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  • v130 愉快な札幌59:もっー/そんな寒さも大丈夫

    ■第59回 愉快な札幌大発見:発音しにくい

    もつ一

    さあ、この店の名前を発音してみよう。

    「もっー」

    促音の後に音引きはつらいですね。

     

    ■そんな寒さも大丈夫

    コブクロ刺し
    とても美味しいコブクロの刺身

    先週、今年はまだ氷点下10度まで寒くなってないと書いた途端、本格的な寒さがやってきました。ちょうど氷点下10度まで下がったのです。

    その日は妙に小袋(子宮=モツ)の刺身が食べたくなり、「もっー」いや、「もつ一」(モツいち)という飲み屋へ、電車に乗ってまで食べに行きました。

    ひと皿400円とリーズナブルな価格で、新鮮なモツの刺身が食べられます。「ガツ(胃)」「レバ(肝臓)」「タン(舌)」「小袋(子宮)」の4種の刺身。さすがに「モツ」を売りにしているだけあってどれも美味なんです。モツ煮込みもいい味です。

    あ、今回はモツの話じゃありません。寒くないよ、という話です。

    この店は、随分古くからあるようで、建物は古く、見た目はボロボロです。そんな店が5~6軒連なってひとかたまりとなっています。店の中は狭くて、山小屋のような暖かい感じです。

    さて、飲めばトイレに行きたくなります。
    トイレは外にあります。一緒に飲んでいたウチの人間が、店の人に場所を聞いて、通りからの入口とは逆側の裏のドアを出ていきました。
    しばらくして、帰ってくるなりこう言いました。

    「大変だ」
    「え…」
    「事件だよ」
    「何がどうした」
    「フタがくっついてた」
    「はがす時にペリッと音がした」

    おそらくトイレを済ませた誰かが手を洗った際、水滴が便座の上にはねて、フタを閉めたあとに凍って、便座と上蓋がくっついてしまうという事件が起きていたのでした。
    人が死んでなくて良かった。

    さて、そんな「トイレのフタがくっつく」氷点下10度の日、私は外出前に、たまたまラクダ色のババシャツ(ジジシャツ?)を発見し、外の気温が分からなかったのに、暖かそうなので着てみたのでした。そうしたらたまたまタイツが目に入り、ついでだからタイツもはいたのです。

    たまたまいつもより厚着をして外に出たのです。だから空気は確かに冷たかったのですが、暖かいこと暖かいこと、顔が冷たいだけで

    「さみーなちっくしょー」

    のセリフは出ませんでした。


  • v128 ゴミ拾い侍/愉快な札幌57:原価

    ■ごみ拾い侍

    ゴミ拾い侍
    狸小路で

    狸小路を歩いていた時、侍の風貌でおかしな動きをしている2名を見かけました。手には火ばさみを持ち、ゴミを発見するとササッと近づき、バシッと火ばさみでゴミを挟み取り、背中に背負っているカゴにポイッと入れていました。動きにはキレがあり、突然近づいてこられたら、ブヒョッと斬りつけられそうな感じでした。

    ササッバシッポイッ、を2人が繰り返します。

    テレビカメラでもいるのかなと周りを見てもいませんし、何となく絡まれるような気になり、危ない人たちには近づかんどこっ、と遠巻きに眺めつつ過ぎ去りました。

    改めて
    『今のは何だ』
    と思うと気になって気になって、結局戻って、こっちから写真を撮らせてくれと声をかけてしまいました。心良く応じてくれました。

    ポーズもお願いすると、キレのある動きでポーズを決め、普段通りにうろつき始めました。2人バラバラの方向に動くので、最初の1~2枚は2人がフレームに収まったのですが、あとは撮りにくいのなんの、ササッと遠ざかる被写体を追いかける状態でした。

    道行く人はジロジロ見ていきます。便乗して写真を撮り始める人がいて、ちょっと苦笑。困ったのは侍の一人の近くに黒人の外人さんがフレームに入ってしまい、↓こんな感じでこっちに向かってズンズン近づいてきたのでした。

    狸小路
    左端と真ん中奥に侍がいます。右からこちらに真っすぐ向かってくる外人さん。

    どんどん近づいてきます。侍には斬られずに済みましたが、今度は言葉も通じないかも知れず、なんだか分からない圧迫感が襲ってきたのでした。

    うわーこれは困ったぞ、と思っていたら単に電話中で、別にこっちを見ているわけでもなく、通り過ぎていきました。やれやれ。

    どうにか無事に家に帰り、ネットで調べてみると侍の格好をしていた2人は“ゴミ拾い侍”であることが分かりました。何度か地元のテレビでも取り上げられていたようで、一応詳細を記しておきましょう。

