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  • v072 パレードの紙吹雪/札幌ダジャレ7:鍛える

    ■パレードの紙吹雪

    ゴミを拾う
    ファイターズのパレードの直後、市民が紙吹雪などのゴミを拾う

    何だか、めったにない出来事なので、記念に、北海道日本ハムファイターズの優勝パレードへ行ってきました。パレードの沿道に混ざってみるとどうなるのか。

    天気は曇り。気温1度。前日の夜に外へ出た際、ちらほらと雪が降っていたので寒いことは寒かった。しかし、外出時はコートを羽織るので顔や手が冷たいだけで、「人間が死滅」するような環境では決してありません。慣れ、とは恐ろしいもので、この冷たさは快適でもあります。

    10時半。パレードの30分前に沿道に到着。道のりのほぼ中央あたり。すでに人だらけで、最前列までは近づけてもせいぜい3メートルというところ。『これじゃあ見えねーなー』と思いつつ、まあこの熱気の中に居ることを楽しむことにしました。

    一応カメラを準備して選手が来るのを待っていたら、まわりのビルの窓や屋上から紙吹雪が舞ってきました。『おー、これはなかなか美しい』とカメラを構えると、オヤジの“バーコード”がフレームに入り台無しに。

    『くっ、くっそー』

    写真もろくに撮れやしない。人でぎゅうぎゅうの中、もぞもぞと別の位置へ移動。シャッターを押そうとすると、別のオヤジが横からにゅーっとフレームイン。嬉しそうな横顔。しかし絵的には不満。避けるようにずらすと、肩車をした子どもが複数、フレーム内に入る。まあ、絵的にはオーケー。シャッターを切る。同時にオヤジが高速でフレームイン。むかっ。そんな見知らぬオヤジとのイタチごっこをしながら選手を待つのでした。

    それからずっと曇っていた空がタイミング良く晴れて日が射して、あとは選手がバスの上に乗って手を振りながら通過して、ワーワーキャーキャー言う声が響き、大量の、こんなの見たことないってほどの紙吹雪が舞い、パレードはあっという間に通り過ぎて行きました。写真は構えて撮るのは不可能で、手をめいっぱい伸ばして、適当にパシャパシャシャッターを押すので精一杯でした。

    それにしてもあの紙吹雪は圧巻でした。パレードが終わった後に携帯で話しながら歩いていた女性の声が耳に入ったのですが、こう言ってました。

    「パレードは良かったんだけど、紙吹雪が虫の集団に見えて怖かった」

    とにかく見事な紙吹雪だったのですが、反面、こりゃあ掃除が大変だなと思っていました。ぶらぶら歩いていると、スタッフジャンパーを着た人たちが掃除をしているのが目に入りました。それからよく見ると、一般の人と思われる人たちも拾い集めていました。ただのおじさんも、ただのおばさんも、ただの子どもも、ゴミと化した紙吹雪を拾ってゴミ袋に入れていました。

    迷惑タバコ、大量食べ残し、信号無視、…決してマナーが良いとは私には思えない北海道の市民が、すすんでゴミを拾っていました。好感度アップ。しかしながらやはり非効率だと思いました。

    なぜなら、拾われていたのはほとんど車道部分だったからです。車道部分の掃除は、清掃車がガッサリと吸い上げていくはずで、拾うべき範囲は、ビルとビルの隙間や、歩道の端っこではないかなと思ったのです。

    翌日、パレードをした道路から1kmほど離れた道路や、学校のグランドなどにあの紙吹雪がたくさん落ちているのを発見し、その量のすさまじさに驚かされたのでした。

    パレード
    オヤジが脇からフレームイン
    パレード
    すごかった紙吹雪

    パレード
    選手は豆粒。新庄が見えました
    パレード
    パレードが終わっても、路地でまだ紙吹雪が舞い続けていました。

     

    ■札幌のダジャレ的世界の発見 第7回・きたえーる

    きたえーる

    我が家から3kmほど離れた“豊平公園”の中にある、現在、世界バレーの会場にもなっている「北海道立総合体育センター・きたえーる」。「鍛える」のダジャレでございます。
    ホームページによると、愛称の由来が書かれていました。

    『きたえーる』の、『きた』は北海道を、『えーる』は声援を送る意味を持つとともに、『きたえーる』は、心身を鍛えることも表しており、この北海道立総合体育センターを通じて、たくさんの仲間が交歓の場として伸び伸びと活動することを願って愛称としました。

