v052 ジャスミン(ではないっぽい)

■ジャスミン(ではないっぽい)

ジャスミン?

土日にはよく自転車であちこちへ行きます。やはり豊平川沿いのサイクリングロードが気持ち良いので時々行きます。太陽の光の下で100円の魚肉ソーセージやらをつまみにビールを飲んだりするのはちょっとしたマイブームとなっています。写真はその時に撮ったものです。

んなことはどーでもいいのですが、ある日、ある公園を通り過ぎようとした時に覚えのある匂いがしてきました。それはほぼ間違いなくジャスミンの香りでした。

しかし、恥ずかしながらジャスミンってどんな形態の植物なのかまるで見当もつかず、どれがジャスミンなのかわかりません。イメージではジャスミン“茶”ってくらいですから、お茶みたいな草というか、葉っぱというか、そんなもんかと、それもその時にそう思っただけで、これまで漠然とも何とも思ったこともありませんでした。だいたい日本にあることすら知らなかったのです。

で、その時一緒にいた“連れ”の豊富な知識によると、ジャスミンは「木」であるはずだと言うので、香りのする木を探しました。“連れ”も実はジャスミンの現物は見たことがないのですが、ジャスミン茶というものが、烏龍茶の葉にジャスミンの“花”を混ぜたものだと分かっていたので、花の咲いている木へとまっしぐらに突き進んだのです。

「これだ。間違いない」
「ほんまかい」
「だってジャスミンの香りがするし」
「ふむふむ。それにしてもでかい木だな。花だらけだし」

で、私が思ったのは、何で市民のみなさんが少しも摘み取ったりしないのだろうということでした。(貧)
本当に立派な木でして、これでジャスミン茶が何万人分できるのだろうか、というくらい白い花がびっしりと咲いているんです。

いやぁこれはまた嬉しい発見をした、と思いつつ、自転車を飛ばしていると、我が家の近くの大きな通りの分離帯を見てぶったまげてしまいました。そこに生えている木のほとんどがジャスミンの木だったのです。
(訂正。この記事を書いてから12年後の現在、2018年4月、どうもあれはジャスミンではないらしいぞと、多分、ニセアカシアの木ではないかと考えられるのでした。なぜなら、札幌市の街路樹の記録にジャスミンの木はないからです。あちゃー)

街路樹

写真の左側は違う木ですが、分離帯の芝生の中の白っぽくなっている木は全部ジャスミンの木でした。(違いました)
200~300メートルは続いています。そしてジャスミンのいい香りが確かにしているのです。(確かにしたのです)
何で今まで気がつかなかったのか不思議なくらいでした。

それから気になったので調べてみると、ジャスミンの原産地はヒマラヤで、インドや中国を中心に、16~17世紀にヨーロッパに広まっていったそうです。寒さに強いと思われますが、今の主産地はエジプトらしく、暑さにも強いのかも知れません。

ついでの雑学。
ジャスミンの香りは、木が傷を受けた時などに、その危険を他のジャスミンに伝えるために“ジャスモン酸”を生成し、これが揮発性のメチルエステルに変化して空中に散布される、とのこと。ジャスミンに限らず、植物全般に、危険があることを相互に知らせるために香りを伝達の手段にしているのだそうです。すごいですねー。しかし木は動けませんから大変ですよね。

語源はアラビア語の「ヤスミン」で「絶望は愚か」という意味らしいです。
ジャスミンの香りでいい夢を見ておヤスミンなさい、ってことでしょう。(すべったか…)


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