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  • v032 スノーエンジェル、フォトコンテスト応募

    ■スノーエンジェル、フォトコンテスト応募

    スノーエンジェルという言葉、聞いたことあるでしょうか。降り積もった新雪に「天使を作る」遊びで、ヨーロッパではポピュラーな遊びらしいです。テレビで知ったのですが、今、「北海道 Snow Angel キャンペーン」などというものをやっています。ひそかなブームと言ったところでしょうか。(かなりひそかな)

    「天使を作る」ってどういうこと、と思いますよね。説明しましょう。ふわふわの新雪の上に、背中から大の字になって寝ます。次に両手・両足を水平に雪を払うようにバタバタと動かします。誰かに手を引っ張ってもらうなどしてゆっくりと起き上がると、雪の上に天使のような形の「跡」が残るのです。
    上の写真は手のひらで作ったものなので「偽装モノ」です。すいません。偽造、偽装は別の意味で今流行しているようですが…。

    新雪に大の字になって寝転ぶ、というのは、雪のない地域の人には魅力があるようで、日本と言わず外国からこの「スノーエンジェル」を作るために観光に来る客もいるのだそうです。
    札幌の“都心”でやる人はまずいないので、私は「キャンペーン」を行うほどに話題になっていることにまるで気づきませんでした。

    しかしこういう空気というのは不思議なもので、知らなくてもウイルスに罹るようになぜか似たようなことをやっているものなんですね。
    先月のある夜、私は広い新雪のエリアをほろ酔いで歩いていました。誰もいなかったので顔から大の字になって雪に飛び込み人型をつけました。すいません。いい大人の私がやりました。許してください。
    何が面白いかって、そこを通りかかる人がそれを見たら多分「何をバカなことをやってるんだ」と思うだろうなぁ、と思っただけです。とにかく、スノーエンジェルもどき行為をしてしまっていたわけです。

    さてさて、せっかくなので「キャンペーン」の「フォト・コンテスト」に応募してみようと思い、先日、スノーエンジェルをやってみました。

    まずマンションの管理人さんに「(何とは言わず)撮影をしたい」と言って鍵を借りて屋上に上がりました。屋上は日当りが良過ぎて雪はほとんど解けていました。角に吹きだまって残っていた雪でやってみたのが下の写真です。プロ野球の北海道日本ハムファイターズの小笠原選手を表現してみました。目はじゃがいもです。(失敗ですね)

    雪がしまっていてかたい感じがするので、近くの広い「中島公園」へ行ってもみました。しかし雪はやはり全体にかたくしまっていて「エンジェル」を作るには状態が悪すぎました。仕方なく、この屋上で撮った方で応募することにしました。と言うか、もうしました。背景に街が見えるところがミソです。

    うまくいけば「エンジェル・ビール賞」の「スーパードライ350ml・240缶」をゲットできますが、どう見てもエンジェルじゃないし失敗なのでまったく自信はありません。応募するのが恥ずかしいくらいですが、来年に向けての布石とします。結果はいづれ。
    (後日談。なんか賞を受賞しまして、ティッシュ1年分をゲットしました!! んー、どうなんでしょう)

    ところで、たまたま行った中島公園で久々にワクワクするものを発見し、堪能してきました。その話は次回。


  • v031 おもてなしグランプリ(雪まつり)

    ■おもてなしグランプリ(雪まつり)

    おもてなしパンフ

    北海道に生まれながら、今年、初めて雪まつりを体験(体感)できました。
    精巧で巨大で芸術的な雪像も見事でいいのですが、市民参加の決して上手いとは言えない雪像にほのぼのしてしまいました。市民参加作品は、希望者を抽選で選ぶため上手い下手は関係がないみたいです。自分にも作れそうでした。例年、雪像約150基に対し大体4~5倍の応募があるのだそうです。

