• カテゴリー別アーカイブ 2013年
  • _年別_ » 2013年
  • v240 実験農場開始

    ■実験農場開始

    荒野
    草ボーボーの荒れ地。奥の一部だけ畑(6/1)

    耕さない、肥料もやらない、雑草もとらない、もちろん農薬は使わない。ひたすら観察する。葉の状態、土、どんな虫がどんな場所の何を食べているのか、観察をする。
    そして究極は何もしないで、ラクをして、作物ゲット!!
    そんなことで本当にいいんですか、という「自然農法」の世界。

    自然農法的な考え方に衝撃を受けてから、かれこれ10年近く経ちます。自然農法は「農業」ではないです。多分「業」ではないのです。自然農法は生き方の追求であり、多様化であり、世界の成り立ち(食物連鎖・共存)の確認作業であり、観察眼の先鋭化であります。
    ひいては愚かさからの脱出、人類を救う道なのであります。いやいや、そんなもんじゃない。すべての生物と生物環境を維持する思想・哲学なのであります。宇宙も関係してるかも知れない。1億光年離れた星の得体の知れない生物の存亡に関わっているかも知れないのであります。

    だってそうなんだからそうなんであります。(ケロロ軍曹かっ!!)

    邪魔な虫を殺し、鳥を追い払い、サプリメントのような人工的な肥料を与え、一定の規格に合わせてつくる、こんな作業を続けていては、土地が痩せ、食物連鎖が壊れ、毒物が形成され、最終的に人間自身にそのしっぺ返しがくるのです。

    行き過ぎた農業はアメリカに典型で、殺虫遺伝子を作物に組み込んだりして、過剰な大量生産を無理矢理続けています。「経済的合理性」という悪魔のささやきにコロッと負けているのであります。
    食料は経済原理から遠ざけることが必要不可欠なんであります。食の安全性だけでなく、未来に続く地球環境の問題として、「お金」を言い訳にせず、よく考えておかないといけないのであります。

    だってそうなんだからそうなんでありますよっ!!(ケロロ軍曹かっ!!)

    理屈っぺー話はこんなところにしまして。(笑)
    ついにその自然農法にトライする環境が現れ、いつの間にか実験的な畑仕事をしている自分がいるのでありました。

    それは自然農法的手法で作物を作っているKさんと知り合えたことで実現しました。
    たまたま土地の一部が放棄地のようになっていて、たまたま自然農法に活用しているKさんが、一人では手が回らない、という状況があり、たまたま私が『ここで実験してみたい感じ』を何気にかもし出していたら、やっていいよ、となったのでした。

    Kさんの自然農法的試みは、まだ手探りの3年目くらいなのだそうです。
    この理解されにくい農法によって、周辺の常識的なおばちゃんなどからは「いわゆるひとつのキチガイ扱い」されているとのことで、何と言いますかこの・・・
    「常識外ではあるが、間違ってはいないと確信があるケース」
    はまさに、キチガイ扱いされる要因に100%合致するわけで、この宇宙を救う自然農法を実践するなら、大きなリスク(ご近所の白い目とか)を背負うしかありません。

    私の眼前には、草ボーボーの荒れ地がありました。

    荒野
    最初とおんなじ写真です。草ボーボーの手つかずの地

    さて、手始めに何をするのか。そもそも自然農法には「耕してはいけない」なんていう不文律があります。さらには「除草しない」ってのもあります。

    「無理じゃん」

    そう、無理なんであります。すでに草でいっぱいなのだから。
    いやいや、そう思った私は頭が固すぎました。畑を作るのだから、ある程度人の手が入っていいのでした。必要最小限、と考えるべきでした。
    だからやってみなけりゃ分からないですね。

    草を抜いた
    とりあえず草を抜いたのです(6/9)

    しかし、このボーボーの草たちを、ただ邪魔なだけと考えたらいかんのです。この草は虫のご飯なのです。全部抜いたらここにいた虫が全部いなくなってしまいます。虫がいなければ受粉しないから作物はできませんね。
    だからまず畑にしたい部分だけ草を引っこ抜きました。(その草はあとで使います)

