありません。

    露天がなくて、内風呂だけでは30分が限界でした。まあしかし肌もすべすべになり、いいお湯でした。で、売店があったので帰り際に覗いてみました。
    『欲しいものは何もない』
    ただ、「これは売り物じゃないな」と思って手に取ったそれが、315円と値札が貼ってあったのです。
    「えっ売りもの? しかも300円もするの」と気持ち的には「無理」と思ったのですが、不思議なパワーがあったのです。このひまわりの置き物を置くと、そこがパワースポットになるのです。

    ウソです。

    「いやーこんな変な置き物はそうそうあるもんじゃないな、これは多分もう生産もされてない昔のヤツだと思うし、この温泉も大変っぽいし経営の足しにしてもらおう。自分も余裕はないけれど、ここはひとつ、キヨミズの舞台から“後方伸身宙返り40回ひねり”で飛び降りたつもりで買っちゃおう!!」
    と買っちゃいました。

    もちろん衝動買いで、後悔するに決まっているのですが、無価値の凄みに満足して机のそばに飾っています。もちろんパワースポットにはなっていません。むしろその逆の効果が最近得られました。

    欲しい方には3万円で譲ります。(極悪)
    情報として、このひまわりの置き物、まだセトセ温泉に3つくらいありました。早く行かないと無くなるかもよ。うふふ。

    おしまい。


  • v291 北海道の風景―丸瀬布

    ■北海道の風景―丸瀬布(まるせっぷ)

    丸瀬布の大平高原
    9/22 丸瀬布 (クリックで拡大)

    今年、北海道を直撃した3つの台風の被害は、かなり大きかったのだなと、ニュースにならなかった地域を走って思うのでした。どこへ行っても倒木だらけ、橋壊れまくりです。

    この丸瀬布でも道路閉鎖がありました。夏の雨の日に行った時のことです。町から有名な温泉へ向かう11kmほどの幹線道路が封鎖されていました。その時に回り道があることを初めて知ったのです。22kmと倍の距離ですが、なんだか思いもしないところに抜け道があって、どう見ても、この道の方が厳しいのに閉鎖されていなかったのです。

    丸瀬布に「広大なイメージ」は無く、山間を抜ける町という印象でした。
    その回り道は、細く狭くクネクネとした山道(峠ですらない)で、抜けられるのか分からないような不安になる道路でした。やがて標高の高いてっぺんの方へ出ると、そこには360度見晴らせる広い高原があったのです。(雨でしたが障害物がないのは分かる)
    「なんじゃこりゃあ」でした。

    それからしばらく経ったこの日は、幹線道路はすでに開通していたのですが、その高原を通って温泉へと向かいました。天気が良く、その高原の写真が撮りたかったのです。
    下の写真だと分かりにくいかも知れませんが、一応、南側を180度分、分割して撮った写真を繋げてみたものです。

    丸瀬布の大平高原牧場
    まわりが全部こんな感じ。中と右の2本の道は90度です。(クリックで拡大)

    このあたりの道の行けるところは行ってみて、何かいい写真は撮れないか、ポイントを探しました。しかし、ここにいて感動している割には、カメラを覗くと特別な感じがしないのでした。
    「なんだこの伝わらない感じはっ!!」
    「なんかすごい雲とか、チンダル現象とか起きれば良いのだがっ!!」。

    丸瀬布の大平高原牧場
    特別何も起きない。伝わらない

    広いのに、なんか違う。

    丸瀬布の大平高原牧場
    農作業してる

    めちゃめちゃ広い空間なのですが、写真にすると違う。しばらくボーッと眺めていました。するとキリギリスの鳴き声があっちこっちからしていることに気づいたのでした。

    丸瀬布の大平高原牧場
    キリギリスがたくさん鳴いている

    鳴き声のするところへ行ってみると…。

    丸瀬布の大平高原牧場のキリギリス
    いたいた。なんかメカっぽい

    おー、キリギリス君、おまえは逃げないのか、と指を近づけたら、鳴きながら指を蹴って噛んできました。(笑)
    人間に慣れてないのか、逃げない凶暴なキリギリスでありました。

    しかしまぁ、生き物って精巧に良く出来ていますよね。スゴ過ぎますね。

    おしまい。(なんだこの終わり方)


  • v290 北海道の風景―生田原

    ■北海道の風景―生田原(いくたはら)

    生田原のあたり
    9/22 生田原、何かおかしな写真が撮れました(クリックで拡大)

    なんていうんでしょうかねぇ。どこへ行っても濃霧や後光のような神秘的な風景をよく見ます。ここは北見からは西北へ50kmほどのところで、早朝の霧の風景ですが、「これぞ田舎の風景」と思いました。

    生田原のあたり
    こんな感じです。朝の6時半ころです。

    この日はここから峠的なところを越えて、瀬戸瀬のセトセ温泉の偵察に行ったのです。その温泉へ向かう峠的な道の入り口にこんな看板がありました。

    恐怖の看板
    さりげに恐怖な看板

    通行される方へ
    この先8km区間通行には特に注意してください
    ●落石が頻繁に発生しています。
    ●未舗装であり路肩も弱くなっています。
    ●熊が出没しています。
    ●異常気象時は大変危険です。

    やや新しいけれど、臨時に立てた感じはなく、ずっとこういう状況が続くのでしょう。
    台風の連続攻撃の後だっただけに恐怖は倍増でしたが、幸い、事故もなく、熊に遭遇することもなく、この区間の終わりにセトセ温泉を発見しました。

    とりあえず、その場所とたたずまいをチェック。情報では露天がないらしいのですが、雰囲気がもう秘湯でした。早く入らないと経営破綻してしまうんじゃないかと思いましたが、まだ早朝7時。後日また来ることにして、丸瀬布(まるせっぷ)へ向かいました。
    その後もこんな感じでした。

    ヒグマ生息地

    そして丸瀬布では、また素晴らしい風景と出会うのでありました。
    多分そのうち続き書きます。
    おしまい。