    大通公園をめいっぱい使ったメインの「大通り会場」とは別に、すすきのの繁華街の道路に100基の氷像を展示する「すすきの会場」があります。氷で作った飲み屋やカラオケハウスもあって、楽しい雰囲気でした。個人的には雪像よりも氷像の方が美しく感じ、見応えがありました。
    そのほか雪の迷路や滑り台などで楽しめる「さとらんど会場」というのもあり、全部合わせて雪まつりなのだと知りました。思った以上の規模なのです。そのさとらんど会場でも、雪像作りで市民参加ができ、こちらは無抽選だったそうです。来年、やろうと思えば私も雪像を作ることができそうです。

    雪像作りは外国人も参加しています。また、雪まつりは国際的にも有名なこともあって、外国からの観光客がかなり多いです。日本人に見える人も韓国や台湾の人だったりするので、半分以上が外国人ではないかと思うほどでした。

    ところで、札幌では去年の10月から11月末にかけて、「おもてなしグランプリ」というコンテストをしていました。「札幌に遊びにきた人をもてなすアイディア」を募集し、市民投票でグランプリを決めるというものです。グランプリと準グランプリ2作を紹介しましょう。

    ■グランプリ受賞作品
    ★道をたずねられ、案内したあと、「どうぞよい旅を」と必ず声をかけています。
    (26才・女性・会社員)
    ■準グランプリ受賞作品
    ★「とおくからきてくれて、ありがとう」って言います。
    (4才・園児・女の子)
    ★話しかけやすい雰囲気の優しい人になることが私のもてなしです。
    (19才・学生・女性)

    ま、何と言いますか、観光客のリピーターが欲しいわけでして、これも元をたどれば財政難からきているわけですが、面白いこといろいろやってるなと思います。これはテレビでも取り上げ、地下鉄コンコースにはポスターを貼り、市が作った冊子も無料で手に入るので、グランプリ作品はアタマに入っていました。
    特にテレビの影響は大きく、「よい旅を」と言われて気を悪くする人はいないとか、言われたら嬉しいですよね、とか、機会があれば言ってみましょう、とかいうコメントを聞いて生活するわけです。

    一度、雪まつりの大通り会場で、写真を撮ってほしいというゼスチュアで学生風の男性(韓国の人かなぁ)に頼まれました。カメラを受け取り写真を撮ったあと、おもてなしグランプリのことを急に思い出し、とっさに
    「よい旅を」
    と言ってしまったのですが、言葉が通じたかどうかはわかりませんでした。(泣)

    でも気持ちは通じたでしょう。
    だからきっとまた来てくれるに違いありません。

    札幌市民としてはまずまず優秀な仕事をこなした私でした。
    ※雪まつりの様子はこちらです。


  • v030 札幌市の苦悩

    ■札幌市の苦悩

    除雪

    今年は例年よりも雪が多くて、札幌市が除雪に大変苦労していると、連日のようにニュースになっています。問題は2つあり、ひとつは財源不足、もうひとつは雪の捨て場所です。

    通常は10センチの積雪で除雪車が出動するらしいのですが、財源不足のため出動回数を減らさねばなりません。しかしそれが原因で事故が多発したら取り返しがつきません。とりあえず特定の地域で出動基準を15センチにして影響がどのくらい出るか実験中です。

    歩道が両側にある場合、除雪は片側だけにしたり、お金のかかるロードヒーティングの何か所かを節約のため止めたりと、苦肉の策で財政難を乗り切ろうとしています。

    しかし節約の涙ぐましい努力も、例年以上の大量の積雪によって、大自然にあざ笑われている格好になっています。
    除雪した雪は路肩に高々と積み上げられ、うちの近所では車道と歩道の間に高さ3メートルくらいの雪の壁ができています。交差点は視界が悪くなり、事故の原因になるので、その雪を時々トラックで郊外へ運び出さねばなりません。

    雪を積んだトラックが渋滞して除雪効率が非常に悪いと報じられてもいます。雪は昼夜関係なく降るので、業者の方が徹夜で作業することが多く、その苦労の割には「除雪がなってない」と住民から苦情が寄せられる始末で、いくつかの業者はやめてしまったりしているそうです。また多くの重機が老朽化していて、金銭的にも割りが合わない現実もあります。そんな中で雪の捨て場は早くもいっぱいになりかけています。いったいどうなるのだろう…。