    草を抜いた
    別の場所も少し草を抜きました(6/9)

    少なくとも、ウネは作らないと、大雨でやられたりしますから、やっぱスコップやクワが必要です。道具を置く場所を作りました。

    道具置き場
    道具置き場を設置(6/9)

    そして翌日から開拓を開始したのです。

    畑仕事
    おおっ、やってるやってる自分…(6/10)

    土の中は木や草の根が張り巡らされていて、長い根を引っこ抜くにも力が必要でしたし、木の切り株などもあってヘトヘト、土埃が立つのでマスクも必要でした。
    腰痛で死亡寸前。

    畑仕事
    なんとあのネズミ男(v237参照)が参戦(6/10)

    実験農場に興味を持ったネズミ男が加わりました。
    「トウキビとニンニクと、それからソバ、ソルトリーフも作りたいっ」
    屈託のない笑顔で明るい未来を語りました。

    畑仕事
    たったこれだけ作るのに疲労困憊(6/11)

    ウネは耕してません。ひどい木の根などは取り除き、両サイドの土をウネに乗せただけです。そして数日放置。(この時期、まだまだ寒くてストーブ炊いてましたし)

    腐葉土を
    秘蔵の腐葉土置き場から腐葉土を拝借(6/15)

    Kさんが苦労して集めた落ち葉などから作り上げた秘蔵のタレ的な「腐葉土」をバケツに入れて運びました。200メートルくらいかな。

    畑仕事
    ウネの真ん中にミゾを掘りました。
    ちなみに左は「福祉会館の駐車場」、町の中なんです(6/15)
    畑仕事
    腐葉土を投入し埋めます(6/15)

    肥料はこの「腐葉土」のみ。
    腐葉土は土中の微生物を増やし、何年もかけて良い土を作っていく、ということ。最終的には追肥も何もしなくても作物は育つ、という目論みであります。しかしそれは理想であって、収穫した作物の養分は引き算されるので、腐葉土は必要と思われます。

    常識的な農業は、この肥料がが牛や馬や鳥のウンチョコであり、余計な虫を呼ぶ可能性が大きいのです。そうすると農薬が必要になる。あるいは予防的に農薬を撒く。それはマズいのです。人の口に入るのだから。
    百歩譲って、ウンチョコは口に入れてもいいけど(え~!!)、殺虫剤はマズいですよね。

    しかも、牛や馬や鳥のウンチョコ肥料は、カンフル剤のようなもので、土を根本から改良するものではないと考えるのが自然農法であります。多分。

    「除草」は土の養分の引き算になるので、、抜いた草はその地へ戻すのが基本。
    しかも除草は最低限にする。それを食べる虫が、作物につかないように。コンパニオンプランツの考え方ですね。私、庭で虫用にマリーゴールドとか植えてましたが、いわゆる雑草でいいのです。あるいは作物を虫に食べられても構わないのです。どうせちょっとだし、それが自然だし。

    そして、ハイっ、

    ウネに抜いた草を置く
    ウネに抜いた草を乗せた(6/15)

    草のケーキや~!! (彦摩呂風)
    ズッキーニとキューリの苗を植えて、そのまわりに抜いた草を乗せたところです。

    特製草マルチです。(笑)
    ※マルチとは、ビニールなどで土を覆い、保温・防虫、雑草の抑制などを図ること

    草を乗せることで、水分の保全と、土の保温、ゆくゆくは養分も土に返す、という意味合いがあります。憎まれもののスギナも便利な草の毛布であります。

    普通の家庭菜園などは、キレイキレイに作るから、草は「雑草」として抜いて、有料ゴミとして捨てるんです。そうしないと変な目で見られます。
    「片付けもしないで何やってるんだ」と。
    世間の白い目攻撃は、人間を廃人にもしますから強い心が必要です。

