v301 大規模「家庭菜園」始まる その2

■大規模「家庭菜園」始まる その2

畑
力尽きる私(5/3)

さて、その広い荒れ地に、クワを入れてみたものの、これではただの「小規模家庭菜園」です。わざわざ山の中へ出かけて、庭の広さに作物を作るような愚行であります。

実はこの力尽きた日の3日前の4月30日に、ナオヒロ君に現場を見せたのです。(ナオヒロって誰?)
農家ではないけれど畑が大好きで、農家の知り合いも多く、知識も経験も豊富なヤツなのです。
「おー、ナオヒロー、元気かー、山いっこあるけど、見るかー? 何か作るか?」
「えー、見たいですぅー」

「どうだ、すごいだろー」
「いいですねー、使っても良いんですか」
「寝かしとくより使ってほしいってオーナーさんも言ってるし、いんじゃね」
「わかりましたー、やりますっ」
「だけど、手作業じゃ無理じゃね?」
「無理ですねー」
「種だけばら撒いて何かできるかな」
「無理ですねー」

ということで、このオトコ、この土地を見て、一気に夢が広がったようでした。

ナオヒロ
ナオヒロの頭の中にはいくつもの計画が浮かんでいた(4/30)

それからとりあえずオーナー所有の山々を歩いて、いろいろとチェックを始めたのです。最初の山の頂きの方はかつての牧草地が広がり、北見の町もちょっぴり見えるのでした。

山
ふわふわの草地、歩くだけで息が切れる斜面(4/30)
山
山頂近くからは町が見える(4/30)

「ここはさすがに畑は無理ですねー」
そして隣の山をみて、ニヤリとしました。
「これはいい、理想的かもー」と。

山
手前は壊しかけのサイロ、奥の方に続く山々(4/30)

私が畑に数本ウネを作った日、その近くにはクワで少しだけ穴を掘って(地表をちょっと削る程度)、コリアンダー(パクチー)の種を放り込みました。100か所くらいに。実験ですから。
それと、穴を掘らずに5m四方ほどのスペースに、コリアンダーの種をバラ撒きました。これで生えてきたら「ラク」なんてもんじゃない。ウハウハじゃな。

私が力尽きて去ったその日の午後に、ナオヒロくんが現地に来てそのウネを見たのです。そして私に電話が入ったのでした。
「なんか、ウネっぽいの作ったんですね」
「あー、あれで体力の限界っ」
「あのー、潰してもいいですか」
「ええっ」
「せっかく作ったのにアレなんですけど…」
「えっ、あー、へー、ほほー、そうなの、へー、じゃあいいよ、潰しちゃって」

ということで、あの労力はすべてチャラとなり、4日後にはこんな状態になりました。

畑
うおーーー、西の半分に農業機械が入ってるー(5/8の早朝撮影)

ほぼ半分ほど、機械によって耕されていました。ナオヒロくんの広い顔で、やってくれる農家さんが何軒かいて、たまたま新しい機械(1億円近い)を入れた農家さんが、その試運転も兼ねて(知らんけど)、こうしてやってくれたのでした。(人脈おそるべし)
地表30cmほどをひっくり返すんだそうです。

少しだけ私に筋肉を残し、消失したウネ。そして…
実験でばら撒いたコリアンダーの種は地中深くに埋葬されましたが、ひょっとすると芽が出る可能性も残されました。

畑
東側の半分は植物の根が張り過ぎて機械も歯が立たず
行き帰りの2本分、半端に土が出ている状態に

そして、東半分は最新の機械をしても、畑にはできないと判断したのか、途中でやめた形になっていました。ところがこれが後になって都合のいい形となるのです。
土はふかふかで、歩くと沈み込み、もったいなくて歩けない、足跡を付けるのがもったいない感じでした。そして、さっそくこんなものが。

あしあと
足跡

キツネだろ、キツネだろ、これ。
今までと違う景色にキツネくんも驚いたことでしょう。悪いね、キツネくん。

続く


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