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  • v317 お散歩観察会 濤沸湖

    ■お散歩観察会 濤沸湖

    白鳥
    白鳥の湖「濤沸湖」(とうふつこ) (12/2)

    網走市に「濤沸湖水鳥・湿地センター」なる施設があります。のっけから眠くなるかも知れませんが、一応、こんな施設です。

    ・・・
    人と自然を結ぶための拠点として環境省が設置し、地方自治体などが管理運営している施設です。濤沸湖周辺の自然、歴史、文化、利用に関する展示や映像、解説を通して、湿地の重要性を知り、自然を楽しむための情報を提供しています。
    ・・・

    ぐーぐー・・・。寝てる? ちょっと内容がカッチカチで、最悪の「つかみ」になってしまいましたね。
    この土曜日に、センターが企画している月1回の「お散歩観察会」に参加してみました。
    観察会では、濤沸湖周辺の野生生物や昆虫や植物を、解説してもらいながらお散歩をするというものです。参加費は無料。

    小学生や小さい子ども連れや、超望遠レンズの一眼レフカメラ持参のおじさんたちもおりました。(あ自分もだわ)

    この時期はちょうど白鳥やタンチョウなども飛来する時期にあたり、また年中オオワシやオジロワシも観察できるとあって、野鳥好きの方にはたまらない企画なんだろうと思います。

    地図
    わが家から約55km、約1時間。(クリックで拡大。斜里岳の位置も分かります)

    せっかくなので、その施設と参加者のいる風景をどうぞ。

    濤沸湖水鳥・湿地センター
    これが施設になります。
    野鳥観察舎
    施設の向かいにこの「2005年11月8日濤沸湖ラムサール条約登録湿地認定、濤沸湖白鳥公園野鳥観察舎」がありまして、超絶に寒い日などはここから観察するんだそうです。今回はここは使用しませんでした。たった氷点下5度でしたので。
    観察会
    どこからともなく参加者が集まり、いつのまにか10人を越えていました。
    施設の中にいろいろな展示があり、この湖に生息する生物や、今の時期に見られる野鳥などの説明をしてくれました。
    そして外へ出る前に、必要な人には双眼鏡を無料で貸してくれます。
    鳥の標本
    ここに生息する野鳥の剥製かな
    昆虫の標本
    昆虫の標本。ほかに植物も含めた、観察できる自然を収めたビデオが流れていたり、
    歴史的なパネル系もいろいろとありました。
    観察会
    施設の横は湖です。わずかにオホーツク海とつながっている汽水湖。
    この写真にはたまたま白鳥が映ってませんが、40羽ほど見えていました。

    この↑写真の観察地点は一般の人も入れるところです、
    観察会は普段一般の人が入れない湖のヘリを歩いていきます。と言っても50メートル程度の距離でした。ただ、少し歩くだけでもいろんな話が聞けて、なかなか面白いと感じました。

    観察会
    まずは設置されている木道に脚立をかけて、特別に湖畔に下ります。

    木道の高さは1メートル程度なので、ちょいワルおやじや悪ガキなら、ビョっと飛び降りて入れてしまいます。でも入っちゃダメですよ。
    というのも、夏場に植物を食べてもらうためにポニーをこのスペースに飼っていて、そのポニーの糞があちらこちらに転がっているため、知らずに入るとフンづけます。
    さらにっ

    観察会
    地面の薄いムラサキがかったものは何か

    この白っぽい斑点のようなものは「白鳥のフン」。以前は白鳥にお菓子的なエサを与える観光客の影響で、ゲリ便だったんだそうです。餌やりを禁止したらゲリはなくなったんだそうです。そもそも白鳥は湖底の水草を食べるので、食べ物はふんだんにあって、エサを与える必要などないんだそうです。でも以前もらった白鳥は、人に寄ってくるそうです。

    白鳥
    左の2羽は湖底の水草を食べています。この湖は浅いんです。
    右の1羽はまだ白くない「子どもの白鳥」です。生まれはシベリアだとか。
    子どもなのに飛んで来るんですよ。すごいですね。

    もちろんここには他の鳥のフンもあり、万が一鳥インフルエンザウイルスが混入している場合を考えると、やはり勝手に入るのはよろしくないみたいです。この観察会でも最後にはクツのウラはアルコール消毒をしました。

