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  • v286 トムラウシ(前回の続き)

    ■トムラウシ(前回の続き)

    トムラウシ
    わずかな晴れ間で虹がかかったのですっ

    フロントのお姉さんが言いました。
    「12時からでございます」

    ガーン。ガーンガーン。

    10時から入れると思っていた温泉が、なんと12時からでした。
    この日は長距離運転で疲れそうだし、夜は自宅で日本シリーズ第2戦の北海道日本ハムファイターズを応援したいし、できれば午後3時4時には帰宅したかったわけですが、早速予定が狂いました。
    しかも9時半に到着したので、2時間半もボケッとするのは時間がもったいない。このあたりの風景をゆっくり見ようとドライブすることにしました。しかし天気が悪い。

    トムラウシ
    引き返しつつ写真を撮る。なんかポツンと家はありますが…

    トムラウシ

    トムラウシ
    川が氾濫した痕跡がある(下は部分拡大)

    今年の台風の大雨で、道路が冠水したり崩れたり、橋が落ちたりしたようです。ここに限らず全道的にですが。

    トムラウシ
    あちこち工事してました
    トムラウシ
    川の周りは倒木だらけ
    トムラウシ
    いまひとつ

    天気が悪い、
    ところどころ橋の上から見える風景が恐怖でした。
    せっかくだからその恐怖を味わうことに。

    トムラウシ

    トムラウシ

    橋の手前の駐車できるスペースに車を止めて、橋の上へと走りました。車が来ると橋の端に寄らないといけませんからとにかくセンター寄りを走りました。撮ってすぐ走って戻るつもりでした。
    20~30mほど走って、橋の端に近づきます。そろーりそろーり・・・
    橋の欄干から50cmくらいのところで足が動かなくなり、そこでちょっと背伸びして欄干が写らないようにシャッターを切りました。背中ゾクゾク、尻ビリビリ、足ガクガク。

    すると、車が5台ほど連なってやってきました。
    「ぎゃー、道路の真中に引けないぞ」
    ちょっと固まっていました。

    するとその車が次々に自分を挟むようにして止まりました。なんだなんだ、なんだ一体。まさかっ。橋の下に落とされるのかっ!!(笑)
    すると車の中から三脚と一眼レフカメラを持った人が続々と出てきたのです。橋の上に停車してですよっ。
    とにかくそれを尻目に走って逃げました。(笑)
    まー、結局、写真を撮っていたポイントがベストポジションだったということでしょうか。

    彼らは欄干に足をかけたりして写真を撮っていました。高所恐怖症にはできんっ!! うらやましいぞ。天気悪いけど。
    しかし、どこの撮影隊なのかなんなのか、まあ紅葉の季節ですし、写真目的の人は結構いるのでしょう。しかし、車5台で集団撮影隊ってのはは初めて見ました。プロなのか素人なのか分かりませんでした。

    それから11時半に温泉の施設に戻り、レストランで新得町の名物・蕎麦を食べて、温泉に入ったのでした。(今年は蕎麦も台風で大変な被害が出たようです)

    露天風呂がいいっ!! 露天に広い浴槽が2つ、ダブルダブルな広さ。
    山肌に面し、5メートルほど下方に川があり、何か動物が出てきそうな雰囲気です。ずっと入っていたら空にUFOのひとつやふたつも出てきそうです。
    やや温めのお湯で、フィトンチッドとマイナスイオンのようなものに包まれてすっかり癒されたのでした。
    いまひとつの天気でしたが、逆に雪が降ってきたりして、しかもほぼ貸し切りのような状態で、疲れが吹っ飛びリフレッシュできました。

    このへんは温泉だらけで、近所(といっても46km)の強アルカリのオソウシ温泉や、そこから10kmほどの屈足(くったり)温泉もかなり良さそうです。くったりくつろげそうです。(読者もくったり)

    さて帰り道、足寄のあたりで、前方の道端にでっかい人のような黒い影が見えました。少し気になってスピードを落として注意していたら、のそっと道路にせり出してきて、それがでかい雄鹿だということに気づいたのは40~50メートル前でした。
    後続車がピッタリ(マジで北海道のドライバーは車間距離詰め過ぎ)来ていたので、急ブレーキも危険、鹿が飛び出してきても危険っていう状況です。
    (見ての通り高速道路というよりは滑走路ですから、みんなスピード出すんですよ)