    で、もう一回見てみますよ。

    ウネに抜いた草を置く
    何が草のケーキだ、なんだこれは

    「誰だこんなバカみたいなことやってんのは!!」

    ってなるね。世間は理解してくれませんよ。

     

    草マルチで育つじゃがいも
    これはこの敷地のじゃがいもですが、草マルチでスクスク育っています(7/2)
    草マルチ
    その3週間前の写真。ウネに草、いわゆる雑草は全部は抜かない(6/13)
    草マルチ
    ネズミ男のウネにも草乗せてます(7/2)

    さて、今回は、いくつかの実験をしています。

    ハーブの自生環境構築実験。蔓性植物の限界に挑戦。種のゲット。などです。
    種があれば、自給自足生活に一歩近づくのであります。
    経済システムが崩壊しかけている昨今、信じられるのは自然の恵みなのであります。

    さて、いい土が出来るまで、何年かかるでしょうか。


  • v239 ピッピ

    ■ピッピ

    クマ笹
    クマザサ

    空腹で倒れそうになりながら、フラフラと歩いて、ついに力尽きて倒れ込んだその目の先に笹薮があったとします。せめてたんぽぽだったらその葉っぱを口にしてもいいかも知れない。でもそこにはクマザサしかなく、まるでポリエチレンのような葉っぱと茎に絶望を覚えることでしょう。

    クマ笹
    ささやぶ

    そんな時でも最後まであきらめず、笹薮をよーく観察してみて下さい。
    何かありますね、ほら。

    クマ笹
    ピョンとクマザサが生えてきています(写真中央)

    生えてきたばかりの子どもの笹があります。
    子どもは食えます。(表現が危ないけど)

    クマ笹
    どーですか、クマザサの子どもを収穫しました

    このクマザサの子どもの皮をはぎ取ると、なんとなんと・・・

    クマ笹ピッピ
    タケノコみたいな食べ物に変身

    これをピッピと言うんだそうです。(俗称)
    知っている人は少ないと思います。クセがなく、本当にタケノコのような食感で、タケノコより味があるかも知れない。
    飢えて死にそうになった時は、この贅沢品とも言えるピッピを是非お試し下さい。
    (あまり細いと食べにくいです。茎の太いのが良いのですが、少ないです)

    タメになったね。おしまい。

    物足りないので、猫ギャラリーです。

    茶~ブー
    茶~ブー(4/10)
    白い猫
    斜里の白い猫(5/18)
    ちゃめ
    暴れん坊でチンピラのちゃめくん。(5/24)
    びっくりちゃん
    びっくりちゃん。すっかり元気になりました。(5/26)
    クロちゃん
    我が家の家猫となったクロちゃんです。(5/26)
    ミケちゃん
    ミケちゃん。(6/1)
    野良猫
    野良猫。(6/2)

     

    物足りないので花ギャラリーです。ていうか寒過ぎて花の写真が少ないですが。

    ヒヤシンス
    我が家のヒヤシンス(5/26)
    チューリップ
    我が家のチューリップ(5/27)
    ムスカリ
    ムスカリ(5/27)
    たんぽぽバックのチューリップ
    たんぽぽバックのチューリップ(5/27)

  • v238 たんぽぽに注目

    ■たんぽぽに注目

    たんぽぽのある風景
    たんぽぽに注目

    今年の気象は、毎度おなじみの異常気象だと感じます。異常がおなじみになって、異常が普通に感じられるこの頃です。
    6月だというのに、今朝は5度。寒くてストーブ炊いています。
    2日前の土曜日は真夏の暑さ。昨日の昼は10度程度の寒さ。夏と冬が交互に来る感じです。

    やっと咲いたサクラが、熱せられたり冷やされたり、目の前でヤキ入れにあっている気の弱い学生を、何も出来ずに見ているしかない的な可哀想さであります。
    全体としては寒いので、サクラはまだ少しも散ってなくて、これからが花見の季節です。