    彼らは『一世一代時代組』というパフォーマンスグループ。メンバーは21歳、22歳、24歳の男性3人組。歌・踊り・パフォーマンスなどを行っているそうです。
    俳優を目指している東京の人たち(東京出身なのかどうかは不明)で、この6月から札幌を拠点に活動。“ゴミ拾い侍”に関しては、7月に開始し、11月になる頃にはカゴに100杯のゴミを拾ったとのことでした。

    一種のボランティア活動であり、パフォーマンスと融合させたゴミ拾い侍のアイディアは素晴らしいと思いました。いい俳優さんになれるといいですね。

    ゴミ拾い侍は、週に3~4回、大通公園や狸小路に出没中です。

     

    ■第57回 愉快な札幌大発見:原価

    原価

    3Fスナック原価、2Fメモリアル原価、という看板が目に入りました。
    愉快かどうかは別として、このネーミング、なんじゃろ、という不思議な感じがしました。
    あ、飲食は原価で出すので格安という意味かな。

    スナックということは…、接待料だから…、原価って何だろう。給料かっ。高くないのかっ!?

    メモリアルの原価って何?
    入ってみなければ…。誰かよろしく。


  • v124 間違えやすい電話番号/愉快な札幌53:北海堂

    ■間違えやすい電話番号

    雪降る札幌の町

    我が家の電話番号は、郵便本局の電話番号と近く、かなり多くの間違い電話がかかってきます。

    「貯金課のナカジマさんいるかな」
    「配達のワタナベさんいます?」
    「郵便課ですか」
    「保険課ですか」
    「不在票が入っていたんですけど」
    「満期の積み立てどうなってるんだ」
    「え、オタク簡保さんじゃないの?」

    こんな間違い電話が多くきます。大抵は、郵便局にかけていると思い込んでいるので、違いますと言ってもしばらく信じてくれなかったり、「あんたは誰なのよ」みたいな聞かれ方をしたり、ひどいもんです。
    しかも「すいません」ときちんと謝ってくれるのは2割程度なんです。

    最近の苦笑電話はおばちゃんからでこんな感じ。

    「はい、○○です」←私
    「あら、どちらさん?」←おばちゃん
    「え、○○です」(何でこっちの名前を聞かれるわけ?)
    「分かんないね」 ←おばちゃん
    「はぁ」(分かんないのはこっちだよ)
    「したら切るね」ガチャ!!

    なんだこれ、ですよね。すいませんのひと言欲しいですよね。

    郵便局という公共機関に近い番号はさすがに致命的でありましたが、実は郵便局以外にかけて間違えているケースも多いのです。その謎が解けた時の話。

    あるおばちゃんからの電話で、
    「電話局に番号を聞いてメモしてかけたから私は間違えてない」
    なんてことを言われました。番号を聞くとウチの番号でした。
    「本当に電話局の案内がそう教えたのですね」と聞くと
    「そうですよ」とおばちゃんは言うのです。

    電話局が間違えて教えているんじゃ、たくさん間違い電話がくるわけだよ、なんて思って、電話番号案内に抗議の電話をしました。

    ところが番号案内は「絶対に間違えていない」と言います。それは数字の並びに問題があるんだと言うのです。

    謎解きです。その郵便局の番号は
    「ABX-CDEF」
    我が家は
    「ABX-XCDE」なんです。

    ABXと押すべきところを、ABXXと勢いでXを1個多く打ってしまうケースが多いのだそうです。さらには、ウチの場合はAとBが同じ数字なので、Xを2度打つ勢いが増す要因となっていて、特に打ち間違えやすい番号なんだそうです。そしてそれはメモする時にもそういう間違え方で最後の数字を書き落としてしまうことも考えられるというのです。

    きちんとメモしたとしても、「ABX-CDEF」の7ケタの数字は、Xを2度打つことで8ケタの番号となり、最後のFは無効になります。Fは10個ありますから、最大10か所の間違い電話がウチにくるわけです。
    さらには、ウチはE部分が1番違いで電話とFAXにしているため、FAXにもちょくちょく鳴っては切れることが多いのです。

    つまり理屈では最大20か所の間違い電話がウチにかかってきているワケですが、実際には郵便局と株式会社Aへの間違い電話が半々でかかってきています。

    『勘弁して下さいよぉ』
    と思いつつもどうしようもないので、それを逆に楽しむために、かかってきた時間、人の種類、内容を簡単にメモすることにしました。
    “2006年10月13日、朝8時39分、主婦”を皮切りに、現在まで49回、今年2007年は37回間違い電話がきました。楽しい内訳は以下の通りです。