    幸い、鹿は反転して逃げてくれましたが、飛び出してきたらもう大変。
    とか言いながら、よくシャッター切ったな自分。

    足寄のあたり

    エゾシカ

    トータル500kmの運転で、せっかくリフレッシュした体はバリバリになって、温泉効果は薄れました。ファイターズは連敗し疲れが倍増。でも死んだように眠ったので次の日はリフレッシュしていましたとさ。
    おしまい。

    余談
    これを書きながらトムラウシ温泉の画像を紹介できないか探していました。そうしたら、トムラウシ温泉は自分が入らなかったサウナに特徴があったようです。スチームサウナで、硫黄のニオイでスゴいんだそうです。こりゃあまた行かねばならないなと思ったのでした。


  • v285 トムラウシ温泉へ

    ■トムラウシ温泉へ

    トムラウシへ
    トムラウシへの道 10月23日(日)

    トムラウシと言えば、登山ですね。毎年のように遭難者を出す危険な山と言われています。トムラウシ温泉を起点とする登山コースがありまして、とりあえず登山口を見て、温泉に入り、帰る、という登山をした風味になる体験をしに行って参りました。

    温泉と言えば、どこも大体10時ころから営業開始のはず。いや9時、いやいや8時からのところも結構あります。かなり山深いトムラウシなら、早めに営業しないと帰れない人も出てきますから、遅くとも10時には入れるでしょう。(これを思い込みという)

    紅葉の季節ですし、美しい風景を撮影しながら、4~5時間をかけて行くつもりで出かけました。早朝の4時出発です。

    地図
    赤い丸がトムラウシ温泉、新得町(しんとくちょう)になります。
    青い丸が北見、距離約190km
    新得町は広く、東京都の半分、人口は東京の1万分の5程度の6361人

    まだ日が昇らず真っ暗な中、鹿が3頭ほど道路を横切りました。ぶつかったら鹿は死に、車は大破しますから、ノロノロと運転していきました。時々雪と雨とみぞれが降る不安定な天気でした。
    陽が昇り白んでくる頃、足寄の駐車スペースのトイレでひと休み。トイレのドアにはこんな注意書きがっ!!

    足寄のトイレの注意書き
    了解。

    とにかく、この日の天気が微妙で、晴れたり曇ったり、雨が降ったり、雪になったり…。晴れた時に十勝の広々とした風景をカメラに収めつつトムラウシへ。

    上士幌のあたり
    上士幌のあたり

    いつもこのあたりを通ると、とっても異様な山に圧倒されるのですが、この日は雲がかかり、うっすらとしか見えませんでした。しかしながら、うっすらとしていても異様であることに変わりはなく、山の名前が気になりました。カーナビに出ていました。

    カーナビ、東ヌプカウシヌプリ
    山の名前がっ

    なになに、この山の名前はと、
    「ひがし・・ぬぷ・・かう・・・えっ?」
    「東ヌプ・・・カウシヌ・・・プリ?」
    東ヌプカウシヌプリ、だそうです。言いにくっ。覚えにくっ。
    この下の写真では山も分かりにくいのですが、異質なものがボコッと地面から生えてるような感じで、存在感がスゴいんです。

    上士幌
    雲で隠れている山が東ぬぷか・・うし・・ぬぷり

    で、その反対側には日高山脈と思われる山がどどーんと広がっています。↓

    日高山脈
    山がすごいですねー。(クリックで拡大)

    で両側がそんな感じで進み、振り向けば地平線。

    上士幌
    同じ日の空とは思えない。天候が不安定

    ということで、ここらへんから山に突入です。
    トムラウシ温泉へラスト40km。

    枝道で「オソウシ温泉」の看板がありました。うーんとっても気になる。
    あとで調べたところ、ph10を超える日本有数の強アルカリ泉で、お肌スベスベの美肌の湯としてファンが多いとのこと。1泊2食8000円~。日帰り入浴600円。お肌をすべすべにしたい方はどうぞ、自費で行ってみてください。