    さて、その暑くなった土曜日に、たんぽぽを「収穫」することになりました。

    我が家の近所に、住宅地であるにも関わらず、自然が手つかずのように残っている、珍しいエリアがあります。自然林があり、アオサギの生息地にもなっています。
    その土地のオーナー・Kさんとは昨年知り合いになりました。畑に関しては、自然農法と呼ばれる、一般的には誰もやりたがらないことを、実験的にやっています。

    私が常日頃思っていることを実践している人でした。

    その土地にたんぽぽが無数に咲いている。たんぽぽが食えたらいいのになぁ。何とかできないかなぁ。
    調べたらありました。以前も「食べられないかなぁ」と調べた時、意外にたんぽぽを大量に収穫するのが難しく、諦めたヤツです。それは、

    たんぽぽコーヒー!! (根だけを使う)

    一切農薬を使わず、腐葉土が堆積し、排気ガスの影響もそれほどない、考えてみれば大変貴重な土地のたんぽぽが、うんざりするほど生えている。
    Kさんに話をしたら、種が飛ぶ前に処分できるメリットもあり、たんぽぽコーヒー実験を兼ねて、取らせてもらうことになったのです。「取る」というより「穫る」ですね。

    たんぽぽを掘り起こす
    たんぽぽの根の収穫

    たんぽぽの根はとても深いです。スコップを深く差し込み、浮かせて根が切れないように引き抜きます。

    たんぽぽの収穫
    とったどー(根はいろんな形に伸びています。真っすぐのもあります)

    植物の根の周辺には結構みみずがいます。

    みみずもいっぱい
    どーですか、みみずは良い土を作るんですよ。

    みみずくんは土を肥沃にしてくれる貴重な命であるし、殺しちゃ可哀想なので(たんぽぽも殺しちゃ可哀想っちゃ可哀想ですが)、みみずを切断しないように気をつけました。

    土曜日は暑かったのです。そりゃもうヘトヘトになりました。
    どこからかミケネコが姿を現しました。ノラかな、飼い猫かな。

    ミケネコ出現
    ミケちゃん。孤独な作業を見つめる唯一のギャラリー。

    疲れが吹っ飛びますね!! 疲れが吹っ飛びますよ!!
    翌、日曜日は寒かったのですが、二日連続でたんぽぽを掘り起こしました。

    たんぽぽの収穫
    こんな感じですよ

    たんぽぽの根だけを必要とするので、根を取られたたんぽぽの残骸が残ってしまいます。見栄えも悪いので、どこかに片付けようと思いました。Kさんに聞いてみました。

    「この斬殺死体の山はどうしましょう」
    「土の栄養を吸っているので、土に返す意味で、その場に置いといてくれたらいいよ」

    うーんさすがではありませんか。原理です。世間体を気にして、どこかに片付けてしまおうとする自分が情けないのでした。

    たんぽぽの根
    1回目に洗ったたんぽぽの根(全部でこの4倍くらい収穫)

    この根を2~3センチにカットして天日干しにします。根の洗い方や干す日数で、味に影響があるようです。いくつかの条件で試して、データをとって一番美味しいところが確定できれば、ひょっとしたら、超自然な万病に効く素晴らしいオリジナルたんぽぽコーヒーが出来るかも知れません。

    たんぽぽの根
    土曜日は強い日差しで干せましたが、日曜日は10度と寒い上に小雨で干せず

    最後に、たんぽぽコーヒーの効能について調べてみました。すごいです。

    ・中国では古くから漢方薬である
    ・ヨーロッパでは薬草と認知されているのである
    ・欧米では「自然の薬局」といわれるほど有用なハーブであるのである
    ・カフェインが含まれていないメリットがある(寝る前に安心して飲める等)
    ・良い母乳をつくると言われる
    ・ホルモンバランスに好影響があるっぽい
    ・生理不順、不妊治療のサポートが期待できるっぽい
    ・利尿作用、腎機能の改善
    ・胃の働きを活発にする(胃もたれ、食欲不振、消化不良などに効果)
    ・便秘にも効果があるっぽい
    ・血液循環を促進、冷え性に有効
    ・タンポポの根の【ホコウエイ根エキス】に育毛・発毛作用があるとの研究結果
    ・ノンカフェイン、ノーカロリーなので妊娠時や育児ママにも安心
    ・ビタミンや鉄分、ミネラルを豊富に含む
    ・副作用のようなものはないっぽい
    ・二日酔いに効果があるという話がある