    他国の雪の多い都市ではどんな対策をしているのか、ということに関して、テレビの報道番組が面白い情報を流していました。
    意外ですが、カナダやロシア、中国、ヨーロッパなどの主要都市の降雪量はせいぜい年間2mにも満たないくらいのものなんだそうです。札幌の平均年間降雪量は6m30cmで、これは世界に例を見ない豪雪の100万人都市だったのです(もうすぐ200万人)。つまり、いいアイディアをマネしようにもマネる都市が世界にはありません。お金もなく頭を抱える札幌市…。

    除雪の問題は、ビルや家屋が立ち並ぶ広範なエリアに、雪を捨てるスペースがないということに尽きます。(もともと道路が広く作られているのは雪対策だと思われますが、想定外の雪が降るとお手上げ状態)
    4年前に大変なことが起こっていました。今年、その大変なことが再現されてしまうかも知れないというので、警戒されています。
    大変なことというのは、なんと真冬の洪水。 ((;゚Д゚)

    河川に雪を投げ捨てることは条例で禁止されていますが、捨てる場所がないために、やむを得ず捨てている住民がかなりいます。この川への投棄が大問題なのです。
    川の表面は凍っていて、捨てられた雪が氷の上に積み上がっていきます。真冬でも暖かい日は、気温が3度、5度と上がります。たまたま天候が悪いと雪ではなく雨になります。雨で増水するだけでなく、暖かな気温で雪が解け水量が倍増し、さらにさらに、河川に氷がある分だけかさ上げされ、水位が上がりやすくなるわけです。
    焼酎のロックを頼むと、焼酎が少ないのに氷のせいで溢れんばかりになっているのと同じですね。(てへっ)

    雪の捨て場所がいっぱいになってしまうと、もう手の打ちようがありません。積雪を電気エネルギーに変える発明でもすればみんなから感謝され、自分は大金持ちとなり、市の税収アップに貢献でき、ひいては北海道の景気までも底上げできるのですが、それができたら苦労はしないですね。

    実は真冬よりは春先の河川増水の方が危険です。都市部とは言え、自然とともに生きていることを実感するのでした。


  • v029 コクホくんとコクホちゃんは笑っているけれど…

    ■コクホくんとコクホちゃんは笑っているけれど…

    コクホくんとコクホちゃん

    今回はややお堅い話。
    昨年、日本国内で国保料が払えずに治療を行えず、命を落とした方が20名近くいたそうです。てことは、命にまで関わらなくとも、病院へ行けずにケガや病気をこじらせてしまった人は相当数いると思われます。

    実は、昨年引越したばかりの3月、札幌市役所から国民健康保険の納付書が届いた時、あまりの高額に両方の目玉が飛び出してしまいました。(ホラーですね)
    確実に何かの間違いであろうと思い、市役所へ乗り込んだのです。

    私 :「あのーすいません、国保料が間違ってるんですよ。こんなわけないですよね」
    職員:「はいっ? あ、えーとですねぇ…」
    私 :「東京から引越してきたんですが、2倍以上ですもんねこれ」
    職員:「え、そうですねぇ…」
    私 :「ね。というか実質3倍近いですよね。計算違いでしょ?」
    職員:「んー、この計算式ですから…、合ってるんですよ、これで」
    私 :「え、うそ!」(また目玉が…)
    職員:「すいません、合ってます」
    私 :「え、うそ。え、うそ。え、うそ…」(壊)

    目玉に続いてよだれも出てしまいました。
    気を取り直し、あまりにも東京との開きが大きいのでその理由を聞いてみました。

    まず、 東京には大金持ちがたくさんいて全体の底上げができているのに対し、札幌には大金持ちがほとんどいないため、みんなで多めに出し合うしかないのだという説明でした。(貧乏人が多いので税収が少ないということだ…)
    それから、札幌に優秀な医療機関が集中しているために、重い病気の人や難病患者が北海道や東北の広範な地方から集まり、そういう医療費を札幌市民が負担する構図になっているのだというのです。本当なのか? 何と言う現実。