    もしくは「オマエが行ってリポートしろ」と思われたならメール下さい。

    さて、細長いダム湖にかかる赤い橋が見えました。紅葉もなかなか良いのですが、天気が悪い。

    トムラウシへ

    トムラウシへ

    そして、しばらくすると町がありました。非常に小さい町。富む村の牛と書いて「富村牛」がトムラウシの当て字でした。(別の当て字もある「富良牛」)
    トムラウシの意味はアイヌ語で「花の多いところ」とも、「水垢が多いところ」とも言われているとかで、花は良いけど、水垢ってなんなの、という感じであります。
    ここに小中学校があり、グランドがあり、遊具がありました。そして運転しながらチラッと目に入った横断幕の文字が目に入りました。それが瞬間的に理解できず、勝手に頭の中で解釈をして、「うっそー」と声に出してしまいました。

    富村牛

    富村牛
    これが目に入った

    「歓迎、山村君」と脳内変換していました。(笑)
    「ああ、山村君が転校してくるのか。山村君はこんなに歓迎されちゃって、よっぽと子どもが少ないんだな。もはやヒーローだな」と。
    その後、んなわけないな、と車を止めて確認。
    「やまむらじゃねぇ~よ!!」
    山村留学じゃん。
    時刻は8時40分。

    さあ、あと20km。もうひと息。

    少し行くと「ヌプントムラウシ温泉」への枝道と通行止めの看板がありました。この温泉もとっても気になるのでした。
    調べてみると、そのヌプントムラウシ温泉というのは、ワイルドな脱衣所と自分で温度調節をする無料の温泉だったようですが、あまりにも道が険しく、随分前から閉鎖されているようでした。徒歩で草むらや崖っぷちを進み、勝手に大空の元で温泉に浸かるタイプの温泉で、危険過ぎてお薦めは出来ません。クマもいるし。

    で、雪も降ってきて、道路は砂利道になりました。

    トムラウシ温泉へ

    トムラウシ温泉へ
    すごい山の中へどんどん進みます

    そしてチラッと建物の屋根が下方に見えました。ついに到着です。
    正式名称は「トムラウシ温泉国民宿舎東大雪荘」です。

    トムラウシ温泉国民宿舎東大雪荘

    トムラウシ温泉国民宿舎東大雪荘

    ぐるっと回って、坂を下って到着しました。思っていたよりも立派な建て物でした。ここからの登山口も確認しました。「短縮登山口」と書かれていて、まだ先へ車で行けそうでした。
    今回はろくに調べもせずに来たので、この登山口から車で進んだ時に、Uターンできないとか、ぬかるみにハマるとか、ちょっと怖かったので行くのはやめました。

    ということで、9時半に着いてしまいました。温泉が10時からとすると30分ほど早いのですが、まあそのくらいは待てるからいいでしょう、なんて思っていました。

    事前に調べてから行くのが良いのか、行き当たりばったりが面白いのか、ひとそれぞれですが、この日は、やっぱり調べてから来ても良かったのかなと思いました。

    フロントのお姉さんが言いました。
    「12時からでございます」

    ガーン。ガーンガーン。
    つづく。


  • v265 上湧別へ/スタンプ続報

    ■上湧別(かみゆうべつ)へ

    チューリップ
    チューリップと言えば…

    なんだこのイケメンたちは!!
    そのスラッとしたスタイルはどうだ。
    筋骨隆々じゃないか。
    日サロですか、その黒さは。

    なぜ「チューリップの湯」などという温泉に、絶滅危惧種の若者がうようよしているのだっ。

    なぜ東京23区を合わせたくらい広いエリアに1万人にも満たない人口しかいない町で(注1)、「チューリップの湯」などというファニーなネーミングの温泉に、イケメンが集まってくるのですか?