    ・内臓に障害がある人は、飲用を避けた方が良いという話がある

    本当に効果があるかどうかは、分かってないのだろうという印象です。悪い、ということはなさそうです。人間の「科学」は土のこともほとんど分かっていないのが現実で、ま、草ですからね、飲んだ人が死んでないみたいですから、とりあえず飲んでも大丈夫というのが正直なところでしょう。

    ということで、どんなたんぽぽコーヒーが出来ますやら。天候次第ですが、2~3週間かかりそうです。手間ひまかかります。


  • v237 第1回 大たまねぎ焼き大会を開催

    ■第1回 大たまねぎ焼き大会を開催

    特大のたまねぎ
    特大のたまねぎ

    北見といえば、なぜか「焼肉の町」ということになっているのですが、日本一のたまねぎの生産地であり、肉よりたまねぎの方が北見らしいのです。郊外に出れば、そのほとんどはたまねぎ畑で、行けども行けどもたまねぎばっかりなのであります。なんでこんなに作るのかというくらい、たまねぎばっかりなのです。

    個人的にはこの「たまねぎばっかり作るのは問題だ」と思っています。将来、きっとバチが当たります。野菜の大量生産は機械化と農薬が欠かせません。経済的な競争力ばかりを問題にしていると、大地からのしっぺ返しで人間はひどい目に遭うことでしょう。

    農薬を使わずに済むように観察し、虫を殺さず、コツコツと手間ひまかけていろんな工夫をし、病気で全滅しないように複数の野菜を作り、多くの人が関わりを持って、狭い範囲で流通させる方が良い、ような気がしています。あっ、

    重い。この話重い。

    そ、そんなことはさておき、せっかく北見はたまねぎがたくさんあるのだから、たくさん食べようという流れなのであります。

    いや、・・・すいません、ウソです。
    友人が一人、長いこと入院していたのですが、退院することが出来、また、別の友人に子どもが生まれたことで、お祝いに何かやろうということになったのです。

    ところが退院した友人が魚介類がダメ、集まる友人の一人が肉が苦手、ということで、
    「じゃたまねぎ焼こう」と考えたのでありました。

    そうすると不思議ですね、何と、無料で大量のたまねぎが手に入ることになったのです。それは、私の親戚がたまねぎ農家の手伝いをしているからこそ入手出来る、売り物にならない規格外の「ぱねぇ巨大たまねぎ」でした。

    最初の写真では分からないかも知れませんが、一個の直径は12cmほどあります。実物を手にすると本当にでかいです。ソフトボールくらいあります。

    特大たまねぎ
    左・巨大たまねぎ、右・市販のたまねぎ

    さて、3月も終わりの31日の日曜日。その日はやってきました。またしても我が家の畑の部分を使ってのイベントです。まだ雪が残り、気温も4度程度で寒すぎず、虫もいない、地面がドロドロになる前のベストな環境となりました。

    大たまねぎ焼き大会
    なんとなく沈うつに見えますが、盛り上がっています。
    ドクター(左上)、ネズミ男(右上)、へーか(左下)、焼きそばマイスター(右下)

    退院して元気になったその友人は、ちょっと変わっています。音楽が大好きで、いまだにボストンとジャーニーばかり聴いています。そしてギターが大好きで、何度かコンサートもしています。そして店も何もない山奥に104歳のおばあちゃんに怒られながら生活しています。

    あだ名が「へーか」といいます。
    ビザンチン帝国(東ローマ帝国)の黄金期を創り出した皇帝ユスチニアヌス1世と、顔が瓜二つだったので、皇帝ならぬ陛下とあだ名がついたのです。それは高校の歴史の教科書に出ていました。

    ユスチニアヌス大帝
    ユスチニアヌス大帝。4世紀から15世紀にかけて、
    1100年栄えたビザンチン帝国の黄金期の大帝。

    その変なおじさんは、会場に来るなりテンションが上がりっ放しでした。、
    ↓こんな感じ。

    へーか
    イナカのプレスリーでっす!!