    メインアリーナ面積3,886平米。バレーコート4面、バスケットコート4面、テニスコート4面、バドミントンコート16面、卓球20面。最大収容人数10,000人っ!!
    サブアリーナ1,647平米。バレーコート2面、バスケットコート2面、テニスコート2面、
    バドミントンコート8面、卓球10面。
    フリークライミングウォール高さ15m幅6m、剣道室451平米、柔道室450平米、弓道場302平米、トレーニング室(ランニングコース)412平米、測定室265平米。
    講堂収容定員150名、大研修室収容定員100名 、中研修室収容定員60名、小研修室収容定員30名×3室、スポーツ情報室・資料室。ほかいろいろ。

    なかなかスゴいもんですよ、これは。こんな立派な施設がダジャレで「きたえーる」でございますよ。レストラン「たべーる」とか、雀荘「ふりこーむ」とか、高層ビル「たかーい」とか言うようなもので、なかなかできる芸当じゃございません。


  • v071 贅沢な石山緑地公園/札幌ダジャレ6:テレビ塔

    ■贅沢な石山緑地公園

    石山緑地公園
    「札幌軟石」石切り場跡地を利用した「石山緑地公園」

    幹線道路沿いにありながら、こんなにスゴい風景の「石山緑地公園」なのに、まあ、人がいないです。しょっぱなから余談になりますが、先週、ひょんなことから「円山公園」でちょっとした散策を楽しむハメになりました。視界には15人ほどの市民がおりました。それを見た時、自分でも意外な言葉が口をついて出ました。

    「うわっ、いっぱい人がいる」

    …わけないじゃないですか。耳を疑いましたよ。自分で。広ーい公園で視界に10人程度ですよ。「いっぱい」はいません。これはやはり、札幌や北海道のさまざまな場所で、人口密度が低すぎるために感じたことなんだろうと思われます。というよりは東京の人口密度が異常なんでしょうけども。

    実はここ1か月に2回、この石山緑地公園へ行ったのですが、1回目は4人かそこら、2回目はまあ30人くらいはいたと思いましたが、12ヘクタールでですから、風呂の中に目薬を垂らしたような比率でしか人間がいないんです。

    何だか札幌へ来てからはどこへ行ってもスカスカして心もとない感じがありました。それが日を追うごとに薄れてきて、1年半を過ぎたこの頃では、このスカスカ感が心地よくなってまいりました。

    石山緑地公園は素晴らしい公園だと思うんです。この公園を独り占めに近い状況で散策できるわけです。居るだけで心地よいわけです。これぞ贅沢の極み。

    公園までの交通費、自転車だからゼロ円。入場料、ゼロ円。公園で飲んだ水、ゼロ円。12ヘクタールを独り占め、プライスレス。って1円もかかってねぇーっ。

    そんなわけで、あとは画像でお楽しみください。
    ↓ 写真をクリックすると拡大します。(別窓で開きます)

     

    ■札幌のダジャレ的世界の発見 第6回・テレビ父さん

    テレビ父さん

    大通公園の東の端にある「テレビ塔」は、皆さんご存知のことと思います。今年でちょうど50年を迎え、この夏から秋にかけて電光表示の時計をリニューアルするなど話題になっていました。

    それはともかく、テレビ塔は札幌のシンボルのような存在でもありますが、そんな有名どころに、そんな観光スポットに、「テレビ父さん」などというゆるいダジャレキャラクターを当ててしまっていたとは、私は思ってもいませんでした。

    「本当にいいのだろうか」

    と思いました。嫌いではないものの、そんなA級のものにB級の呼び名付けちゃっていいのかと。かわいい女の子に「熊五郎」って名前付けていいのか、と。フィギュアスケートの荒川静香を「亀井さん」ってあだ名にしていいのかってことですよ。将棋の羽生善治棋士を「ハーブ善治」なんていう棋士名にしてもいいんですかってことなんですよ。ねえ。


  • v070 札幌軟石/札幌ダジャレ5:来たら

    ■札幌軟石

    硬石山
    札幌市南区、石山緑地公園から見た「硬石山」
    我が家から自転車で1時間

    札幌の時計台は有名ですが、実はその写真と現実のギャップは大きく、「札幌3大がっかり」のひとつに数えられています。

    時計台の周辺はビルに囲まれているせいか、その存在感が妙に薄く感じられ、「あれ、こんなんだったの?」とがっかりします。しかし、写真も修正などはなく、うまい具合に空や木の枝が入るピンポイントから撮られております。現地には時計台を撮るための台が設置されていて、その絶妙さ加減がひとつの見どころとなっています。