    それは5月17日(日)のこと。
    「もう温泉ぐらいしか楽しみもあらへん」
    何もない土日はそうして少し遠くへ出かけるわけですが、今回、ちょっとだけ気になっていた上湧別(かみゆうべつ)というところの「チューリップの湯」(温泉)へと向かったのでした。

    マップ
    「温根湯の塩別つるつる温泉」は露天風呂に鹿やリスが時々現れるのが楽しい。
    「丸瀬布のマウレ温泉」は入った瞬間に体がぬるぬるになる脅威の「ぬるぬる温泉」。
    「津別のランプの宿の温泉」は温度のぬるさが嬉しい、意味違いの「ぬるぬる温泉」。
    さて、「上湧別チューリップの湯」は・・・。

    この上湧別町は、チューリップが観光の目玉です。
    ちょうどこの時期、チューリップフェアというのをやっていて、広大な土地に色とりどりのチューリップが絨毯のように広がって、マジにスゴいんです。ああ、ここまでやっちゃったかー、ていうくらい大規模で見応えはあります。でも今回、それは見ずに温泉に行きました。

    かみゆうべつチューリップ温泉
    特別感はない。しかし意外に客が多い。湧別町が経営。
    これは帰り際に撮影したのですが、到着時は雨でした。

    少なくとも、チューリップのエキスは温泉に入ってないです。
    「ナトリウム-炭酸水素塩・塩化物泉(お肌がつるつるすべすべします)」
    ホームページにも書かれています。
    でもつるつる感は少しでした。

    チューリップは浮かんでないし、蛇口がチューリップの形になっているわけでもありません。設備はキレイです。ジャグジーもサウナもあり、露天風呂ももちろんありました。

    でも特徴はと言うと、うーん、なんだろなー・・・、あ、
    特徴はないです。(キッパリ)・・・あ、
    ていうか、特徴がないのが特徴です。(笑)

    ただ、今まで行った他の温泉に比べると、客が明らかに多いのです。
    何でだろう、客が多い。(風呂場は常時10~20人くらい)←これ多いんですよ(笑)
    子どもも多い。(4~5人見た)←子どもなんて滅多にいませんからね(笑)
    レストランも人でいっぱい。駐車場が満車状態。
    「何と言う活気だっ」

    そして、温泉に入ってくる人が、体形が健全というか、ガッチリして筋肉質、そしてみんな俳優のように、なんかカッコいいんです。何だろう。
    ブヨブヨでプヨプヨでヨレヨレのオヤジが少ない。
    (いることはいる)

    風呂場の休憩用のイスに座っている人が、ロダンの考える人的であったり、歩く姿が彫像的であったりして、温泉に浸かりながら映画「テルマエロマエ」を少し思い出しました。

    ということで、
    かみゆうべつ、チューリップの湯は、設備はどれもこれもキレイで、使いやすく、快適で、フロントも売店もレストランも、印象が良く、人気もあるのに、「これは必見!!」といった特徴が探せなかったのですが、不確定要素ながら発見したのが、「温泉客がことごとく若くてイケメン」でした。
    町の活性化のためにも、どなたか、入って確かめてみてくださいね。

     

    ■スタンプ続報

    申請して審査中だったLINEのスタンプが、続々と承認され、販売開始となっています。もう12種類が販売中です。
    見てみて良かったら買ってね。拡散してっ!!

    水彩猫スタンプ モモイロのブタスタンプ ちょいサルおやじスタンプ スタンプカエルスタンプ 挨拶ダジャレスタンプ 鳥ダジャレスタンプ 動物ダジャレスタンプ オーバーアクション黒猫2スタンプ

    クリックで別窓でストアに飛びます

    どうやら「LINEクリエイターズ・マーケット」では、人員を強化したのか、審査の処理速度を驚異的に早めた可能性があります。90日くらいかかっていたものが、最新のものでは50日で承認が出ました。
    申請されているスタンプは毎日衰えることなく400~500セットは申請されていると思われる中で、審査期間が劇的に短縮されています。

    それはそれで嬉しいのですが、逆にスタンプ数が激増していまして、新作だから目立つということもなく、埋没していく可能性が高いです。つまり、かなり多くののスタンプはLINEユーザーの目に触れることもなく、売れていないというウワサです。自分のスタンプは、何となく毎日どれかが1個2個、チョビチョビとは売れているのですが、1個2個ですんで(笑)、推して知るべし、といったところです。

    安心して日本酒が飲める日は来るのでしょうか。

    参考までに、私の最初のスタンプである「水彩猫」の日本語版と英語版は、承認までに150日かかり、スペイン語版は216日経過した現在でも、審査中です。7か月待ってます。首が成層圏から出るほど長くして待ってます。
    外国語バージョンは、一筋縄ではいかないのかも知れません。
    一方で、ずっとあとに申請したスタンプが続々と承認・販売となっています。

    まだまだスタンプチャレンジは続く。

    ・・・

    (注1)
    湧別町 505km2 人口9620人(H26.3現在)
    東京23区 621km2 人口907万7177人(H26.7現在)


  • v263 ついに販売開始!!/そして津別

    ■ついに販売開始!!