    全然似てないって?
    そうかなぁ、これでどう。

    ユスチニアヌス大帝とへーか
    (笑)

    さて、肝心のたまねぎですが、くし形に切ったり、輪切りにしたり、アミの上はたまねぎだらけ。美味しい焼肉のタレで食べ続けました。
    たまねぎはすぐに焦げるので、結構焦げを食べます。焦げないうちに食べると生だったり、タイミングが難しいのでした。
    氷点下の寒さと違って、4度程度の気温はじわじわと寒さを増してきます。前日から仕込んでいた暖かい濃厚なたまねぎのスープを飲み、これでもかこれでもか、とたまねぎを食すのでした。
    そしてまたたまねぎをアミにどっさり乗せると、
    「ああ、もう無理」
    と焼きそばマイスターが言いました。そして、ついに鉄板が登場。

    焼きそば
    ついに、秋の収穫祭に続く恒例の焼きそば

    焼きソバージュを振り乱し(ソバージュじゃねーわ)、じゅーじゅー焼いていると、何とへーかがアイーンを始めました。

    へーかのアイーン
    アイーン

    そしてまさかの古武道の突きのポーズ。

    へーかのせいやっ
    せいやっ!!

    からのギター弾きポーズ。

    ユスチニアヌス大帝とネズミ男
    後ろにはネズミ男

    どうでもいい感じになってきましたが、本当のことなので仕方ありません。
    それはさておき、この「大たまねぎ焼き大会」は、お祝いイベントなのです。ということで、ここで豪華な手作りケーキが登場です。ドクターの妻が作ったというドク妻ケーキ。

    ケーキ
    チーズケーキに生クリームとたっぷりのイチゴ。
    甘すぎずとてもおいしい。
    ケーキ切り分け
    切り分ける焼きそばマイスターの手に包帯。
    「やけどしちゃったのよ」とのこと

    へーかも負けていません。

    へーか
    左手首に注目

    彼もまた左手首に包帯を巻いていました。くじいたんだそうです。
    どうでもいいですが、早く治るといいですね。

    たまねぎに飽きて、たまご閉じにしてケチャップで食べたりしたくだりは省略します。

    最後に、たまねぎの効能について調べてみました。すごいです。
    たまねぎの成分のひとつ「ケルセチン」は、万病に効く薬のようなものみたいです。

    ・花粉症・アレルギーの炎症を緩和(常時食べて体質改善)
    ・抗酸化作用(活性酸素を防ぐ)
    ・抗がん作用
    ・ボケ防止(脳細胞伝達物質を強化)
    ・肝臓・胃腸などでの脂肪吸収抑制(ダイエット効果)
    ・血糖値の低下作用
    ・血栓溶解作用
    ・調理で加熱すると、血液をさらさらにし、動脈硬化を防ぐ
    ・加熱調理すると解毒代謝が促進され体内の有害物質を排泄
    ・玉ねぎの含硫アミノ酸は、コレラ菌を死滅させる力さえ持っている
    ・硫化アリルがビタミンB1の吸収力を高め、新陳代謝を活発にし疲労回復を促す。
    ・近年では、ぜん息や花粉症などを抑える薬として使われている

    糖尿病、高血圧、癌、脳血栓、心筋梗塞、動脈硬化、胃弱、食欲不振、風邪、扁桃炎、下痢止め、便秘、出血、痛風、筋肉疲労回復、精力減退、精神不安、不眠症、アレルギー体質の改善、神経痛、 虫下し、やけど、虫刺されなどに良い。