    ●主婦っぽいおばちゃん系…15件(怒る人多い)
    ●若い女性…3件(それほど悪くない)
    ●おばあさん…1件(説明が大変)
    ●若めの男性サラリーン風…13件(悪くない、謝る人多い)
    ●おやじ…4件(偉そうで対応はとってもつらい。ザラザラ感残る)
    ●じいさん…1件(説明が大変)

    時間帯
    00時…0回
    01時…0回
    02時…1回
    03時…0回
    04時…0回
    05時…0回
    06時…0回
    07時…1回
    08時…3回
    09時…4回
    10時…5回
    11時…7回
    12時…2回
    13時…5回
    14時…4回
    15時…6回
    16時…5回
    17時…1回
    18時…2回
    19時…2回
    20時…0回
    21時…1回
    22時…0回
    23時…0回

    ま、大したことない話ですいません。(ネタ切れかっ!)
    最後に印象に残る一例を。

    2007年5月25日、午前10時23分。
    「もしもし」←どっかのおばちゃん
    「はい、○○です」←私
    「場所変わったんですよね?」(全然私の言ったこと聞いちゃいない)
    「え? 何ですか?」←私
    「引越し先教えてください」←どっかのおばちゃん
    「あのー、どちらにおかけですか」←私
    「郵便局でしょ、どうなってんの」
    「うち郵便局ではないんですが」
    「番号は☆☆じゃないの?」(おばちゃん番号を確認してくる)
    「違います。ウチは☆★です」←私
    「あんた誰よ」 ←どっかのおばちゃん
    「はい、○○といいますけど」(何で名前言ってんだろ)
    「……。引越したんじゃないの?」(全然話を聞いてない)
    「郵便局じゃないです」(困惑の私)
    「だって☆☆でしょっ」(怒ってる)
    「あ、だからその番号はウチの番号で、郵便局は違いますよ」
    「☆☆じゃないの?」
    「違います。局番の後のX をですね(しまった)…
    …1回多く押しているんですよ(説明が大変かも…)」
    「押してないよ」
    「ABXのあとがCですよね。(説明面倒だー)
    そのCの前にXを続けて押しちゃってるので…」
    「んんん…、ガチャッ!!」←おばちゃんは切りやがりました
    「最後のFが、あっ、ツーツーツー…」

    むなしいひと時。捌け口はメモ。

     

    ■第53回 愉快な札幌大発見:古本屋・北海堂

    北海堂

    ベタベタです。北海道の道が堂。あ、書くまでもなかったですね。


  • v123 鹿騒動のウラ話/愉快な札幌52:KY

    ■鹿騒動のウラ話

    北海斎場
    鹿が迷い込んだ場所。

    つい最近、全国ニュースになった札幌での鹿騒動を覚えていますか。場所は豊平区の中央区寄り、ウチから行くとススキノを通って札幌ドームヘ行く国道沿いで、アスファルトとコンクリートだらけの鹿が出るはずのない場所なんです。

    おそらく豊平川の上流から川沿いに降りてきて、川から街へ入ったのだろうと推測できます。見つかった鹿は、コの字型のコーナーに追い込まれ、ネットで逃げ道を塞がれました。それが夜中のことだったようで、一晩、監視を付けて、朝に捕獲する手順だったようです。

    しかし間抜けなことに、ネットと壁の隙間から鹿に逃げられました。鹿は交通量が決して少なくない国道(写真の右側の道路)を渡り、隣の白石区の、あるマンションに入り込みました。そのマンションの1階の廊下で捕獲されたのです。

    立派な角は人間にとって危険なのでノコギリで切られました。暴れた際に割れた窓ガラスで傷がついたようで血が出ていました。とことん可哀想でした。

    捕獲に苦労した一番の理由は、法的に住宅街で麻酔銃が打てなかったことです。力づくで取り押さえるシカ方法がなかったわけです。

    で、結局はストレスに極度に弱い鹿は、その後ストレスで死んでしまいました。食用にはならなかったようです。

    さて、この先はニュースでは分からない情報です。

    まず、この鹿が迷い込んだ場所はなんと、

    避難場所

    「市民の緊急避難場所」でありました。鹿はちゃんと字が読めたんですね。避難していたんですねぇ。

    さらには、そこは斎場(葬儀場)の敷地内で、入口にはこんな文字が。

    北海斎場

    「お気軽にお入り下さい」なんて書かれていました。お気軽に入ったわけですよ、鹿くんは。やっぱり頭のいい鹿だったんですね。
    鹿は結局は死んでしまいましたが、この斎場の脇にはこんな看板もありました。

    北海動物霊園

    「動物霊園」。
    死んだ後のことまで気を使っていたんですね。
    そんなエゾシカ騒動のウラ話でした。

    北海道のエゾシカは年々増殖しているらしく、40万頭にもなっているそうで、鹿の食べ物が不足して、木の幹まで食べているんだそうです。さらには人里まで降りてくるわけです。農産物の被害も年間30億円にもなり、車との衝突事故なども去年は700件を越えているんだそうです。