    クフ王
    このスタンプは不合格。使えませんけどね

    150日ですよ。去年の10月12日にLINEのスタンプの申請をしてから丸々5か月。
    これがどれだけ長かったかというと、承認を待っている間に、8セットものスタンプを作成し、申請をしたというくらい長かった。

    しかも去年の12月2日には、偉人ダジャレスタンプが完全不合格になり、ショックでやる気が削がれ、廃人になりかけていました。飲む酒がなかったことが人間を破壊しませんでした。(笑)
    研究所通信261号の和琴半島へ行った日から突然エネルギーが満ちあふれ、この2か月間で、8セット(イラスト320個ですよ)ものスタンプを作って申請してしまったのです。
    (その後に作成したスタンプも、このホームページの上の「LINEのスタンプ買ってくれくれ」のコーナーから全部見ることができます。2018年4月追記)

    ラインユーザーの方は、是非、買って使ってみてください。
    100円です。(いや120円です)(2018年4月追記)
    50円が私の懐に転がり込み、(いや31円に減ってます)(2018年4月追記)
    私を破壊する酒に生まれ変わります。(すでに破壊されたため、生活費になります)(2018年4月追記)

    楽しく効果的に使ってもらえたら嬉しいです。

    「こんなスタンプが欲しい」
    なんて意見があればどしどしお寄せ下さい。権利ごとアイディアいただきます。(笑)
    「こうやったらもっと売れるかもよ」
    なんて意見があれば欲しいですが、それは私が飲む酒のクオリティが上がっていくだけなのかも知れません。(生活のクオリティですね)(2018年4月追記)
    いや、北海道の経済が活性化してしまうのかも知れません。

     

    ■そして津別

    話はガラリと変わります。この地図を覚えていますか。研究所通信の第261号の津別の温泉に向かった時の地図です。

    地図
    今度こそ

    3月14日(土)に、Aルートを使って向かいました。約50kmです。冬期は閉鎖になっている津別峠(前回通れなかった)の、その反対側の入り口の様子を撮ってきました。毎度おなじみの「通行止」。

    通行止め
    雪が1メートルほど積もっていて、車は絶対に通れません。

    閉鎖中の津別峠を横目に、温泉へと向かいました。しかしこの津別もなんにもないです。自然しかないです。それが良いのですが。

    森津別ランプの宿
    左に目的の温泉宿「森津別ランプの宿」

    ここの建物はコジャレていて、スノートレッキングと温泉のセットイベントがあったり、レストランもしっかりしているようで、温泉とのお得なセットもあり、思った以上に良かったです。(私は温泉に入っただけです。500円でしたが、4月から600円になるそうです)

    肝心の温泉は、私にはツボで、理想的でした。めちゃ気に入りました。まず全体にお湯がぬるい。ぬる過ぎないぬるめ。浴槽が浅めで、とても入りやすい。
    露天も浅めで、岩の配置が良く、腰掛けやすくて、のぼせることがない。露天の塀が高くて見晴らしは良くないのですが、まわりの木に鳥がいっぱいいて、時々すぐ近くに来てくれました。

    それと低温サウナ(75~85度だったかな)があって、それがまた、本当に熱くなくて体にかかる負担が少ない感じがしました。遠赤外線でじわじわ暖まるのだそうで、見たことのないタイプだったので、後でフロントに聞いてみたらどうやら電気を使っているとのことでした。