    白鳥のクチバシに黒い模様があるのですが、これが個体によって違いがあって、特徴のある白鳥にはセンターの職員が「名前」をつけていると言っていました。その個体は明確に分かるため、今年もヤツが来た、とか、どこそこの湖にもいた、とか、マニアックな楽しみ方をしているようです。

    白鳥
    くちばしの黒い模様が同じ白鳥はいない ここで突発的にクイズです。白鳥の体重は何kgでしょうか。 ネコは4kg前後ですね。ネコよりでかい白鳥ですが、 さて、空を飛び、長距離を飛ぶ白鳥はいったい・・・答えは後で。
    白鳥
    時々空を飛んでくる白鳥。美しいですね。

    さて、ここ濤沸湖周辺ではオオワシやオジロワシもいます。センターの職員は湖のまわりの山(というか崖というか)を見回して、400m先くらいか、遠くを見つめ、言いました。
    「いたっ!!」(視力8.0かっ!!)

    そして、持って来た高性能望遠鏡を設置して、そこに焦点を合わせました。職員はおばちゃんです。(失礼)
    その方向を見て、何となく白く光る点があったので、私はそのあたりを撮りました。

    オオワシがいる
    ここに2羽のオオワシがいます。
    300mmレンズ目一杯寄ってこのくらい。
    最初は1羽でした。後から1羽飛んできてハッキリ分かりました。

    普通は「これじゃ見えねぇわ」ってなりますよね。
    望遠鏡をのぞくと、すごくカッコいいオオワシがいました。
    でも望遠鏡なので、写真には撮れません。一応、自分の撮った写真を拡大してみますと・・・。

    オオワシ
    おおお、おるおるおるおる。(クリックで、図鑑にジャンプ)

    キャー、カッコいい、すごーい。
    いや望遠鏡で見たらパキッと明瞭に見えて感動しました。
    なお、おばさん(失礼)が言うには、
    「ワシさんは人間が近づくと逃げますから、追わないで、見させてもらうという気持ちで見てくださいね」と、人間の自然への過剰な介入をやめてほしいという気持ちがよくあらわれていて共感しました。
    外国からもここでオオワシが見られることを知って、時々来るようです。そしてとっても感激して帰っていくんだそうです。そんな場所が家からたった55kmと近距離でラッキーだなぁと思いました。

    観察会
    地面はフンだらけ。
    そして氷点下5度は、実は本当にめちゃめちゃ寒かったです。
    カメラを持つ手がかじかんでいました。
    白鳥
    まったりする白鳥、そして
    白鳥
    これな

    白鳥が、あと1メートルも高く飛んでくれたら、バックに斜里岳が収まって、バッチリだったのに。うーん残念。
    しかし楽しい観察会でした。子どもの質問がまたほのぼのとしていました。

    次はタンチョウが見たいっ。

    最後にクイズ(白鳥の体重は?)の答えは、10キロ前後、でした。ネコ2~3匹分。重いですよね。3000~4000kmも移動するわけですから。


  • v299 2か月は一瞬

    ■2か月は一瞬

    訓子府
    3月26日、訓子府(くんねっぷ)の風景

    前回「続く。かも。」とか言っておきながら、この通信の発行ができずに2か月近くも経ってしまいました。時間の進む速度が恐ろしいです。このままではあっという間に寿命が尽きてしまいそうです。

    そしてこの間、やはりいろいろなことがあったわけですが、とりあえずは準備だけしていた4月中旬までに撮った写真を載っけていきます。北海道の写真は、北海道の人が見てもそれほど感動はしないと思います。これが日常なので。

    私は長い間、東京でチャラチャラしていたので、北海道の風景が感動的であり、「すげーすげー」と言いながら写真を撮っています。ということで、前回の続きです。

    あ、その前に、この2か月でLINEのスタンプも作り続けていました。良かったら買ってやってください。てへへ。(宣伝かよっ)
    7セット(猫写真を素材に7セット)増えて41セットにもなりました。ここ→■■■(しかしこれからの季節はやはり「汗ダック」がお勧めとなっております)