    読むのも面倒くさいですね。もうほとんど万病薬です。
    適量を適切に摂取しましょう。
    しじみやレモンみたいに何100個分とか、意味ないと思いますし、適量を適切に。
    おしまい。


  • v236 キレキレの北見焼き肉まつり

    ■キレキレの北見焼き肉まつり

    北見焼肉まつり
    人間だらけ

    今年に入ってから、庭で焼肉集会を開催したり、シカ肉を喰らったりとやたらに肉づいています。そしてこの2月8日、北見市の名物ともなった「北見厳寒の焼き肉まつり」に参加してみました。

    北見の特徴である「ぱねぇ寒さ」の一番ぱねぇ時期は、流氷がやって来るこの2月であります。凍えながら外で焼肉をするこの企画、誰が考えたのかバカであります。(笑)
    そんなバカな企画が好きな私は、いつか参加してみたいものだとは思っていました。

    シカ肉を食べて飲んで記憶を失ったあの日、落とした携帯を取りに駅へ向かいました。駅と言えば、そこには焼き肉まつりのチケットを売っている「北見観光協会」があり、思わず立ち寄って、そのチケットを買ってしまったのでした。肉の連鎖ですね。

    北見焼肉まつりのチケット
    焼き肉まつりチケット1500円。右に抽選券が。
    (ミツバチハッチはただの磁石です)

    どうやら1500人くらいの規模らしく、10日も前なのに、抽選券のナンバリングを見るとすでに900枚近く売れていたと思われ、少し遅れると売り切れていたかも知れません。
    とにかく寒いので完全防備で来るように言われました。それとケムリでモウモウになり臭いがつくので高価な服装はやめた方が良いとのアドバイスも。

    この祭りの最大の「売り」は寒さであります。当日、開催時間ちょうどの18時に駅前の温度計を撮りました。(会場はすぐ近く)

    北見焼肉まつりの日
    しょぼっ。氷点下3.9度。しょぼい

    しょぼしょぼの気温でありました。いや寒いですよ確かに。しかし、この地の寒さは氷点下20度前後で本領発揮なんですよ。10度も行かないとは残念。
    「あーあ、こんなに暖かくなっちまって」
    歩いていて汗が出ましたよ。本当に。

    到着すると、まず「肉・ホルモン・キムチ・タマネギ」のセットを渡され、適当に場所を探して食べろということでした。しかし「北見にこんなに人がいたのか」というほど混み混みでした。(最初の写真)

    「ここあいていますか?」
    「あ、来るんですよ」(ガクッ)
    「ここ良いですか?」
    「来るんですよ」(ピキッ)
    「あのー、ここ」
    「ダメ、来るの」(カチッ)

    「席ないじゃん」(ピキッ)
    「全然ないよ」(ピキピキッ)
    「あー全部埋まってるよ」(ピキッ)

    血管が切れそうです。

    北見焼肉まつり
    これは帰り際に撮った写真です。
    こういう長い椅子があって、向かい合わせになり、真ん中に七輪を置く形になります。

    椅子がまったく空いてない中、コンテナ(椅子)を車座に置いて、真ん中に七輪を置いている人たちが何組かいました。↓こんな感じ。

    北見焼肉まつり
    車座で楽しむ人たち

    しかしその椅子(コンテナ)すら余っていませんでした。
    手に肉セットを持ちながらうろうろすること10分、血管が切れそうになりながら、決断しました。

    「椅子なしでいいっ」(ピキッ)

    そして火の入った七輪をもらい、雪の上に直接座っていたら、係員のおじさんが「ダンボールいらんかね」と置いていきました。
    何となく落ち着き、飲み放題の酒を片手に、肉を焼きます。

    北見焼肉まつり
    左、ラム肉・サガリ・豚肩ロースのセット(全部うまい)
    中、ホルモン(うまい)
    右上、タマネギ(うまい)、その下、キムチ(まあまあ)
    肉や海産物の追加は有料、焼酎飲み放題
    北見焼肉まつり
    タマネギうまっ!!