    本当に電気であれば、ここ最近の嫌がらせのような電気料金値上げに耐え切れずに、600円に値上げをするんだろうな、ということを思いました。

    鳥が多いことに関しては、建物のまわりにヒマワリの種を撒いているからと言ってました。
    「いろんな鳥が来るんですよ。シジュウカラとか、んーそーですねー、シジュウカラとか、ヒマワリの種にいろんな鳥が寄ってくるんですよ、シジュウカラとか」
    ちょうど大きな窓の外に、黒い頭の白とグレーの小さくて可愛い鳥(シジュウカラやがな)が、すぐ近くまで来て、種をついばんでいました。
    冬は食べるものがほとんどないだろうから、鳥的にはラッキーですね。

    森津別ランプの宿のホームページは → ここ(別窓で開きます)
    人間が増えるとアレなんで来なくても良いです。(笑)
    いや、適度に行ってみてください。超最高のぬるい温泉です。

    何もない
    帰り道、特に何もないです
    雪
    雪が降ってきました。それも天気雪。きれいなので車を降りて撮影。
    天気雪の風景
    天気雪の風景

    自然は大事ですね。風景が素晴らしいです。


  • v261 なぜか意識が変化した日

    ■なぜか意識が変化した日

    和琴半島から
    屈斜路湖(くっしゃろこ)

    1月10日、突然に「津別(つべつ)にある温泉」へ行くことにしたのです。大した理由はなく、天気がよかったからです。今回もカミさんとの旅です。

    ホームページで見たら、冬期は片方の道路が閉鎖されているとありました。
    調べたにもかかわらず、勘違いで、閉鎖された方の道へ向いました。しかも遠回りのルート。

    北見を出て、下図、Aルートで向かうべきところ、Bルートの美幌(びほろ)へと向かってしまいました。

    地図
    温泉まで、津別まわりは約50km、1時間ちょい。
    屈斜路湖まわりは約75km。2時間弱というところ
    屈斜路湖から温泉へ向かう「津別峠」が閉鎖されているとも知らず

    ただ、何が何でもその温泉に浸かりたいとも思ってはいなかったのです。だから風景を楽しみながら進んだのでした。さっそく美幌峠で休みつつ、美しい風景を堪能。

    屈斜路湖
    屈斜路湖が見えます。
    風が非常に強く、耳がもげそうなくらい冷たく、体は冷えきりました

    峠を越えて、見える風景は、言ってみればただの山なのですが、とても美しいのです。そして何だか外国にいるような感じでした。

    屈斜路湖周辺
    屈斜路湖周辺の風景
    屈斜路湖周辺
    こんな風景ないですよね
    屈斜路湖周辺
    多分「サマッカリヌプリ」という山

    もうこのあたりで、この「温泉の旅」の元は取りました。ええものを見せてもらいました。そんな気分で、津別峠へと向かいます。

    通行止め
    通行止め

    「えええええ」
    そりゃそうです。あっち側(Aルート)が閉鎖されてると思ってここに来ているのですから。

    「なんてこった。どうする」
    カーナビを眺めます。
    「和琴半島に温泉がある」
    「じゃそこでいいや」

    その和琴半島って、聞いたこともなかったので、大して期待もせず、ただ風景に圧倒されながら進んだのでした。

    「このへんは隠れスポットじゃないのか」
    「有名だよ。念願の和琴半島だよ」

    本当に有名なのか。私は知らなかったし、人もいないし、北海道は宣伝がヘタなんだなと、思いつつ、
    「北海道は宣伝がヘタで良かったな。こんなスゴいところに人が来ないとは」
    「季節だよ」
    「あ、そーか。でも雪山が美しいのであり・・・」

    でも、スゴいと言ってもただの風景ですから、特にカジノがあるわけじゃなし、屈斜路スカイツリーがあるわけじゃなし、ショッピングモールも地下街もないし、冬は耳がちぎれるような寒さがあるくらいで、来た人も困るし、リピーターにもならないだろう。一回見たら風景は飽きるに違いない。写真もいっぱいネットで見れるし。
    なーんてことを思いながら、人はたくさん来ない方がいいと、密かに思いました。

    さてその和琴半島は、屈斜路湖の南側にある半島で、でかい湖なのでまるで海でした。半島の先に着く直前に、釣りをしていた人がいました。幻の魚「イトウ」を狙っているのかも知れません。