    困ったなぁ。

    ほぼ1年間納付してきて、本当に重税感があります。苦しんでいる人が大勢いるだろうことは簡単に想像がつきます。同時に、東京の国保料って安かったんだなと妙に感心するのでした。

    借金大国、高齢化社会では減税の期待は薄く、これからはもっと負担が大きくなるのは確実。しかしこれって仕方ないで済むことなのだろうか…。直接人命にかかわることなのに…。
    待てよ、大企業が空前の利益を上げている中で、その大企業や大金持ちの税金が優遇され過ぎているのではないか。んー、でも札幌市の説明を考えれば、取れるところから取ったとしても税収が増えるのはケタ違いの大金持ちが集まる東京だけであって、地方はダメダメではないか。

    所得の低い者が大きな負担をするしくみって何なのさ。
    詐欺で蔓延している世の中、まるで地方が国の詐欺にあっているような感覚だ。 構造的に希望が持てないのだから。高額の国保料を支払う度にそう思ふ。

    でも医療って地方自治なのだろうか。これじゃ「国民」保険じゃなくて、「市民」保険とか「町民」保険、「村民」保険じゃないか。納得いかないなー。医療の地域格差をなくしていくのが国のやることじゃないのだろうか。だって人間には格差がないのだから。そんな理想はもうこの国にはないのかな。

    地方は酷だゼイ。(ムカムカプン)
    でも東京にいた時にはあまり考えもしなかったな。ボソッ。


  • v028 貝と言えばツブですが…

    ■貝と言えばツブですが…

    つぶ貝

    ホタテ、カキ、赤貝、ミル貝、トリ貝、アワビ…。酒のつまみには最高ですね。
    北海道に来てから、貝と言えばツブ貝が主流となりました。店ではよく突き出しに出てくるくらいポピュラーで、スーパーでも目立ちます。

    で、このツブ貝の刺身が思いのほかうまいのです。コリコリ具合が絶妙で、ひょっとするとアワビ以上にうまい。(個人差あり)
    有名なのは稚内近くの(かなり北)オホーツク側にある猿払(さるふつ)というところのツブ貝です。偶然、ある飲み屋でその猿払産のものを口にできました。あまりに美味しかったので、なくならないように、少しずつ少しずつ食べたのでした…。(貧)

    ある日、スーパーで生きているツブ貝が1個168円の特売だったので3個衝動買いしてしまいました。(通常は1個700円くらいで売っていたりします)

    『買ったはいいが、どうやってさばくのだろう』

    刺身と言っても少し湯通しするのではないだろうか。できればその方が生き物を直接殺した感じが半減するのでありがたい。巻き貝なので生きたまま引きずり出すのは酷ってもんだし、動いているものを切り刻むのはできれば避けたい。が、それはあまりにも非現実的でありました。

    ネットでさばき方を発見して思わず笑ってしまいました。
    1 ハンマーで殻を叩き割る(大笑い)
    2 身を引きずり出す(笑い)
    3 不要な部分を取り除く(内臓を切り取る)(微笑)
    4 唾液腺(アブラ・毒)を手で取り除く(汗)
    5 生きたまま食べやすい大きさに切る(笑い)

    ぐにゃぐにゃと生きている状態で切り刻むこととなりました。3個も。
    以前、生きている毛ガニを買った時も目をつぶりながら熱湯に投入しましたが、今回もまた人は殺生によって生きていることを実感するのでした。何を今さらという感じでもありますが、長年、生き物に手をかけてこなかったので、逆におかしな感覚が支配してしまったのでしょう。

    ツブ貝をひとつ左手に取ります。右手にハンマーを持ち、コツコツを叩くと殻は簡単に砕けていきます。殻が割れていくと、貝の身が膨張するようにせり出してきます。

    『なんまんだぶなんまんだぶ…』

    やがて身がすべて取れるので、内蔵部分や唾液腺を手でちぎったり包丁で切ったりします。 まだ生きて動いているツブ貝をスパスパっと切ってしまいます。そうやってひとつ殺り、ふたつ殺り、三つ目に差し掛かる頃にはもう慣れてきて、すっかり料理人の気分となっているのでした。
    味はもう最高。日本酒ですっかりご機嫌な食事となりました。