    ということで、今回は今年3月下旬~4月中旬の北海道、道東の風景をお届けします。

    訓子府
    3月26日、訓子府(くんねっぷ)。空と雪原とのマッチング。
    丸瀬布
    3月26日、丸瀬布(まるせっぷ)。何て言うことのない風景ですが、
    この空の色のオホーツクブルーと、のり弁のような山の木の色が気になった。

    この日はあっちこっち走り回りました。

    仁頃
    これも3月26日、仁頃(にころ)。
    畑に融雪剤がまかれている。太陽の光は放射状の「チンダル現象」。
    仁頃
    これも同日の仁頃。畑である雪原は冬の間は何もない真っ白な世界。

    4月2日、津別(つべつ)。車も滅多に来ない裏道。

    津別
    4月2日、津別。この雲の感じ。

    4月8日は置戸町勝山の温泉「ゆうゆ」へ行った時の山道で、ネコヤナギだかエゾヤナギだかのフワフワしたやつが光っててキレイでした。。

    エゾヤナギ
    多分エゾヤナギ

    4月22日、温根湯「塩別つるつる温泉」へ。

    温根湯
    天気が悪いなかでも山の重なりと、電柱と、いいバランスだなぁ、
    いいなぁ、と思って撮った。

    4月16日、津別へ。

    津別
    いつものように蕎麦とクマヤキを求めて津別へ。
    山がすごい、畑の土の色もいい。
    津別
    同じ日のほぼ同じ場所から、道路と電柱を入れてみた。
    車から見えるこの風景、山に見とれて事故りますよ。
    津別
    同じ日の同じ道路。天気悪いし、この風景、どすか。つまらんでしょう。(笑)
    しかし何かがいいなぁ、と思う。

    え、つまんない?
    では、次回をお楽しみに。


  • v295 そばがき後、トンビの群れに出くわす

    ■そばがき後、トンビの群れに出くわす

    トンビの群れ
    トンビの群れ 2016年11月23日

    道の駅「あいおい」でそばがきを食した後、まっすく帰宅するのもアレだし、少し違う道で帰ることにしました。北海道で違う道を選択すると、とんでもないことになったりするのですが、カーナビもまあまあ正確ですし。

    いつもと違う道、それは常に山道であります。

    津別
    広いのぉ

    どんな道も美しいのでありますよ。

    津別
    不安な道路ですが、幹線道路(道道768号線)です

    なんとなく不安な道を進んでいると、これはよくあることですが、カーナビにワケの分からない地名や河川の名前が出てきます。
    えーと何だって・・・

    津別
    メナシュキキン川

    目なしってピーだろ。あ、メナシュか・・・

    津別
    倒木がスゴい

    この川沿いもまた、今年の台風被害の爪跡を残しているのでした。

    津別
    道路はツルツル

    こんなところでトラブル起こしたら大変です。早くJAFに入らなきゃ。

    津別
    ポンキッキ? ポンキキン川

    今度はポンキキン川。さっきはメナシュキキン川。何だろなー、と思っていたら、地名に猛禽類の「禽」の字が当てられている標識を見ました。確か「木禽」とか。
    「この当て字は何だろう。禽って、鷹とかトンビとかハヤブサとかの、猛禽類のことだよなぁ」
    って思っていたら、おやおやおやおや、何だか空にはトンビだらけ。

    トンビの群れ
    トンビの「群れ」は見たことが無かったのでビックリ
    いくつもの電柱に群れて止まっていました。
    車をゆっくり道路脇に止めて、車から外に出ると逃げてしまうので車内から撮影。

    こんなことってある? 地名がまたピッタリ符合してるって、スゴ過ぎない?