    釣り人
    まさか伊藤さんでは・・・
    和琴温泉
    釣り客の車

    そして、この反対側にありました、温泉です。

    和琴温泉
    建物は更衣室です、入浴料は多分タダです。窓口も箱もない(笑) 手前に湖があります

    露天のみ。完全に露天のみ。吹きっさらし。そして混浴。いやー、ここっすか。入れって言われてもですね、アレですんで、とりあえず足湯で楽しませてもらいました。ここもまた絶景なんです。

    和琴温泉から
    サマッカリヌプリが見えます

    もう別世界ですよね。一人だと怖いかも。
    周辺をちょこっと歩いてみました。

    和琴温泉近く
    波を浴びてできたツララ
    和琴温泉近く
    植物が氷に包まれてます

    さらに半島の先に向かう細い道があり、この先にも温泉があるみたいでした。そこをズンズン進みました。

    和琴温泉近く
    さっきの温泉とは逆サイド、釣り客のいた側の湖沿いです
    和琴温泉近く
    あ、小屋がある
    和琴温泉から
    共同浴場発見

    共同浴場とは、主に温泉地に存在する、地元の人々が管理する温泉を利用した浴場、だそうです。では中に入りましょう。

    和琴共同浴場
    浴槽。手前に、6畳くらいの着替え室があります。
    お湯はややぬるめでしたが、夏場は熱いみたいです。
    温度調節は外にある土嚢を置いたり取ったりするらしい。

    人はいないのですが、いつ誰が来るかわからないので、また足湯をしました。泥の部分に足を入れるとちょっと恐怖感がありました。しかしここは好きな人にはたまらんと思います。

    で、こっち側の風景もまた素晴らしいのです。

    和琴半島から
    何ていう山なのかな
    和琴半島から
    美しいですねー
    和琴温泉
    水もきれいですよ
    スズメではない鳥
    これは最初に足湯した和琴温泉近くにいた鳥。スズメではない。

    共同浴場から戻ってきたら、そのスズメではない鳥のいた場所に、こんなヤツらががいました。

    白鳥
    なんと白鳥ですよ
    帰り道
    帰り道

    そして帰路につきました。ここからわずかに2時間で帰れます。75kmですから、高性能センサー付き高性能車のドライバーなら1時間です。(笑)
    考えてみれば、こんな風景がこの周辺にいっぱいあるわけです。それも何の観光名所にもなってないところも多分あるんです。

    ふらっと出かけて、おにぎり食って帰れるんです。
    クマ、車の故障、スリップ、転落などの恐怖と隣り合わせではありますが、焦りさえしなければ、面白いところです。

    帰宅した翌日。
    北見という土地について、突如、これまでと違う感覚に襲われました。おそらくそれは、車を使えば、自分の意志でどこにでも行ける状況に慣れてきて、意識が変わったのかも知れません。
    「すごい風景が近所に普通にあるって、何だかスゴいぞ」感が襲ってきたのです。その感覚が広がって、普段の生活の場でさえ同じだと思えてきました。

    もともと運転嫌いでした。小学生の時に見せられた警察の啓蒙ビデオのせいです。子どもをはねて死なせた青年が賠償問題で苦しみ、なおかつ被害者の悲しみを描く、暗く重い「交通安全ビデオ」。子どもに見せるなよ警察、40年前だけど。PTSDっすよ。
    その後、東京・札幌での暮らしで車を必要とせず、運転する機会はほとんどありませんでした。しかし、ここでは生活に必須なので家の車を乗り始め、運転への抵抗感はなくなりました。
    確かに自然破壊に一役買っているわけですが、イナカは物量的に、極端ではない。

    北見には特別何もないという意識ばかりありましたが、自然を見てたら、人間に必要なものがここには何でもあるように思えてきました。
    例えば深い森であったり、澄んだ空気や水であったり、クルミの木であったり、山菜であったり、山ぶどうであったり、シカやキツネであったり、白鳥やアカゲラであったり、イトトンボやアゲハだったり、全部がつながっている。ここには全部ある。

    まあ、話半分としても、半分はある。(笑)

    こんな贅沢があるだろうかと、改めて感じた1日でした。過去にもこんな体験たくさんしています。なのに今回は、しみじみと良い土地だなぁと感じたのでした。