    時計台には200円払うと入館できます。中に入ると、札幌の歴史が何枚ものパネルになって展示されているのですが、札幌という町は何回も「大火」で町が燃えていることがわかりました。

    2~3回、大火災を経験したなら、4回5回と同じ過ちを繰り返すのはもうアホだと思うのですが、1892年の大火で市街地の5分の1を消失したのを皮切りに、7回も8回も「大火」の惨劇に遭っていることがわかりました。

    さて、大火で苦しむ前から、建築資材にとても手頃な「石」が札幌にあることに注目されていました。軽くて柔らな加工しやすい石で、「札幌軟石」と呼ばれています。石ですから何と言っても火に強いわけで、建築に最適の、天の恵みとも言うべき石が存在していたことになります。(それなのに大火は何度も起きました。木造家屋の方が多かったのでしょう)

    その石は約3万3000年前の大昔に、支笏カルデラができたという大火山帯の大噴火で、大規模な大火砕流が40km離れた現札幌南部まで大々的に流れてきて、その大高温の大火砕流に軽石や火山灰が大規模に溶け込んで出来たのだそうで、「溶結凝灰岩」(ようけつぎょうかいがん)と呼ばれています。
    この地域のものは「支笏湖噴火溶結凝灰岩」(しこつこふんかようけつぎょうかいがん)と言うのだそうです。

    「札幌軟石」はこの「支笏湖噴火溶結凝灰岩」の俗称というわけです。いちいち「しこつこふんかようけつぎょうかいがんが…」とは言いにくいので俗称になったのでしょう。

    今私が住んでいるマンションは「石山通り」という大きな通りに面しています。あの札幌軟石がこの通りから運ばれたのが由来になっています。最初は1876年、夏場は馬車で、冬はソリで石材を運んだそうです。1909年、馬車鉄道が開通、その鉄道が現在の路面電車の基礎になっているんだそうです。(ここ、試験に出ませんので忘れて結構です)

    現在は石の建築物はいろいろ規制ができて、ほとんど使われなくなりました。なので、古い建物に札幌軟石を見ることができるのですが、どれもとても落ち着いたいい感じの建物です。

    札幌軟石の石切り場の跡地を利用した芸術的な公園があることがわかり、行ってみました。「石山緑地公園」といいます。その公園はとても良かったので、次回お見せしたいと思います。

    札幌軟石仕様の建物
    札幌軟石仕様の建物。ケーキ屋さん
    札幌軟石仕様の建物
    札幌軟石仕様の建物。大通公園西の端にある「札幌市資料館」

     

    ■札幌のダジャレ的世界の発見 第5回・コンサートホール「kitara」

    kitara

    今回は建物の名称です。札幌の中央区、中島公園内にあります。1997年、なんと道内初の音楽専用施設として開館。こんなに重厚で立派なのに「来たらいいしょ」の「来たら」だと思われます。で、調べてみるとそれだけではありませんでした。 こんな説明が。

    ギリシャ神話の音楽神アポロンが奏でた竪琴「キターラ」に由来。キターラの音色は「調和」を表現していた。また、「来たら?」をかけたとも言われている。

    音楽神アポロンの竪琴「キターラ」については、私は「後付け」ではないかと疑っています。ネーミングの会議の様子を想像してみました。

    「“観にきたら”“聴きにきたら”の“きたら”って良くないですかね」
    「ちょっと軽くないか」
    「気楽にどうぞっていうことで」
    「何か気になるな、何かないかな、こう、それっぽい…」
    「北海道の“きた”にもかかってますよ」
    「“ら”はどうすんだ“ら”は」
    「細かいなー」
    「あっ、これどうです。ギリシャ神話のですね」
    「なに、キターラとな」
    「何かインテリジェンスを感じるな。いいな」
    「ウンチクは大事ですよね」
    「ウンチクか」
    「ウンチクです」

    ちょっと尻すぼみ…。


  • v069 ファイターズ日本一と牡蠣/札幌ダジャレ4:ヒルマン

    ■ファイターズ日本一と牡蠣

    ファイターズ開幕戦2006
    写真は今年の開幕戦、3月25日に撮ったものです。
    この日、球場は43000人を越え満員となり、
    思えば、「満員にできたらやめようと思っていた」と語った新庄の
    引退を決意させた日となりました。
    この日の記録は「新庄看板」となり場内に掲載され続けています。