    会場にはステージがあって、女性の司会がいました。
    「みなさーん、寒いですかぁー!!」
    「寒いーっ!!」(という声)
    「良かったですねー、寒くて」(笑)

    予定調和なのかな。この日はそんなに寒くなかったが・・・。
    いや、寒いですよ確かに。でも、七輪に置いた肉が凍るぐらいでないと。(笑)

    食べ始めるとすぐに「肉の提供団体からのご厚意による肉抽選会」が始まりました。
    (企画の「お楽しみ抽選会」ではない)
    当たった肉がすぐ食べられるような配慮で、なんと4割の確率で当たります。

    まずはその肉。「下ひと桁」の抽選です。
    私らのチケットは「0878」「0879」。
    ステージの司会が抽選箱から数字を拾って読み上げます。

    「では、いきますよー、ひとつ目はーっ、ゼロですーっ」
    「あ、ハズレたけど、ここでウンを使っちゃいけない」
    「次、いきますよー、6でーす」
    「当たらんけどさ、当たるから」

    そしてまた別の産地の「肉」を賭けての抽選が。
    「いいですかー、下ひと桁、2番でーす」
    「ほーら当たらない・・・」
    「次、6ばーんっ」
    「・・・」

    手持ちは8と9、出たのは0と2と3と6。スゴい確率で当たらない。(笑)
    でも当たる感じがあったんですよ。だからあとで行われる「本チャン」の抽選会で当たるのかな、と感じました。
    とりあえず一旦「肉抽選会」は終わりました。

    ステージに歌い手さんが出てきました。釧路出身の演歌の歌姫・五十嵐由佳歌謡ショーです。氷点下4度程度の空気じゃ、ノドやられませんよっ、すごいですねー。

    北見焼肉まつり
    これが五十嵐由佳だ。(だれ?)
    しかもなんて涼しげな衣装

    そして、聞き覚えのある曲が流れます。
    「うわー、涙の連絡船だー、みやこはるみじゃん」
    「うわー、ひばりの曲だー」
    「うわーうわー」(決して喜んではいない)

    日本だし、こういう時の相場は演歌なのですかね。(汗)
    寒空の下の空気と演歌を感じて、しばらくご歓談下さい。

     

    北見焼肉まつり
    炭火を持って回り、七輪に足してくれる係員
    北見焼肉まつり
    おでんとかそばとか甘酒、もつ鍋も売っていて、行列ができていました
    北見焼肉まつり
    ライトで照らしながら食う人
    北見焼肉まつり
    すごい炎をあげていた隣のグループ
    北見焼肉まつり
    とにかく大にぎわい
    北見焼肉まつり
    私の陣取った場所は駐車場の真横。車の人も結構多い。

     

    さあ、そうこうしているうちに歌が終わり、今度は本チャンの抽選会が始まりました。

    「ここで当たるんだよ」
    「なんで」
    「なんでって、当たる時って当たるじゃん」
    「そうかなー、下ひと桁じゃないよ、1500分の2」
    「当たるから見てな」

    「次は“本格麦焼酎”です。いいですかー。はっぴゃくななじゅう・・・」
    「きたきた」
    「はちばんです」
    「ほーら当たった。酒だーっ!! うもーっ!!」

    この時は本当に当たるなぁって思ったんです。

    北見焼肉まつり
    見事、麦焼酎ゲットです。賞品の中では一番欲しいものでした。もと取った。 あ、雪降ってますね。記憶があいまい。

    気温、氷点下4.5度。さすがに2時間近く座っていたら寒かったですが、抽選も当たってホクホクでした。

    最初気持ちはキレキレでしたが、最後はまあまあハッピーエンド。
    来年、参加したい方は早めの予約(チケット購入)と、早めの場所取り必須です。
    (入場者数は決まってるのに席が足りないって変だけど)