    一番良いのは食用に適度に捕獲することだと思うんですが、それはそれで、実際にやってはいるものの、税金を使って処理しているため、ひっ迫した財政ではなかなかうまくいかないらしいのです。販売価格も高くなってしまったり…。

    最終的には民間業者に捕獲・加工・販売をさせるだろうと思われるのですが、肉の味や柔らかさなど鹿の年齢や部位によっていろいろと違うために、安定的な供給ができないという問題があるようです。

    そうなると牛のように囲って養鹿(?)するしかありません。自然発生を抑える目的から外れてしまいます。ただ、自然資源(食用)として捉えていることは確かで、どのような形で鹿肉が出回ってくるか、少し楽しみなことではあります。鹿肉は美味いです。

     

    ■第52回 愉快な札幌大発見:空気が読めてないビル

    KYビル

    へっへっへ。


  • v120 がっかり検証【北大クラーク像】/愉快な札幌50:ハーモニ

    ■がっかりを検証する―その3・北大クラーク像

    北大クラーク像

    「時計台」、「北大ポプラ並木」、そして今回は「北大クラーク像」です。この3つは札幌の“三大がっかり”と言われています。

    北大のキャンパスは約1.8万平方キロメートルと広大でありまして、一度や二度行ったくらいでクラーク像へストレートにはなかなかたどり着けません。あったと思ったら違う人の像であったり、行き止まりだったりと苦労しました。

    苦労して見つけたクラークさんには、意外にもがっかりしませんでした。それは快晴の天気、快適な気温、やわらかな日差し、豊かな緑、そしてちょっぴりの紅葉などなど、不快な要素が微塵もなかったからです。逆にいい感じでありました。時々観光客が写真を撮りにきて、クラークさんはペタペタと触られて、なかなかの人気者でした。

    おっと、これではいけません。いったい何が「がっかり」なのでしょう。

    一般に「クラーク像」と言うと、あの、右手で空を指差し、左手を腰に当てている像を思い浮かべます。その像は、羊ヶ丘展望台というところに存在し、北大の胸像とは違います。つまり、北大の像を見た人のほとんどは、羊ヶ丘の像を思い浮かべているのであり、その地味さにがっかりするのです。

    『それではその羊ヶ丘に行って、どんな感じか確認する必要があるな』

    ということで行って参りました。羊ヶ丘までは我が家から地下鉄とバスを乗り継いで約1時間で行けました。札幌駅からの直行バスもあり、それは230円で行けてしまいます。

    羊ヶ丘は実に広々とした場所でした。バスの到着場所に、真っ先にそのクラーク像が目に入りました。それはとても目立っていて、妙に存在感があり、何だか分からないオーラを発しておりました。

    風景がまた素晴らしく、札幌の大きな街が広大な草の絨毯越しに見渡せて、でっかいどー感が人々の心を鷲掴みにしそうな風景でした。
    15頭ばかりの羊が草を食べていました。風が涼しくて非常に気持が良かったです。

    クラーク像には、観光客が途切れることなく、同じポーズをとりながら写真を撮っていました。確かに、北大の胸像に比べたら、ロケーションも格段に良く、全身像は大きく、見応えがありました。(といってもただの銅像ですけどね)

    なるほど、この後に北大のクラーク像を見たら、しょぼしょぼ感満載で、確かにがっかりしそうでした。

    羊ヶ丘展望台のクラーク像
    羊ヶ丘展望台のクラーク像
    羊ヶ丘展望台
    どうです。右のでかい建物は札幌ドームです。(10月6日・土曜日でした)

    ただ、もともとは北大の像が最初に作られ、羊ヶ丘の像はその50年後の1976年に設置されました。小さくても重み(歴史)があるのは北大の方であります。

    もう少し詳しく書くと、北大のクラーク像は大正15年5月に建設され、戦時中の「戦時物資供出令」により銅製品ということで取り去られ消失。戦後昭和23年10月に再建された二代目が現在の胸像だそうです。これはちょっと「がっかり」な事実であります。

    何か、つまらない話になっちゃいました。

    がっかりと言えば、「世界三大がっかり」というのもあるんだそうです。
    ブリュッセルの「小便小僧」、コペンハーゲンの「人魚姫」、それにシンガポールの「マーライオン」です。

    マーライオンは以前見ました。ライオン君は二日酔いだったのか、口から何か出てました。(水だよっ)
    残り2つも調査すべきだろうか。

     

    ■第50回 愉快な札幌大発見:この街でハーモニー

    この街でハーモニー

    ハーモニーて・・・。なんとなく違和感。