    先週、札幌はさながら「ファイターズ祭り」とも言える大騒ぎ状態でありました。日本一を決めた試合の“北海道放送”の瞬間最高視聴率は73.5%。道民のほとんどが注目し、念力を送っていたのです。(ドラゴンズ・井上選手のファールは道民の念力によるものです)
    ※野球に興味のない方、すいません。サラっと流してください。

    私が札幌に引越して2年目にして、この盛り上がりの中に居れたことはラッキーだったと思います。駒苫の熱狂も然り。もうこんなことはないでしょう、多分。

    ファイターズは火曜日に2勝目をあげドラゴンズに2勝1敗と勝ち越しました。缶ビールと缶酎ハイでは足りず、「芳醇で豊かな香りのフルボトル500円のワイン」を空けたあと、調子に乗って妻と、うら若い女性が脱サラして1人で頑張っているちょっといい感じの小さな「酒場」へ行きました。
    私は大変ご機嫌だったようです。翌日ほとんどの記憶が飛ぶほどに。

    「明日勝ったらまた来ますよ。
    約束を破ったら“雪かき”を1週間します」

    とママさんに言ったらしく(全く記憶なし)、翌水曜日に3勝目をあげてしまいました。前日の酒がまだ残り、飲み疲れ状態で「酒場」へ向かいました。

    今日はテンション低いですね、と言われ、私は「昨日はハイテンションだったんですか?」と聞き返す始末。知らない客と気が合って盛り上がっていたと聞いて唖然となりました…。(全部記憶ナッシング)

    木曜日は特別な勝利でした。驚きのスクイズあり、ホームランありのしびれる勝ち方。地域密着の大成功。そして新庄選手の引退と、日ハム球団44年ぶりの日本一。みんな劇的でありました。もう街へ繰り出すしかありませんでした。

    すぐに居酒屋の客引きに捕まり、格安の飲み放題コースに突入。もう若くないんだから無理してはいかん、と思いつつ、感動的な試合を振り返り飲みまくるのでした。

    さて、ここからですよ、特別な札幌情報は。
    金曜日、一連の宴は終わり、私どもの肝臓先生たちが悲鳴を上げる前に、「牡蠣」(カキ)でも食べて体をイタワろうということで、「牡蠣めし」を作ることにしました。そして妻が2パックの牡蠣を買ってきたのですが、これが大変困ったことになりました。

    「加熱用の牡蠣が売ってなかったから生食用を買ってきたよ」
    「なっ、なにぃっ」

    なぜ新鮮な生食用の牡蠣に火を通さねばならないのか。いや、いかん、そんなことしたら牡蠣に申し訳ない。絶対いかん。断じていかん。生食用というからには生食で頂くのがスジというもの。ということで結局その牡蠣は酒の肴となりましたとさ。(おいおい)

    それでも牡蠣めしは食べたいので、今度は改めて「加熱用」の牡蠣を求めて街へ出ました。ところが3つの大きなスーパーにもなかったのです。そして、店の人からこう言われます。

    「そんなものなどない」

    びっくりしてしまいました。「今の時期は」と付け加えておりましたが、加熱用の牡蠣が存在しない街、札幌。
    いや、でも、そんなわけないと思うんですよ。きっとどこかにあるんでしょう。(本当にないのかなぁ…)
    でもないものはないので、生食用の牡蠣を仕方なく買いました。これがどのように処理されたのかは、ご想像にお任せします。

     

    ■札幌のダジャレ的世界の発見 第4回・昼饅(ひるまん)

    昼饅(ヒルマン)
    10月24日の北海道新聞。茶色いグローブの形と白いボールの形の2種類(写真右)。
    日本シリーズ終了の翌日から3日間、「昼」(12時~15時)に限定して各100個販売される。
    値段は背番号の88円。う、うう、うーん。

    気になったので、昼饅を食べてみようと思い、日曜日に出かけることにしました。その前に、日ハムにひっかけた「一杯286円」のカレー(生ラムグリルカレー)とやらを食し、これがまたなかなか美味しく、優勝のご利益に預かり感謝の気持でいっぱいになりつつ、問題の「昼饅」をゲットするために某デパートへ向かいました。しかし到着した12時20分にはすでに売り切れていました。

    がっかりしながらまわりを見回していたら、別の店で別の「昼饅」を発見。ただの中華マンでしたが買いました。さらにあるわあるわダジャレというか便乗というか、「エビしんじょう」「ハム勝つ」などなど、勢いで売ってしまおうという商魂の嵐。そんなわけでデパ地下は日本一を喜ぶ客でとてもにぎわっておりました。なるほどこれは経済効果はあるのかも知れないなと思うのでした。