    トンビの群れ
    見えにくいですが、畑の上にもトンビだらけ。
    本当にドッサリいて、ちょっと怖いくらいでした。

    ちょっと道を変えたら、こんないいもんが見られてテンションが上がりましたとさ。
    おしまい。

    あ、この日は、この道に来る前に、津別の蕎麦屋のある道の駅で、いつものようにクマヤキを食べたのですが、その話は次号で。


  • v293 北見市郊外の常呂川の「けあらし」

    ■北見市郊外の常呂川の「けあらし」

    北見市端野町
    北見市端野町、常呂(ところ)川 12/18 クリックで拡大

    12月18日、午前9時。我が家から20分弱、約10kmの近距離。氷点下17度。細い橋の上に停車し、車の窓を開けて撮影。常呂川の水から「けあらし」が出ていました。

    寒そうでしょ。

    ところが、午後3時には気温が急上昇。5度になっていました。うーん。
    おしまい。

    手抜き過ぎるので少し用語解説。
    「けあらし」とは。
    北海道・留萌(るもい)地方で使われ始めた方言らしい。放射冷却で冷え込んだ早朝に海面で発生する霧のこと。この写真は川なので、正確には「けあらし」ではないのかも。

    気温と海水温の温度差が15度以上で発生する。(気温が氷点下15度前後)
    漢字で「気嵐」または「毛嵐」と書く。「嵐」と書くのに大抵は風のない快晴の早朝に見られる現象。

    気象用語では「蒸気霧」(じょうきぎり)という。「けあらし」は海面の霧であるのに対して、「蒸気霧」は海や川や湖沼など、水面に発生する霧のことをいう。

    てことは今回のタイトルは明らかに間違いで、正確には「北見市郊外の常呂川の蒸気霧」なのでした。でも風情がないので訂正せず、北海道っぽく「けあらし」と書いておきます。


  • v291 北海道の風景―丸瀬布

    ■北海道の風景―丸瀬布(まるせっぷ)

    丸瀬布の大平高原
    9/22 丸瀬布 (クリックで拡大)

    今年、北海道を直撃した3つの台風の被害は、かなり大きかったのだなと、ニュースにならなかった地域を走って思うのでした。どこへ行っても倒木だらけ、橋壊れまくりです。

    この丸瀬布でも道路閉鎖がありました。夏の雨の日に行った時のことです。町から有名な温泉へ向かう11kmほどの幹線道路が封鎖されていました。その時に回り道があることを初めて知ったのです。22kmと倍の距離ですが、なんだか思いもしないところに抜け道があって、どう見ても、この道の方が厳しいのに閉鎖されていなかったのです。

    丸瀬布に「広大なイメージ」は無く、山間を抜ける町という印象でした。
    その回り道は、細く狭くクネクネとした山道(峠ですらない)で、抜けられるのか分からないような不安になる道路でした。やがて標高の高いてっぺんの方へ出ると、そこには360度見晴らせる広い高原があったのです。(雨でしたが障害物がないのは分かる)
    「なんじゃこりゃあ」でした。

    それからしばらく経ったこの日は、幹線道路はすでに開通していたのですが、その高原を通って温泉へと向かいました。天気が良く、その高原の写真が撮りたかったのです。
    下の写真だと分かりにくいかも知れませんが、一応、南側を180度分、分割して撮った写真を繋げてみたものです。

    丸瀬布の大平高原牧場
    まわりが全部こんな感じ。中と右の2本の道は90度です。(クリックで拡大)

    このあたりの道の行けるところは行ってみて、何かいい写真は撮れないか、ポイントを探しました。しかし、ここにいて感動している割には、カメラを覗くと特別な感じがしないのでした。
    「なんだこの伝わらない感じはっ!!」
    「なんかすごい雲とか、チンダル現象とか起きれば良いのだがっ!!」。

    丸瀬布の大平高原牧場
    特別何も起きない。伝わらない

    広いのに、なんか違う。

    丸瀬布の大平高原牧場
    農作業してる

    めちゃめちゃ広い空間なのですが、写真にすると違う。しばらくボーッと眺めていました。するとキリギリスの鳴き声があっちこっちからしていることに気づいたのでした。

    丸瀬布の大平高原牧場
    キリギリスがたくさん鳴いている

    鳴き声のするところへ行ってみると…。

    丸瀬布の大平高原牧場のキリギリス
    いたいた。なんかメカっぽい

    おー、キリギリス君、おまえは逃げないのか、と指を近づけたら、鳴きながら指を蹴って噛んできました。(笑)
    人間に慣れてないのか、逃げない凶暴なキリギリスでありました。

    しかしまぁ、生き物って精巧に良く出来ていますよね。スゴ過ぎますね。

    おしまい。(なんだこの終わり方)