    ハムダジャレ

    ハムダジャレ

     

    ところで前々々回の「トドック」が塗り絵になっていました。賞品がもらえる、優秀作品の発表があり得る、年齢制限がない、というので塗り絵をして応募しました。どうなるんでしょう。わくわく。

    トドック塗り絵

    4色ボールペンを使って、細かな線だけで塗ってみました。
    目つきを変えたのと、勝手にセリフ「ボクはトドなの?」を入れたのがどう影響するか。
    賞品は「まな板シート」か「ミトン」か「ハンドタオル」が、3,000名に当たるそうです。
    作品は、商品の注文用の冊子「生活週刊」で発表される場合があるそうです。これまた楽しみ。
    コープさっぽろの度量が試されますね。なんつって。


  • v068 紅葉の季節/札幌ダジャレ3:全力投球

    ■紅葉の季節

    猫とガスストーブ
    いよいよストーブの季節。気温7度。
    セントラルヒーティングはまだ入らないので、ガスファンヒーターを稼働させました。まずはネコが暖をとりました。

    昔、東京へ出た年に、1年間「冬」が来なかったことで調子が狂ったことを覚えています。一番ヤバいと思ったのは精神状態でした。春から夏、夏から秋、秋から秋、秋から春という流れになりますので、夏以外はすべて季節の変わり目なわけです。

    北海道の場合、明確に「結構暑い夏」と「全生物を死滅させるような極寒の冬」があり、春と秋はそれをつなぐとても短い季節なわけです。それはとても過ごしやすく、しかし少なくとも私にとっては情緒的に不安定になる時期でありました。(昔から、人間はみな春と秋は情緒不安定になるものと思っていましたが、どうなんでしょうね実際のところ)

    東京の場合、「妙に暑くて蒸し風呂のような春」と「地獄の釜茹での夏」と「さわやかにならない秋」と「季節感の無い冬」が循環しておりました。久々に北海道に住んで2年目にして“きちんとした四季”を感じています。

    先日、秋の紅葉を見に、バスで1時間あまりの「定山渓」(じょうざんけい)というところへ行きました。何と100円で観光バスに乗れるのです。その100円は地域振興のための募金という形。まあ安上がりとは言え、そこへ行くまでに路線バス代で720円かかるのですが…。(細かい…)

    で、その100円の観光バスは補助席を全部使っても乗り切れないほどの大盛況。そのほとんどは“おばちゃん”で(私もおじちゃんなんでしょうけど)、高齢化社会を肌で感じるのでした。「あらーきれいー」とか「まーきれいー」とか、「あら」と「まー」があちこちで飛び交い、途中で売っていたりんごやなしを食べる音やフルーツの匂いがバスを包むのでした。

    バスガイドさんもしっかりと土地の名前の由来やら、様々なうんちく話を織り交ぜ、おばちゃんたちを頷かせていました。複数の温泉の入口、複数のダムの入口、公園や散策路、宿泊所などに止まり、好きなところで勝手に離脱してよいことになっています。

    私はほぼ最後に近い散策路入口で降りて、紅葉の山道を歩きました。程なくして恐怖の看板が目に飛び込んできました。

    「熊出没注意」(クリックで別窓で見れます)

    ○○の沢沿いに熊の目撃あり。鉄塔付近に熊のフン有り。などと書かれています。あれほどたくさん居たおばちゃんはほとんど別のところで降りたため、人気もありません。何だかちょっとイヤな感じを受けつつ、山道へ入っていきました。ハルニレという高木の林を抜け、杉林、松林を抜け、見事な白樺の林に差し掛かったところで、これ以上はさすがに怖くなって引き返しました。
    白樺のところにはこんな看板があって、不思議な感覚になりました。

    「シラカンバ遺伝子保存林」(クリックで別窓で見れます)

    散策というよりは、探検に近いものがあり、規模の違いというか、質の違いというか、 あり得ない風景だと思いながら、しかしここも札幌市の一部であることにその広さを感じたわけです。

     

    ↓ 写真をクリックすると拡大します。(別窓で開きます)

     

    ■札幌のダジャレ的世界の発見 第3回・全力東急

    今回はチラシです。天下の東急さんも札幌の手にかかっちゃひとたまりもありませんね。というか、これ全国展開でしょうか? 急の字の点のひとつが野球のボールになっているところがミソですね。

    ダジャレチラシ
    う、うーん

    ところで前々回の「トドック」がテレビのCMになっていました。かろうじてギリギリ「犬」かも知れないと思いました。ご報告まで。